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GMOリサーチ Research Memo(3):調査会社向けのアウトソーシングサービスとD.I.Yサービスが主力

注目トピックス 日本株
■事業概要

1. サービスの概要
GMOリサーチ<3695>グループは、同社とGMO RESEARCH PTE. LTD.(シンガポール、同社出資比率100%)、GMO E-Lab Marketing Research (Shanghai) Co, Ltd.(中国、同60%)、GMO Research Pvt. Ltd.(インド、同100%)の連結子会社3社で構成される。

手掛けている事業は、インターネットリサーチ事業の単一事業(親会社のGMOインターネットにおける事業区分ではインターネット広告・メディア事業に属する)であるが、提供するサービス内容により、国内外の調査会社を中心とするクライアントから、アンケート作成からローデータ集計までを一括で受託、あるいは一部を受託するアウトソーシングサービス、国内外の調査会社を中心とするクライアント自身が同社のプラットフォームを利用して自ら調査を実施するD.I.Y(セルフ型)サービスに加えて、一般事業会社向けの最先端の技術や手法を活用したリサーチサービスであるその他サービスの3つに区分される。なお、2016年12月期におけるサービス別売上構成比は、アウトソーシングサービス77.2%、D.I.Yサービス17.4%、その他サービス5.4%。また、地域別売上構成比は、日本80.6%、海外19.4%(欧州6.3%、北米8.1%、アジア5.0%)となっている。

(1) アウトソーシングサービス
アウトソーシングサービスは、Full ServiceとSample Supplyに区分される。Full Serviceは、オンラインのアンケート画面作成、アンケートの案内配信、アンケートデータの回収、クリーニング、集計といったリサーチ業務の一連の工程を一貫して提供するサービス。

さらに、同社では「JAPAN Cloud Panel」をベースにデジタルマーケティングの効果を測定・分析でき、広告効果の最大化に活用できるパネル「Cloud Panel for Audience Tracking」(略称CPAT)を新たに構築(2015年5月から提供開始)、アドテクのプラットフォームと連携し広告業界向けのサービスを提供※している。

※第1弾はロックオン<3690>のマーケティングプラットフォーム「アドエビス」と連携、ロックオンから「アドエビス リサーチ」としてサービスを提供開始しているほか、第2弾としてオプトホールディング<2389>グループの(株)グルーバーが提供するネイティブアドの分析支援ツール「TRIVER(トライバー)」との連携を2015年6月から開始している。

一方、Sample Supplyはクライアントが自社内でオンラインのアンケート画面を作成している場合に、同社が回収管理(プロジェクトマネジメント)を行い、顧客のアンケート画面に回答結果を提供するサービス。

(2) D.I.Yサービス
D.I.Yサービスは、Self Sample Supply(SSS)とシステム関連売上に区分される。Self Sample Supplyはインターネットリサーチにおいて、クライアントがオンラインのアンケート画面の作成、アンケート案内配信、回収管理(プロジェクトマネジメント)を行い、同社がサービスインフラとパネルのみを提供するサービス。一方、システム関連売上は「GMO Market Observer」を核としたシステム関連売上で、同社はシステムのみを提供する。当該システムを顧客が導入することにより自社内でアンケート作成、自社パネル管理等リサーチ全般業務の効率化を図るためのサービス。なお、Self Sample SupplyがD.I.Yサービスの売上高の大半を占める。

(3) その他サービス
その他サービスは、New MRとコンベンショナル調査からなる。New MRとは、「アイトラッキング調査※1」、「MROC※2」、「Scanamind(スキャナマインド)※3」、「コミュニティ※4」といった最先端のマーケティングソリューションを提供するサービスで、新たなプラットフォーム提供のための研究開発の役割を担う。また、コンベンショナル調査は、オフラインで実施する調査手法で、オンライン業務の更なる自動化のため戦略的に取り組んでいる。

※1人の眼球の動きを記録して分析する調査手法。印刷物やWebサイト画面などを見るときの目の動きを調べることで、人の判断に与える影響について探る手法。
※2MROCとはMarket/Marketing Research Online Communityの略。マーケティングリサーチを目的として、オンライン上に設けた閉じられたサイト内に一定期間集められた人々が会話することでインサイト(発見)を探し出す手法(短期間で実施)。
※3調査票を用いないマーケティングリサーチの手法の1つで、日頃回答者が意識していない概念構造を可視化できる調査・分析方法。「Scanamind」は(株)クリエイティブ・ブレインズの登録商標。
※4マーケティングリサーチを目的として、オンライン上に設けた特定のサイト内に一定期間集められた人々が会話することでインサイト(発見)を探し出す手法(中長期期間で実施)。

(執筆:フィスコアナリスト 清水 さくら)



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