【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家元・社長:社会的インフラとして重要性が増すドラックストア関連銘柄を深堀特集
[17/03/23]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家元・社長氏(ブログ「元投資顧問会社社長のチラシの裏」)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。
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※2017年3月21日13時に執筆
先日の日経新聞朝刊(2017年3月16日付け)で、ドラックストア市場の売上高が百貨店の売上高を上回る見通しであるという記事が目につきました。
今回は成長の余地が大きい、ドラックストア関連銘柄を深掘り特集していきたいと思います。
■社会的インフラとなりつつあるドラックストア
経済産業省による資料(『ドラッグストア業界の現状及び、業界を巡る環境の変化について』 平成26年11月)によると、ドラッグストアは、2013年には全国に店舗数およそ1万7,000店。
ヘルスケア関連の多彩なニーズに応え、今や消費者にとって無くてはならない社会的インフラとして、その店舗網を拡大しています。
今後、超高齢化社会を迎える日本にとって、国民の生活を支える重要な拠点としての地位を築きつつあります。
■インバウンド需要で恩恵を受けるドラックストア
旺盛な消費意欲を持った中国からの旅行者にとって、日本のドラックストアはまさにお宝の山。
資生堂を始めとする高品質な化粧品関連や国内製薬メーカーが製造する大衆薬等を目当てに、都内のドラックストア店が非常に賑わいをみせています。
一時期ほどの勢いはなくなったものの、日本人には馴染みのあるサロンパスや目薬など、関税を考慮しても日本国内で購入した方が安くなる良質な製品が、外国人旅行者、特に中国人旅行者の間で非常に高い人気を誇ります。
日本国民のニーズだけではなく、こうしたインバウンド需要も積極的に取り込み、売上高はこの10年で1.6倍程度まで成長を見せています。
■今後も成長余地が非常に大きいドラックストア業界
▽国策として推進される、かかりつけ薬局
国が推進する『かかりつけ薬局・薬剤師』制度。この制度では、病院の目先に開局している薬局の報酬が引き下げられました。
変わって複数の病院から受け取った処方箋を受け、薬剤師が消費者の相談に乗りながら薬を処方する『かかりつけ薬局・かかりつけ薬剤師』は、通常の薬局よりも支払報酬が高く、ドラックストア各社は調剤薬局の併設を積極的に推進しています。
例えば、ウエルシアホールディングス<3141>は、国内の総店舗数が約1,500店。そのうち、調剤薬局を併設した店舗は約1,000店。調剤事業の16年度売上高は、1,000億円にも達する見込みのようです。
▽打倒コンビニ!弁当・惣菜の充実
ドラックストアで取り扱う商品は、なにも化粧品や日用品、大衆薬だけではありません。
今はどこのドラックストアでもカップラーメンやパン、おにぎりや弁当等の取扱も多く、昼時にはコンビニさながらの光景が広がっています。
これはあくまでも個人的な想像ですが、ドラックストアの取り扱う商品は今後も食料品関連の取扱が増え、スーパーやコンビニなどとも一部競合してくるのではないかと見ています。
▽M&Aの加速で、業界再編!?
ドラックストアを含めた全国の薬局数は、約57,000店。これはコンビニの54,000店を上回る店舗数となります。
しかしながら、その殆どが小規模な個人薬局で締められています。こうした個人店の買収などで、年間1,000店舗ペースでのM&Aが行われているという情報もあります。
調剤薬局の合併・買収は、今後も加速していくのではないでしょうか?
■社会的基盤として、その重要性が増していくドラックストア関連銘柄
▽ウエルシアHD<3141>
ドラッグストアチェーン最王手なのがウエルシアHD<3141>。上記でもピックアップした通り、国内に1,500店舗を展開するドラックストアチェーンの巨人です。
カウンセリング型の販売と深夜営業に強みを持ち、積極的に事業規模を拡大中です。
財務的には2014年にイオン<8267>の子会社となり、イオンのプライベートブランド(PB)商品の販売も拡充。既存店の成長が大きく、連続最高益を記録しています。
株価は昨年10月20日に付けた高値から調整色が濃くなってきていますが、3,000円手前で踏み留まり、下値を固め、反転を見せています。
打診買いから徐々に買い増していっても面白い1銘柄。
▽マツキヨHD<3088>
『マツキヨ』でおなじみのマツキヨHD<3088>。都市型ドラックストアの先駆けと言っても過言ではありません。
ドラックストア業界で売上は首位。関東を中心に繁華街や駅前に出店しており、最近では小型店など新型店舗も積極展開しています。
長期的に見ると4,000円から6,000円のボックス圏内で株価は推移しており、下値も徐々に切り上げています。
下落のタイミングで投資してみたい1銘柄です。
▽ココカラF<3098>
首都圏を地盤に展開している『セイジョー』と、完済で展開している『セガミ』が2008年に統合して発足したのが、ココカラF<3098>です。
2008年以降も積極的にM&Aを駆使して規模を拡大。
調剤分野に集中投資を続けており、ドラックストアとしては調剤の売上高が最大級となっています。
昨年夏の下落以降、株価は復調を見せており、こちらも非常に楽しみな1銘柄となります。
▽その他のドラックストア関連銘柄一覧
カワチ薬品<2664>
ゲンキー<2772>
ファマライズ<2796>
クオール<3034>
ビックカメラ<3048>
クリエイトS<3148>
キリン堂HD<3194>
日本調剤<3341>
コスモス薬品<3349>
メディ一光<3353>
セブン&アイ<3382>
薬王堂<3385>
ツルハHD<3391>
大木ヘルス<3417>
アクサスHD<3536>
シップHD<3360>
サツドラHD<3544>
クスリアオキ<3549>
メディシス<4350>
ファルコHD<4671>
総合メデカル<4775>
EMシステム<4820>
スギHD<7649>
東邦HD<8129>
イオン<8267>
JR九州<9142>
アインHD<9627>
トーカイ<9729>
札臨<9776>
ジュンテン<9835>
バローHD<9956>
サンドラッグ<9989>
ヤマザワ<9993>
当ブログでは、個人的に注目しているテーマ関連株の深掘り、個別銘柄の考察、世界経済の今後の流れ、投資全般に役立つ情報を定期的に発信しています。チャート画像付きでの解説などもありますので、ブログも併せてお読み頂けますとより深くご理解頂けるかもしれません。
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執筆者名:元・社長
ブログ名:元投資顧問会社社長のチラシの裏
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