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サイオス Research Memo(5):財務体質、収益性ともに改善進む

注目トピックス 日本株
■業績動向

3. 財務状況と経営指標
サイオステクノロジー<3744>の2016年12月期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比386百万円減少の5,256百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産では現預金が282百万円減少し、固定資産ではのれんが85百万円減少した。

一方、負債合計は前期末比620百万円減少の3,608百万円となった。有利子負債が394百万円減少したほか、買掛金が100百万円、長期預り金が100百万円それぞれ減少した。また、純資産は親会社株主に帰属する当期純利益の計上により、前期末比233百万円増加の1,647百万円となった。

経営指標を見ると、自己資本比率が前期末の24.4%から30.8%へ上昇し、有利子負債比率も99.6%から60.2%に低下するなど、収益拡大によって財務体質の改善が進んだと言える。また、収益性に関しても当期はROA、ROE、売上高営業利益率ともに大きく改善している。既存事業が好調だったことに加えて、M&Aした2つの子会社がいずれも収益に貢献したことが大きい。売上高営業利益率は3.9%と同社としては過去最高水準となっている。水準としては事業の拡大とともに今後も上昇していくことが期待される。

なお、同社は今後もM&Aに関しては前向きに検討していく姿勢を見せている。対象となるのは、同社が顧客基盤を持たない業界特化型のシステム開発企業や、シナジーが期待できる最先端テクノロジーのノウハウを持つ企業となる。M&A資金としては手元キャッシュや借入金で賄う方針としている。このため、今後もM&Aを実施した段階では一時的に財務体質が悪化する可能性はあるものの、超低金利が長期化する状況下において、財務レバレッジを効かせた投資戦略は有効と考えられる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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