サイバネット Research Memo(1):CAEソリューションの独自性を強化し6年間で売上倍増を狙う
[17/03/29]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
サイバネットシステム<4312>は、自動車、電気機器など製造業の設計・研究開発などに利用されるCAE(コンピュータによる工学支援)ソフトウェアの開発、販売、コンサルティング、技術支援などのサービスを提供するソリューションプロバイダーである。大手独立系ITソリューションベンダーの富士ソフト<9749>グループの一員であり、30年以上CAEのリーディングカンパニーとして活躍してきた。CAE ソフトウェアの開発・販売及び技術支援などのサービスを提供するCAE ソリューションサービス事業と、セキュリティサービス、IT資産管理、及びイノベーション支援、医療可視化などのソリューションサービスを提供するITソリューションサービス事業を軸に手掛けている。
1. 事業概要
CAEソリューションサービス事業ではCADシステムと連動して解析・シミュレーションを行う構造解析、音響解析、樹脂流動解析、光学設計・解析・評価、公差解析マネジメントなどの様々な分野のCAEソリューションを始め、電子回路や基板の設計、モデルベース開発、最適設計支援などの幅広いソリューションを提供している。この他にも、導入支援、コンサルティング、受託開発などの技術サービス、ユーザー教育・支援(セミナー、ユーザーカンファレンス、事例発表会の開催等)などを行っている。
ITソリューションサービス事業ではセキュリティ管理、IT資産管理、エンドポイント・セキュリティ※製品等の製品の取扱いや、また、データバックアップ、アプリケーション性能管理、データベース開発・運用、メールサーバーなど、企業のITインフラを支える様々なソリューションも提供する。加えて、CAEソリューションサービス事業と同様、ユーザーの環境に応じた運用コンサルティング、導入支援、ユーザー教育支援などのサービスの提供も手掛けている。
※エンドポイント・セキュリティ:サーバー、パソコン、スマートフォンなど端末向けのセキュリティ。
2. 2015年から2020年までの3ヶ年×2の中期経営計画
同社は2015年2月に、2015年から2020年までの3ヶ年×2の中期経営計画を公表している。基本戦略は、1)同社独自の価値の提供、2)自動車関連分野への注力、3)パートナーとの連携強化、の3点である。CAE、IT、可視化、ビッグデータなどを用いた、高付加価値、高品質のサービスを提供することで、中長期の経営目標として、前期(2015年〜2017年)は連結営業利益率8%超を、後期(2018年〜2020年)は連結売上高30,000百万円超、連結営業利益3,000百万円(連結営業利益率10%超)の達成を目指している。
3. 2016年12月期決算及び2017年12月期見込み
2016年12月期の売上高は、国内でのマルチフィジックス解析ツールや海外での北米開発子会社が好調だったことで、16,031百万円(前期比3.3%増、計画比4.6%減)であった。営業利益は1,027百万円(前期比20.6%増、計画比8.2%増)といずれも上回った。経常利益は1,001百万円(前期比0.1%減、計画比4.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は462百万円(前期比0.3%減、計画比0.2%増)とほぼ前期並みであった。なお、中期経営計画の前半の最終年である2017年12月期は、設計開発工程の効率化ニーズへの対応、設計開発への検証、計測や、IoT※といったビッグデータ関連のビジネスにも対応し、当初計画通り、売上高17,400百万円(前期比8.5%増)、営業利益1,400百万円(前期比36.2%増)、経常利益1,500百万円(前期比49.7%増)を狙う。
※IoT(Internet of Things):様々な「もの」がインターネットに接続され、相互に通信し合う仕組みのこと。
■Key Points
・CAEのリーディングカンパニーとして30年以上にわたり日本のものづくりを支援
・2016年12月期は為替変動により経常利益は横ばいも、収益力向上で営業利益は20.6%増
・中期経営計画前半の最終年である2017年12月期は営業利益率8%超を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 内山 崇行)
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サイバネットシステム<4312>は、自動車、電気機器など製造業の設計・研究開発などに利用されるCAE(コンピュータによる工学支援)ソフトウェアの開発、販売、コンサルティング、技術支援などのサービスを提供するソリューションプロバイダーである。大手独立系ITソリューションベンダーの富士ソフト<9749>グループの一員であり、30年以上CAEのリーディングカンパニーとして活躍してきた。CAE ソフトウェアの開発・販売及び技術支援などのサービスを提供するCAE ソリューションサービス事業と、セキュリティサービス、IT資産管理、及びイノベーション支援、医療可視化などのソリューションサービスを提供するITソリューションサービス事業を軸に手掛けている。
1. 事業概要
CAEソリューションサービス事業ではCADシステムと連動して解析・シミュレーションを行う構造解析、音響解析、樹脂流動解析、光学設計・解析・評価、公差解析マネジメントなどの様々な分野のCAEソリューションを始め、電子回路や基板の設計、モデルベース開発、最適設計支援などの幅広いソリューションを提供している。この他にも、導入支援、コンサルティング、受託開発などの技術サービス、ユーザー教育・支援(セミナー、ユーザーカンファレンス、事例発表会の開催等)などを行っている。
ITソリューションサービス事業ではセキュリティ管理、IT資産管理、エンドポイント・セキュリティ※製品等の製品の取扱いや、また、データバックアップ、アプリケーション性能管理、データベース開発・運用、メールサーバーなど、企業のITインフラを支える様々なソリューションも提供する。加えて、CAEソリューションサービス事業と同様、ユーザーの環境に応じた運用コンサルティング、導入支援、ユーザー教育支援などのサービスの提供も手掛けている。
※エンドポイント・セキュリティ:サーバー、パソコン、スマートフォンなど端末向けのセキュリティ。
2. 2015年から2020年までの3ヶ年×2の中期経営計画
同社は2015年2月に、2015年から2020年までの3ヶ年×2の中期経営計画を公表している。基本戦略は、1)同社独自の価値の提供、2)自動車関連分野への注力、3)パートナーとの連携強化、の3点である。CAE、IT、可視化、ビッグデータなどを用いた、高付加価値、高品質のサービスを提供することで、中長期の経営目標として、前期(2015年〜2017年)は連結営業利益率8%超を、後期(2018年〜2020年)は連結売上高30,000百万円超、連結営業利益3,000百万円(連結営業利益率10%超)の達成を目指している。
3. 2016年12月期決算及び2017年12月期見込み
2016年12月期の売上高は、国内でのマルチフィジックス解析ツールや海外での北米開発子会社が好調だったことで、16,031百万円(前期比3.3%増、計画比4.6%減)であった。営業利益は1,027百万円(前期比20.6%増、計画比8.2%増)といずれも上回った。経常利益は1,001百万円(前期比0.1%減、計画比4.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は462百万円(前期比0.3%減、計画比0.2%増)とほぼ前期並みであった。なお、中期経営計画の前半の最終年である2017年12月期は、設計開発工程の効率化ニーズへの対応、設計開発への検証、計測や、IoT※といったビッグデータ関連のビジネスにも対応し、当初計画通り、売上高17,400百万円(前期比8.5%増)、営業利益1,400百万円(前期比36.2%増)、経常利益1,500百万円(前期比49.7%増)を狙う。
※IoT(Internet of Things):様々な「もの」がインターネットに接続され、相互に通信し合う仕組みのこと。
■Key Points
・CAEのリーディングカンパニーとして30年以上にわたり日本のものづくりを支援
・2016年12月期は為替変動により経常利益は横ばいも、収益力向上で営業利益は20.6%増
・中期経営計画前半の最終年である2017年12月期は営業利益率8%超を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 内山 崇行)
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