全国保証 Research Memo(5):膨大なデータ量を活用した審査能力や債権管理ノウハウに強み
[17/04/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■企業特徴
2. 価値創造の源泉
(1) データを活用した審査能力や与信管理に優位性
全国保証<7164>における住宅ローン市場のシェア拡大は、各金融機関が同社を活用するメリットの大きさにかかっていると捉えることができる。これまで同社の成長を支えてきたものは、蓄積されたデータやノウハウを活用することで、迅速かつ精度の高い審査能力やリスク・リターンに見合った適正な料率設定などによる精緻な与信管理に優位性を築くとともに、各金融機関に同社を活用することのメリットを訴求してきたことにほかならない。具体的には、住宅ローンにおける信用リスクを外部保証によりコントロールする与信管理上の目的はもちろん、審査や事務負担の軽減、自社審査では対応できなかった案件の取上げ(同社の場合、精緻な与信管理ができるからこその判断が可能)などがあげられる。特に、住宅ローンは各金融機関にとって優良な資産であるとともに、個人取引の基盤となるものであることから獲得競争が激化しており、同社との提携により競争力の強化にもつながるものと考えられる。
一方、住宅ローンの利用者(債務者)にとっても、迅速な対応や画一的ではない柔軟な審査判断など同社による恩恵は大きく、日本の住宅政策を支える役割においても同社の存在意義は大きい。
(2) 事業領域の拡大にも大きな可能性
同社は、今後の成長戦略の1つとして、中古・リフォームローン市場拡大に伴う対応の強化を掲げている。中古・リフォーム市場については、政府による後押し※が期待できるうえ、宅建業法改正により2018年までにインスペクション(住宅診断)の説明義務が導入されることになったことから、今後の市場拡大に弾みがつくものとみられている。同社がこれまで蓄積してきた60万件超にも及ぶデータや審査ノウハウは、アドバンテージが働く可能性が高いものと考えられる。
※2025年までに既存住宅流通市場を8兆円(2013年実績は4兆円)、リフォーム市場を12兆円(2013年実績は7兆円)へ倍増させる計画を打ち出している(住生活基本計画書)。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
<TN>
2. 価値創造の源泉
(1) データを活用した審査能力や与信管理に優位性
全国保証<7164>における住宅ローン市場のシェア拡大は、各金融機関が同社を活用するメリットの大きさにかかっていると捉えることができる。これまで同社の成長を支えてきたものは、蓄積されたデータやノウハウを活用することで、迅速かつ精度の高い審査能力やリスク・リターンに見合った適正な料率設定などによる精緻な与信管理に優位性を築くとともに、各金融機関に同社を活用することのメリットを訴求してきたことにほかならない。具体的には、住宅ローンにおける信用リスクを外部保証によりコントロールする与信管理上の目的はもちろん、審査や事務負担の軽減、自社審査では対応できなかった案件の取上げ(同社の場合、精緻な与信管理ができるからこその判断が可能)などがあげられる。特に、住宅ローンは各金融機関にとって優良な資産であるとともに、個人取引の基盤となるものであることから獲得競争が激化しており、同社との提携により競争力の強化にもつながるものと考えられる。
一方、住宅ローンの利用者(債務者)にとっても、迅速な対応や画一的ではない柔軟な審査判断など同社による恩恵は大きく、日本の住宅政策を支える役割においても同社の存在意義は大きい。
(2) 事業領域の拡大にも大きな可能性
同社は、今後の成長戦略の1つとして、中古・リフォームローン市場拡大に伴う対応の強化を掲げている。中古・リフォーム市場については、政府による後押し※が期待できるうえ、宅建業法改正により2018年までにインスペクション(住宅診断)の説明義務が導入されることになったことから、今後の市場拡大に弾みがつくものとみられている。同社がこれまで蓄積してきた60万件超にも及ぶデータや審査ノウハウは、アドバンテージが働く可能性が高いものと考えられる。
※2025年までに既存住宅流通市場を8兆円(2013年実績は4兆円)、リフォーム市場を12兆円(2013年実績は7兆円)へ倍増させる計画を打ち出している(住生活基本計画書)。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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