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ダイヤモンドD Research Memo(7):2015年2月期より高収益ブランドの出店拡大で新成長期へ

注目トピックス 日本株
■決算動向

1. 過去の業績推移
過去の業績を振り返ると、店舗数の拡大がダイヤモンドダイニング<3073>の成長をけん引してきた。特に、M&Aによる規模拡大が出店ペースに拍車をかけてきた。一方、2013年2月期からの3期間において、売上高の伸びが鈍化しているのは、不採算店舗の閉店やブランドマネジメント制導入に伴うブランドの集約及び統合により、店舗数が頭打ちとなったことが要因である。同社は、2014年2月期でブランド集約及び統合が一巡したことから、2015年2月期より再び高収益ブランドを軸とした出店拡大を図っており、新たな成長期に入ったと見られる。

利益面では、2010年2月期に過去最高の営業利益を達成し、営業利益率も6.9%の水準にあったものの、その後は既存店の伸び悩みや業態変更に伴う費用増などにより低下傾向となった。ただ、2015年2月からの高収益ブランドの出店拡大等により、2017年2月期には過去最高の営業利益を大きく更新し、営業利益率も5.4%に回復している。

財務面では、財務基盤の安定性を示す自己資本比率はおおむね20%台で推移している。有利子負債残高も高い水準にあり、積極的な事業拡大を図るためには、財務基盤の増強は中期的な課題として挙げられる。キャッシュ・フローの状況も、2012年2月期から2014年2月期までは営業キャッシュ・フローが投資キャッシュ・フローを上回る状況が続いていたが、積極的な新規出店を再開した2015年2月期以降は投資キャッシュ・フローが大きくなり、有利子負債残高の増加に結び付いてきた。ただ、2017年2月期の投資キャッシュ・フローの拡大は、ゼットンの株式取得(1,429百万円)によるものであり、その一時的な影響を除けば、営業キャッシュ・フローの範囲内に収まっている。新規出店投資をやや抑え気味にしたことによる財務的な効果の表れと言える。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)



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