エルテス Research Memo(8):内部不正検知サービスを開始リスクインテリジェンス領域への事業拡充に向け前進
[17/05/26]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■活動実績
1. 損害保険会社との連携により「ネット炎上対策パッケージ」の開発
販売チャネルの拡大のため、損保ジャパン日本興亜(株)及びSOMPOリスケアマネジメント(株)との連携により「ネット炎上対応費用保険」を開発した。本商品は、ネット炎上発生後にエルテス<3967>をはじめとした復旧サービスへ対価が保険金で補償される仕組みとなっていることから、保険商品として保険会社が直接販売できるだけでなく、保険会社の営業員ルートでのリード顧客創出への寄与を目論んでいるとのことである。
2. 新規領域への事業拡充に向けた動き
同社は、「内部不正検知サービス」を本格的に開始し、リスクインテリジェント領域への事業拡充に向けてかじを切った。「内部不正検知サービス」の顧客開拓が順調に進展するなかで、ビッグデータ解析に定評のあるエストニアのリアルシステムズ社と業務提携し、犯罪捜査支援ツール「Vizkey」の提供も開始した。膨大なデータのつながりを可視化することで、その関係性から正確な事実の理解や重要な数値・事象を発見することができる情報分析ツールであり、世界の捜査・調査機関で利用されている。同社は、不正送金やマネーロンダリング、テロ対策などを対象として、金融機関や行政機関等に提案する方針であり、既に金融機関からの引き合いが増加している。1ライセンス100万円(年間)で粗利益率は70%(先方への支払原価30%)の収益モデルとなっているようだ。
また、2016年5月に開催された伊勢志摩サミットでは、開催前からインターネット上のリスクモニタリングを実施するなど実績を上げることができた。今後、「電子政府化」の進展や「事前入国管理システム」の導入などを見据え、行政機関との関係づくりにおいても一定の成果を残したと言える。
3. 日本マイクロソフトとの連携によるAI機能の本格活用
2017年4月には、日本マイクロソフト(株)のAI技術を活用したデジタルリスクの検知・解決ソリューションのサービスを提供(2017年11月から)するとともに、ソーシャルメディアのリスク解析事業で連携していくことを発表した。大容量データをさらに高速で解析し、高い精度でリスクを検知する技術及びソリューションを提供するため、世界水準の技術を有するマイクロソフトのAI技術であるMicrosoft Azureの機械学習を採用するものである。加えて、視覚・聴覚・声といった人間の自然な認識技術をAPIで提供する「Microsoft Cognitive Services」を実装することで、テロ・犯罪検知事業も展開していく。本件により、判定のオートメーション化による利益率の改善、及びキーワード間のモレ防止や同義語の検出などサービスクオリティ向上が期待できるとともに、マーケティングや販売活動においても連携を図っていく方針のようだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
<HN>
1. 損害保険会社との連携により「ネット炎上対策パッケージ」の開発
販売チャネルの拡大のため、損保ジャパン日本興亜(株)及びSOMPOリスケアマネジメント(株)との連携により「ネット炎上対応費用保険」を開発した。本商品は、ネット炎上発生後にエルテス<3967>をはじめとした復旧サービスへ対価が保険金で補償される仕組みとなっていることから、保険商品として保険会社が直接販売できるだけでなく、保険会社の営業員ルートでのリード顧客創出への寄与を目論んでいるとのことである。
2. 新規領域への事業拡充に向けた動き
同社は、「内部不正検知サービス」を本格的に開始し、リスクインテリジェント領域への事業拡充に向けてかじを切った。「内部不正検知サービス」の顧客開拓が順調に進展するなかで、ビッグデータ解析に定評のあるエストニアのリアルシステムズ社と業務提携し、犯罪捜査支援ツール「Vizkey」の提供も開始した。膨大なデータのつながりを可視化することで、その関係性から正確な事実の理解や重要な数値・事象を発見することができる情報分析ツールであり、世界の捜査・調査機関で利用されている。同社は、不正送金やマネーロンダリング、テロ対策などを対象として、金融機関や行政機関等に提案する方針であり、既に金融機関からの引き合いが増加している。1ライセンス100万円(年間)で粗利益率は70%(先方への支払原価30%)の収益モデルとなっているようだ。
また、2016年5月に開催された伊勢志摩サミットでは、開催前からインターネット上のリスクモニタリングを実施するなど実績を上げることができた。今後、「電子政府化」の進展や「事前入国管理システム」の導入などを見据え、行政機関との関係づくりにおいても一定の成果を残したと言える。
3. 日本マイクロソフトとの連携によるAI機能の本格活用
2017年4月には、日本マイクロソフト(株)のAI技術を活用したデジタルリスクの検知・解決ソリューションのサービスを提供(2017年11月から)するとともに、ソーシャルメディアのリスク解析事業で連携していくことを発表した。大容量データをさらに高速で解析し、高い精度でリスクを検知する技術及びソリューションを提供するため、世界水準の技術を有するマイクロソフトのAI技術であるMicrosoft Azureの機械学習を採用するものである。加えて、視覚・聴覚・声といった人間の自然な認識技術をAPIで提供する「Microsoft Cognitive Services」を実装することで、テロ・犯罪検知事業も展開していく。本件により、判定のオートメーション化による利益率の改善、及びキーワード間のモレ防止や同義語の検出などサービスクオリティ向上が期待できるとともに、マーケティングや販売活動においても連携を図っていく方針のようだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
<HN>