リネットジャパン Research Memo(7):2015年9月期以降、ネットリサイクル事業が新たな成長ドライバーに
[17/05/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■リネットジャパングループ<3556>の業績推移
過去5年間の業績を振り返ると、グループ会員数は着実に拡大しているものの、売上高は、ブランド品、カメラ、楽器、スポーツ用品などのリユース事業を展開していた子会社ネットオフ・マーケティング(株)を吸収合併した2012年9月期をピークとして、やや伸び悩みがみられる。特に、2013年9月期にはデータベースへの不正アクセス事案が発生し、サービスサイトを一時閉鎖したことが響いた。ただし、2015年9月期からは、新たに開始した「ネットリサイクル事業」が着実なペースで立ち上がってきたことから増収基調に転じている。
一方、利益面では、2011年9月期と2012年9月期に最終損失を計上している。2011年9月期は、2012年9月期に吸収合併したネットオフ・マーケティングの合併差損の引当額を特別損失に引き当てたことが要因である。また、2012年9月期の当期純損失は、吸収合併(事業の承継)に伴う経費の増加や、ブックオフコーポレーションとの標章利用に関するライセンス契約の終了※に伴い、顧客減少の防止策として実施した自社ブランド向上のための広告宣伝費など、一時的な費用が増加したことによる。ただし、2014年9月期以降は、精度の高いコストコントロールによる原価低減や販管費の削減(人件費の抑制、物流コストや広告宣伝費の見直しなど)により損益改善を図り、「ネットリサイクル事業」への先行費用をまかないながら増益基調を続けている。2016年9月期の営業利益率は全体で4.0%であるが、「ネットリユース事業」では6.4%の水準を確保している。
※「eBOOKOFF」から「ネットオフ」へのブランド変更。
財務面は、2016年12月の株式上場に伴う新株発行により、2017年3月末の自己資本比率は56.7%(2016年9月末は37.7%)に上昇したほか、流動比率も293.4%の水準であることから財務基盤の安全性に懸念はない。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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過去5年間の業績を振り返ると、グループ会員数は着実に拡大しているものの、売上高は、ブランド品、カメラ、楽器、スポーツ用品などのリユース事業を展開していた子会社ネットオフ・マーケティング(株)を吸収合併した2012年9月期をピークとして、やや伸び悩みがみられる。特に、2013年9月期にはデータベースへの不正アクセス事案が発生し、サービスサイトを一時閉鎖したことが響いた。ただし、2015年9月期からは、新たに開始した「ネットリサイクル事業」が着実なペースで立ち上がってきたことから増収基調に転じている。
一方、利益面では、2011年9月期と2012年9月期に最終損失を計上している。2011年9月期は、2012年9月期に吸収合併したネットオフ・マーケティングの合併差損の引当額を特別損失に引き当てたことが要因である。また、2012年9月期の当期純損失は、吸収合併(事業の承継)に伴う経費の増加や、ブックオフコーポレーションとの標章利用に関するライセンス契約の終了※に伴い、顧客減少の防止策として実施した自社ブランド向上のための広告宣伝費など、一時的な費用が増加したことによる。ただし、2014年9月期以降は、精度の高いコストコントロールによる原価低減や販管費の削減(人件費の抑制、物流コストや広告宣伝費の見直しなど)により損益改善を図り、「ネットリサイクル事業」への先行費用をまかないながら増益基調を続けている。2016年9月期の営業利益率は全体で4.0%であるが、「ネットリユース事業」では6.4%の水準を確保している。
※「eBOOKOFF」から「ネットオフ」へのブランド変更。
財務面は、2016年12月の株式上場に伴う新株発行により、2017年3月末の自己資本比率は56.7%(2016年9月末は37.7%)に上昇したほか、流動比率も293.4%の水準であることから財務基盤の安全性に懸念はない。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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