プロネクサス Research Memo(2):17/3期は売上高が前期比2.8%増、営業利益は同6.1%増と増収増益
[17/06/01]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■決算動向
1. 2017年3月期決算の実績
2017年4月28日に公表したプロネクサス<7893>の2017年3月期決算は、売上高で前期比2.8%増の21,556百万円、営業利益で同6.1%増の2,362百万円、経常利益で同13.0%増の2,548百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同7.4%増の1,804百万円と、増収増益を確保した。この結果、営業利益率は11.0%と前期の10.6%から、ROEは8.5%と前期の8.1%からいずれも改善。会社側が設定していた、それぞれの目標値、営業利益率10.9%、ROE 7.8%をいずれもクリアしている。
事業別では、すべてのセグメントで増収を達成した。稼ぎ頭である上場会社ディスクロージャー関連は、上場企業数の回復トレンドが続くなど収益環境が良好であったほか、招集通知のカラー化が進展したことで、受注単価が上昇、さらに、システムサービスやアウトソーシングサービスが拡大し、ファイナンスの小型化や決算関連書類の減少といったマイナス要因をカバーしている。同事業の売上高は、前期比1.5%増の9,263百万円となった。
上場会社IR関連等は、英文IRサービス、Webサービスなどが好調で、前期比2.8%増の4,821百万円を確保。他方、金融商品ディスクロージャー関連は、引き続き、国内の投信、J-REITなどが増加しており、前期比4.5%増の6,953百万円と依然として拡大トレンドを示している。
同社は、従来型の開示業務にとどまらず、IR支援の提案などビジネスの幅を広げることで1社当たりの受注単価をアップさせるように展開しているが、こうした施策の効果が徐々に出ており、利益率の改善につながったと言えそうだ。
2. 2018年3月期の業績予想
2018年3月期は、売上高で前期比3.0%増の22,200百万円、営業利益で同5.8%増の2,500百万円、経常利益で同横ばいの2,550百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同1.4%減の1,780百万円を想定している。
上場会社ディスクロージャー関連、上場会社IR関連等、金融商品ディスクロージャー関連と主要3事業がいずれも増収を見込む。事業別では、上場会社ディスクロージャー関連は、引き続き株主総会招集通知やシステムサービスの受注増を想定している。IPO大型案件の反動減がマイナス要因と微減となるが、全体では伸長する見通し。前期も売上増の背景にあった招集通知のカラー化の進展にも引き続き期待できる。
上場会社IR関連等は、英文IR(翻訳)サービスやWebサービスなどが好調をキープしそうで、いずれも今後のビジネスチャンスの広がりが期待される事業だ。また、金融商品ディスクロージャー関連は、投信、J-REITが低金利を背景に、今後も拡大傾向をたどるとみられており、目論見書や各種販売用資料、運用報告書などの拡大が予想されている。J-REITなどはマーケット環境が予想しにくいが、マーケットの良し悪しに関わらず開示は行われるため、運用報告書は着実に受注が見込める。その点が注目できるだろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野 文也)
<TN>
1. 2017年3月期決算の実績
2017年4月28日に公表したプロネクサス<7893>の2017年3月期決算は、売上高で前期比2.8%増の21,556百万円、営業利益で同6.1%増の2,362百万円、経常利益で同13.0%増の2,548百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同7.4%増の1,804百万円と、増収増益を確保した。この結果、営業利益率は11.0%と前期の10.6%から、ROEは8.5%と前期の8.1%からいずれも改善。会社側が設定していた、それぞれの目標値、営業利益率10.9%、ROE 7.8%をいずれもクリアしている。
事業別では、すべてのセグメントで増収を達成した。稼ぎ頭である上場会社ディスクロージャー関連は、上場企業数の回復トレンドが続くなど収益環境が良好であったほか、招集通知のカラー化が進展したことで、受注単価が上昇、さらに、システムサービスやアウトソーシングサービスが拡大し、ファイナンスの小型化や決算関連書類の減少といったマイナス要因をカバーしている。同事業の売上高は、前期比1.5%増の9,263百万円となった。
上場会社IR関連等は、英文IRサービス、Webサービスなどが好調で、前期比2.8%増の4,821百万円を確保。他方、金融商品ディスクロージャー関連は、引き続き、国内の投信、J-REITなどが増加しており、前期比4.5%増の6,953百万円と依然として拡大トレンドを示している。
同社は、従来型の開示業務にとどまらず、IR支援の提案などビジネスの幅を広げることで1社当たりの受注単価をアップさせるように展開しているが、こうした施策の効果が徐々に出ており、利益率の改善につながったと言えそうだ。
2. 2018年3月期の業績予想
2018年3月期は、売上高で前期比3.0%増の22,200百万円、営業利益で同5.8%増の2,500百万円、経常利益で同横ばいの2,550百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同1.4%減の1,780百万円を想定している。
上場会社ディスクロージャー関連、上場会社IR関連等、金融商品ディスクロージャー関連と主要3事業がいずれも増収を見込む。事業別では、上場会社ディスクロージャー関連は、引き続き株主総会招集通知やシステムサービスの受注増を想定している。IPO大型案件の反動減がマイナス要因と微減となるが、全体では伸長する見通し。前期も売上増の背景にあった招集通知のカラー化の進展にも引き続き期待できる。
上場会社IR関連等は、英文IR(翻訳)サービスやWebサービスなどが好調をキープしそうで、いずれも今後のビジネスチャンスの広がりが期待される事業だ。また、金融商品ディスクロージャー関連は、投信、J-REITが低金利を背景に、今後も拡大傾向をたどるとみられており、目論見書や各種販売用資料、運用報告書などの拡大が予想されている。J-REITなどはマーケット環境が予想しにくいが、マーケットの良し悪しに関わらず開示は行われるため、運用報告書は着実に受注が見込める。その点が注目できるだろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野 文也)
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