イグニス Research Memo(7):「ぼくとドラゴン」の貢献によりV字回復を実現
[17/06/26]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■イグニス<3689>の過去の業績推移
過去の業績(旧セグメント)を振り返ると、本格的な業績拡大が始まったのは、「無料ネイティブアプリ」が軌道に乗り始めた2013 年9 月期からである。「サクサクfor iPhone HD」などのツール系を中心として順調にダウンロード数やMAU を拡大したことで広告収入が大きく伸長した。2014 年9 月期には「全巻無料型ハイブリッド」※や「ネイティブソーシャルゲーム」などによる業績貢献が上乗せされ、成長に拍車がかかった。2015 年9 月期は、「ぼくとドラゴン」の順調な立ち上がりにより「ネイティブソーシャルゲーム」が大きく伸びたことで増収を確保したが、これまでの小規模アプリ中心から中・大規模アプリの開発への移行を進めるなかで、環境変化の影響が重なったことにより、主力の「無料ネイティブアプリ」が大幅に落ち込んだことから売上構成比が大きく変化した。2016 年9 月期は、「ネイティブソーシャルゲーム」の更なる拡大により大幅な増収となった。
※コンテンツの公開期間中、毎日一定量の漫画コンテンツを無料でお試しできることのできるアプリ。継続して漫画コンテンツを読みたいユーザーは課金購入することで続きを楽しむことができ、広告収入と課金収入を合わせた収益モデルとなっていた。ただ、無料コミックアプリの一般化に伴う競争激化等により縮小。
損益面では、2012 年9 月期まではチャットアプリ「peep」の開発コストが先行していたことなどが響いて営業赤字が続いていたものの、2013 年9 月期に無料ネイティブアプリ(広告収入)の拡大により営業黒字に転換すると、限界利益率が極めて高い収益モデルであることから一気に利益水準が高まった。2014 年9 月期は株式上場や人員拡充に伴う費用増などにより販管費が増加したものの、売上高の拡大とともに営業利益も大きく伸びた。2015 年9 月期は、人件費や地代家賃等の固定費が増加するなかで、「無料ネイティブアプリ」や「全巻無料型ハイブリッドアプリ」の売上高が大幅に落ち込んだことから営業損失に陥ったが、2016 年9 月期は「ネイティブソーシャルゲーム」の拡大により黒字転換を果たした。
財務面では、創業後3 期目となる2012 年9 月期までは債務超過の状況であったが、2013 年9 月期に営業黒字に転換すると財務基盤も一気に健全化し、2014 年9 月期には新株発行及び内部留保の積み上げから自己資本比率は74.0% の高い水準へ改善された。2015 年9 月期は当期純損失の計上、2016 年9 月期は子会社の買収や開発投資(ソフトウェアの増加)に伴う総資産の増加より低下傾向をたどってきたが、2017年3月末においては、新株予約権の行使などにより71.0%に回復している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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過去の業績(旧セグメント)を振り返ると、本格的な業績拡大が始まったのは、「無料ネイティブアプリ」が軌道に乗り始めた2013 年9 月期からである。「サクサクfor iPhone HD」などのツール系を中心として順調にダウンロード数やMAU を拡大したことで広告収入が大きく伸長した。2014 年9 月期には「全巻無料型ハイブリッド」※や「ネイティブソーシャルゲーム」などによる業績貢献が上乗せされ、成長に拍車がかかった。2015 年9 月期は、「ぼくとドラゴン」の順調な立ち上がりにより「ネイティブソーシャルゲーム」が大きく伸びたことで増収を確保したが、これまでの小規模アプリ中心から中・大規模アプリの開発への移行を進めるなかで、環境変化の影響が重なったことにより、主力の「無料ネイティブアプリ」が大幅に落ち込んだことから売上構成比が大きく変化した。2016 年9 月期は、「ネイティブソーシャルゲーム」の更なる拡大により大幅な増収となった。
※コンテンツの公開期間中、毎日一定量の漫画コンテンツを無料でお試しできることのできるアプリ。継続して漫画コンテンツを読みたいユーザーは課金購入することで続きを楽しむことができ、広告収入と課金収入を合わせた収益モデルとなっていた。ただ、無料コミックアプリの一般化に伴う競争激化等により縮小。
損益面では、2012 年9 月期まではチャットアプリ「peep」の開発コストが先行していたことなどが響いて営業赤字が続いていたものの、2013 年9 月期に無料ネイティブアプリ(広告収入)の拡大により営業黒字に転換すると、限界利益率が極めて高い収益モデルであることから一気に利益水準が高まった。2014 年9 月期は株式上場や人員拡充に伴う費用増などにより販管費が増加したものの、売上高の拡大とともに営業利益も大きく伸びた。2015 年9 月期は、人件費や地代家賃等の固定費が増加するなかで、「無料ネイティブアプリ」や「全巻無料型ハイブリッドアプリ」の売上高が大幅に落ち込んだことから営業損失に陥ったが、2016 年9 月期は「ネイティブソーシャルゲーム」の拡大により黒字転換を果たした。
財務面では、創業後3 期目となる2012 年9 月期までは債務超過の状況であったが、2013 年9 月期に営業黒字に転換すると財務基盤も一気に健全化し、2014 年9 月期には新株発行及び内部留保の積み上げから自己資本比率は74.0% の高い水準へ改善された。2015 年9 月期は当期純損失の計上、2016 年9 月期は子会社の買収や開発投資(ソフトウェアの増加)に伴う総資産の増加より低下傾向をたどってきたが、2017年3月末においては、新株予約権の行使などにより71.0%に回復している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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