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【フィスコ個人投資家セミナー】「世界企業を目指す!」オロ川田社長(前半)

注目トピックス 日本株
みなさん、こんにちは。
フィスコリサーチアナリストの飯村真由です。

9月14日に開催したフィスコ個人投資家セミナーでオロ<3983>の川田社長にご登壇いただきました。

本日は、川田社長のプレゼンテーション、飯村の社長インタビューの要約をお届け致します。


★川田社長のプレゼンテーション★

■【2つの事業を展開】
オロは2つの事業を行っております。1つ目はビジネスソリューション事業で、クラウドの運用システム、会社の中の業務効率を上げていくために使われるシステムをクラウドサービスの形で提供しており、顧客は中堅・中小企業が中心です。
2つ目の事業はコミュニケーションデザイン事業で、こちらはまったく顧客が異なっており、大企業に向けたサービスです。大企業のマーケティングのお手伝いをデジタル技術の力をもって提供しています。簡単に言うと、Webサイトを作ったり、アプリを提供したり、デジタルマーケティングのデータ分析を行ったりしています。テクノロジーにより顧客の売上拡大を図るための仕事と言えます。
2つの事業は、顧客も異なりますし、業務内容もまったく違います。この2つの事業に共通するのはWeb技術、インターネットやビッグデータの技術を使っている点です。Webのテクノロジーを使って、企業の内側を強くする仕事と企業の外側を強くしていく仕事と言えます。両者を共通のエンジニアのリソースで行っています。

■【オロの歩み】
1999年、日本から立派な会社をつくりたいという想いで創業しました。2004年8月にWebサイト構築、運用保守をスタートさせました。今でも取引いただいている流通大手企業との取引が開始となりました。この事業が大きくなっていき、今のコミュニケーションデザイン事業につながっております。
2006年には「ZAC Enterprise(以下ZAC)」という業務システムを自社で開発し、販売開始しております。2006年までは、このようなパッケージに至る前の段階で、顧客システムの開発を受託するという事業を行っていました。毎回オーダーメイドで作っていましたが、それでは効率が悪いので、パッケージ化しました。それが大きくなって、現在に至っております。
また、日本から海外にもチャレンジしていく会社にしたいと考えておりましたので、2010年からは海外にも拠点を置き、海外展開をスタートしています。

■【創業以来増収が続く】
過去10年間の売上高推移を見ると、グループ会社の決算期を合わせるために決算期変更を行った2014年12月期の売上高が下がっていますが、期間が12ヶ月あれば前年を上回ったと言えるので、創業以来右肩上がりで売上拡大が続いている状況です。また、黒字経営もずっと続いている会社です。上場時点で無借金の状態で財務的には安定しています。

■【2017年12月期業績の進捗状況】
2017年12月期上期業績は、通期計画に対する進捗率が売上高で50.4%、経常利益で52.3%と堅調に推移しております。2つの事業セグメントのうち、コミュニケーションデザイン事業の方が売上高の比率では少し高くなっています。一方で、利益の方は、クラウドサービスが限界利益率の高い事業であるため、利益のウエイトはビジネスソリューション事業の方が高い状況になっています。

■【ビジネスソリューション事業の概要】
ビジネスソリューション事業で展開しているクラウドERP「ZAC」は、発売当初よりホワイトカラーの生産性向上に貢献するものと考えてきました。当社の社員もホワイトカラーですが、数字に対する意識をもっと持とうという意識でこのシステムを作っています。企業のなかに潜在している数字がたくさんありますが、営業部門で個人別の売上を管理していたり、経理部門で費用の集計をやっていたりして、それらが合算されたものを経営陣が見るというのが今までの会社でした。我々が目指しているのは、企業で起きている数字をその場でパソコンに登録すると、全部が1ヶ所に入ることによって、誰でも好きなときに必要な情報を採れるようにしておこうということです。企業に必要な情報を1ヶ所に入れる仕組みを作ったものがERPです。

■【「ZAC」の特長】
当社のERPの特長は、売上と費用の情報を1つ1つ仕事の単位でまとめることができるので、その仕事でどれだけ儲かったかを見えるようにできている点です。つまり、プロジェクト別にリアルタイムに採算情報を確認できることが最大のメリットになっています。このシステムを導入する効果には、オペレーションの効率化、例えば今まで2ヶ所に入力していたものが1ヶ所で済むなどの効果があります。結果として月次決算が早くなる、経理業務の早期化ができるようになる、システム統合による業務効率化ができるようになります。また、起きたことだけを入れるのではなく、起きそうなことを入れる、つまり売上高の見込みを入れるなどにより未来予測ができるようになります。結果として管理会計に基づく経営判断ができることを目指しています。

■【導入企業400社を突破】
2006年から販売し、導入決定企業400社以上、稼働ライセンスは10万を突破いたしました。我々のターゲット企業は、4万5000社をリストアップしてアプローチをかけております。対象企業は、広告やソフトウェア、ITサービスなどプロジェクト単位での収支管理が効果的な業種に絞り込んで、プロモーションを行っています。
企業のなかの大量のデータを扱うことから、AIとも親和性が高く、早い時期から人工知能学会に入るなどして、AIの実装も進めております。

■【コミュニケーションデザイン事業の概要】
大企業向けにマーケティングの支援をしており、主にはWebサイトを構築したり、アクセス解析を行ったりしています。我々の特長には、上流工程から開発・構築、日々の運用までのワンストップフルサービス、クラウドの基幹業務システムで培った信頼性の高いシステム開発力があげられます。また、クラウドERPは自社でもフル活用してコストマネジメントを行っておりますので、リーズナブルな仕事の提案ができています。海外に拠点を作っているので、インバウンド需要などの海外での対応にもしっかり応えていけると考えております。国内の地方拠点を含めて、ニアショア・オフショアによる開発を進めていることも大きな特長となっております。

■【利益率向上を目指す】
コミュニケーションデザイン事業はオーダーメイドで毎回作るという仕事ですので、どうしても利益率がビジネスソリューション事業のようにどんどん高まっていく事業とは違います。そこで、利益率を高めていくために、サービス開発を行い限界利益率の高いサービスを提供しようと挑戦し始めております。

■【成長戦略】
2つの事業とも、まだまだマーケットのシェアから見て小規模のため、今後もそれぞれの既存事業をしっかり伸ばしていくつもりです。より営業力を高めて販売していきたいですし、中長期的には海外への展開も進めていく考えです。
また、新規事業への挑戦として、第3、第4の新しい事業領域も時間を掛けてやっていこうと考えています。新しい事業を積み上げていき、3〜5年間くらいで今の事業に匹敵するような事業規模までもっていきたいです。
「世界企業を目指して」を企業理念に掲げておりますので、上場を機に企業与信を高めていこうと考えております。我々は顧客に基幹業務システムという企業にとって心臓のようなシステムを提供しており、自社がしっかりしていないと顧客が不安に思ってしまう、ということが上場前にありました。安心して仕事をお願いしてもらえる環境を作って、経営を伸ばしていきます。


〜後半(飯村の社長インタビュー)に続く〜


<MW>

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