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sMedio Research Memo(5):保有外貨残高の圧縮と為替予約実施で今後の為替リスクは軽微に

注目トピックス 日本株
■業績動向

3. 為替リスクの状況
sMedio<3913>のロイヤリティ収入のおおむね5割は米ドル建の入金である。 一方で、取引先への米ドル建の支払ロイヤリティも全支出の2〜3割程度あり、外貨建現預金について従来は円と米ドルをバランスさせる程度の円転をしていた。しかし、2016年12月期は年初以降の円高(2015年12 月末120.37円に対し、2016年9月末101.19円)の影響で、円と米ドルをバランスさせていたことで大幅な為替差損が発生した。

今後、為替レートの変動が円高・円安いずれの方向に振れるかは予測困難であるが、同社では外貨預金残高、特に米ドルの保有残高を少なくして、かつ、為替予約を活用して為替リスクの軽減を行うとしている。 実際、2017年12月期の為替影響は1百万円の損失にとどまっている。2017年3月末時点では、米ドルの残高は全預金残高の約5%と大幅に圧縮している。6月末以降で米ドルの割合が上昇しているのは、米国子会社で預り金が生じたためで一時的なものである。

4. 2017年12月期の主要トピックス
(1) 富士通ロボットAIプラットフォーム
同社が開発した顔認識AIエンジンが、富士通<6702>の発表(2017年12月12日)した「ロボットAIプラットフォーム」の顔認識エンジン部分に採用され、提供を開始している。同社のAIエンジンには以下のような特徴がある。
a) アジア人の顔を多く学習させることによる、精度の高いアジア人の顔の表情の識別及び顔検出が可能
b) 顔のパーツを自動検出、顔が傾いている場合には自動補正、メガネを装着しても識別が可能
c) クラウドからエッジコンピューティング、スタンドアローンまで拡張が可能で、ロボットを始め、監視カメラやスマートフォンなどのマルチプラットフォームに適用できる柔軟な実装が可能

(2) 書店用サイネージシステム
出版物取次大手の(株)トーハンとの共同実施で、書店用サイネージシステム「AI書店員ミームさん」のAIエンジン、サイネージシステムの設計開発を同社が担当することとなった。このシステムでは、同社の表情認識エンジン、年代/性別認識エンジンが採用され、エンジン搭載のデジタルサイネージにより、来店者の性別、年代、表情に合わせて、おすすめの書籍を表示するというものである。2017年11月より、(株)早川書房、AXNミステリー((株)ミステリチャンネル)の協力により、アガサ・クリスティー文庫フェアと連動する形で、都内の大手書店3店舗(ブックファースト新宿店、天狼院書店池袋駅前店、八重洲ブックセンター本店)にて実証実験を実施している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田 秀樹)



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