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GMOペパボ Research Memo(4):GMOインターネットグループ内でのシナジーにより差別化を図る

注目トピックス 日本株
■事業概要

2. 強みと競合
GMOペパボ<3633>の強みは、これまでインターネットに関連した30以上のサービスやアプリを独自に開発・運用し、そのノウハウを保有していることにある。また、サービスのネーミング、Webサイトやアプリなどのデザインにおけるオリジナリティも同社の大きな特徴となっており、創業来の強みの1つであると考えられる。

同社が提供するインターネットサービス市場における参入障壁は比較的低いため、サービスを開始した当時に比べると競合企業も増加している。主な競合企業は、ホスティング事業(レンタルサーバー)ではさくらインターネット<3778>が挙げられ、個人用レンタルサーバー市場では2社で約5割のシェアを握っている。参入企業は多いものの、業界最低水準でサービスを提供している同社のシェアは安定して推移している。

また、EC支援事業での競合としてはEストアー<4304>、CtoCハンドメイドマーケット「minne」の競合としては、(株)クリーマ(作品数で業界第2位の「Creema」を運営)が挙げられる。同社は前述した強みに加えて、積極的なプロモーション活動やGMOインターネットグループ内での決済やインフラサービスなどとのシナジーにより同業他社よりも低コストでサービスを提供できることを強みとし、差別化を図っている。

3. 事業リスク
事業リスクは、セキュリティ対策や社員教育強化などの対策を講じているものの、同社のサービスが個人向け中心で数多くのデータを扱っている性格上、データの流出・消失する可能性がゼロでないこと。さらに、注力している「minne」は個人間の取引であることから、同社が100%関与できないことも事業リスクになる可能性がある。

実際、2018年1月に「カラーミーショップ」のサービスにおいて外部からの不正アクセスにより、顧客(ショップオーナー)のクレジットカード情報が一部流出する事案が発生した。同社ではただちに対処を行い、再発防止委員会を設置。事実関係の調査、原因の調査、再発防止策の提言をまとめ、3月上旬に調査報告書を公表する予定となっている。顧客情報流出による被害は今のところ確認されていないが、現在もクレジットカード決済での新規契約申し込みについては停止している状況となっている。「カラーミーショップ」の運営自体は通常どおりとなっているが、新規加入件数が減少している状況を鑑みて、2018年12月期のEC支援事業の営業利益は前期比5%減益の計画を立てている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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