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エリアリンク Research Memo(7):2018年12月期通期は予想比上振れで着地する可能性

注目トピックス 日本株
■業績の動向

2. 2018年12月期通期見通し
2018年12月期通期についてエリアリンク<8914>は、売上高30,000百万円(前期比39.6%増)、営業利益3,000百万円(同26.1%増)、経常利益2,870百万円(同17.6%増)、当期純利益1,855百万円(同19.9%増)と2ケタの増収増益を計画している。これらの数値は期初予想から変更はない。

同社は下期もストレージ事業の中の土地付きストレージを中核にして業容拡大と収益成長を追求する方針だ。土地付きストレージについては、通期で50棟の新規出店を計画しており、下期は残り35棟の新規出店に取り組むことになる。計画遂行の上で最初のハードルとなる土地の手当てについては、通期の50棟分は上期中に手当てが済んでいるため、下期の焦点は建築と出口戦略(物件の販売)ということになる。

このうちより重要なのは出口戦略だ。同社は、下期出店の35棟と過去出店の未販売分5棟の合計40棟の販売に取り組むことになる。これに関しては、現在、2018年11月〜12月をめどに、第3号ファンドを組成する計画で準備が進められている。過去の1、2号ファンドの実績を踏まえて第3号ファンドは規模を拡大し、30億円〜40億円規模となるとみられる。同社は2018年12月期の土地付きストレージの平均価格を約200百万円と想定しているため、第3号ファンドが組成されれば、同社は約15〜20棟を第3号ファンドに販売することが期待できる。残り20〜25棟については、一般の投資家・富裕層に対して販売していくことになる。

こうした事業計画を踏まえて、下期の業績計画を見ると、通期予想達成のための下期の売上高は16,056百万円となっている。上期実績比で2,000百万円以上の増収が必要だが、土地付きストレージの出店頭数が上期比20棟の増加(上期15棟⇒下期35棟)となることを考えると十分達成可能なだけでなく、現状の収益予想が控え目にすら見えるといえる。ストック型収入のストレージ運用の収益が上期比で着実に拡大することを考えるとなおさらだ。

同社が上期決算の上振れにも関わらず通期予想を据え置いた理由は、土地付きストレージに代表される流動化(販売)を伴う事業の不確実性を考慮したためと弊社では想定している。販売において不確実性があるのはそのとおりであるが、現状は“不透明性”はないと弊社では見ている。土地付きストレージの販売価格は魅力ある投資利回りと賃料保証がセットになっているため、投資家・富裕層への訴求力は高いとみられる。またファンドの組成により出口戦略が多様化しているのもプラス材料と言える。こうした点を踏まえれば、2018年12月期通期の業績計画が達成される可能性は非常に高いと弊社では考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)



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