ラクオリア創薬 Research Memo(11):イオンチャネル創薬の技術と実績に評価、水面下で複数の共同開発進行中か
[18/08/31]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■共同開発の状況
ラクオリア創薬<4579>が様々な医薬品メーカーと共同研究を行ってきたことはよく知られたとおりだ。公表されている共同開発プロジェクトとしては、旭化成ファーマ、EAファーマ、XuanZhu Pharma Co.,Ltd.(中国)、インタープロテイン(株)(日本)などがあるが、このうち、旭化成ファーマとEAファーマとの共同研究についてはともに一定の成果を得て終了していることは前述のとおりだ。
同社は2018年8月10日に、XuanZhu Pharmaとの間で進めていた共同研究を発展的に解消することを発表した。同時に、本共同研究のイオンチャネルのターゲットが「ナトリウムチャネルNav1.7遮断薬」であったことも公表した。本共同研究の終了に伴い、今後はそれぞれに帰属されたNav1.7遮断薬の研究成果について、両社がそれぞれ全世界の権利を取得することになる。さらに、同社とXuanZhu Pharmaは共同で、今年9月にボストンで開催される世界最大の国際疼痛学会(第17回 World Congress on Pain)にて共同研究の成果を発表する予定であり、こちらも一定の成果が得られた模様だ。Nav1.7遮断薬の今後の進展が期待される。
この結果、現状継続している共同研究はインタープロテインの1件だけに見えるが、水面下では複数の企業と複数の共同研究プロジェクトが進行しているもようだ。パートナー企業の意向などもあって、公表できないケースが多いとみられる。
同社の強みであるイオンチャネル創薬の領域では、2017年12月に第1号案件として、選択的ナトリウムチャネル遮断薬をマルホに対してライセンスアウトした。その後、間を置かず2018年3月にP2X7受容体拮抗薬を旭化成ファーマにライセンスアウトしており、同社のイオンチャネル創薬の技術に対する医薬品メーカーの注目度合いは着実に高まっているものと推測される。共同研究の進捗状況については同社からの公開情報が限られているため、収益貢献のタイミングを予想することは難しいが、複数のプロジェクトが走っていることからみて、外部分析の立場から業績予想に織り込むことは難しいものの、共同研究に伴う研究協力金が収益の押し上げ要因となる可能性は常に存在していると弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)
<SF>
ラクオリア創薬<4579>が様々な医薬品メーカーと共同研究を行ってきたことはよく知られたとおりだ。公表されている共同開発プロジェクトとしては、旭化成ファーマ、EAファーマ、XuanZhu Pharma Co.,Ltd.(中国)、インタープロテイン(株)(日本)などがあるが、このうち、旭化成ファーマとEAファーマとの共同研究についてはともに一定の成果を得て終了していることは前述のとおりだ。
同社は2018年8月10日に、XuanZhu Pharmaとの間で進めていた共同研究を発展的に解消することを発表した。同時に、本共同研究のイオンチャネルのターゲットが「ナトリウムチャネルNav1.7遮断薬」であったことも公表した。本共同研究の終了に伴い、今後はそれぞれに帰属されたNav1.7遮断薬の研究成果について、両社がそれぞれ全世界の権利を取得することになる。さらに、同社とXuanZhu Pharmaは共同で、今年9月にボストンで開催される世界最大の国際疼痛学会(第17回 World Congress on Pain)にて共同研究の成果を発表する予定であり、こちらも一定の成果が得られた模様だ。Nav1.7遮断薬の今後の進展が期待される。
この結果、現状継続している共同研究はインタープロテインの1件だけに見えるが、水面下では複数の企業と複数の共同研究プロジェクトが進行しているもようだ。パートナー企業の意向などもあって、公表できないケースが多いとみられる。
同社の強みであるイオンチャネル創薬の領域では、2017年12月に第1号案件として、選択的ナトリウムチャネル遮断薬をマルホに対してライセンスアウトした。その後、間を置かず2018年3月にP2X7受容体拮抗薬を旭化成ファーマにライセンスアウトしており、同社のイオンチャネル創薬の技術に対する医薬品メーカーの注目度合いは着実に高まっているものと推測される。共同研究の進捗状況については同社からの公開情報が限られているため、収益貢献のタイミングを予想することは難しいが、複数のプロジェクトが走っていることからみて、外部分析の立場から業績予想に織り込むことは難しいものの、共同研究に伴う研究協力金が収益の押し上げ要因となる可能性は常に存在していると弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)
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