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GMOペパボ Research Memo(1):既存ビジネスの安定成長とハンドメイド事業の成長により拡大基調が続く見通し

注目トピックス 日本株
■要約

GMOペパボ<3633>は、GMOインターネット<9449>のグループ会社で、でインターネット関連サービスを展開している。主なサービスは、レンタルサーバー「ロリポップ!」、オンラインショップ構築ASPサービス「カラーミーショップ」、ハンドメイドのマーケットプレイス「minne(ミンネ)」などで、主に個人や個人事業主向けをターゲットにサービス展開している。

1. 2018年12月期第2四半期累計業績
2018年12月期第2四半期累計(2018年1月-6月)の売上高は前年同期比9.5%増の4,015百万円、営業利益は同215.2%増の288百万円となった。「ロリポップ!」や「カラーミーショップ」など主要サービスが、顧客単価の上昇を主因に増収増益となったほか、第3の収益柱として育成中の「minne」についても広告宣伝費を前年同期の6.0億円から3.8億円に抑制したことで損失額が縮小し増益要因となった。「minne」の流通額については前年同期比20.5%増の59億円と順調に拡大している。なお、2018年4月に(株)ベーシックからオンデマンドオリジナルグッズ作成サービス「Canvath」の事業を譲受けたほか、同年6月には伝統工芸職人向けマーケティング支援事業を展開するニューワールド(株)と資本業務提携を行うなど、M&A戦略についても積極化している。

2. 2018年12月期業績見通し
2018年12月期の売上高は前期比5.9%増の7,800百万円、営業利益は同129.7%増の330百万円と期初計画を据え置いている。第2四半期までの進捗率は売上高で51%、営業利益で87%となっており、売上高については上振れする可能性が高い。営業利益については「minne」の広告宣伝費を下期にどの程度投下するかによって変わってくるが、その他主力サービスが順調に拡大していることから、会社計画は達成できる見通しだ。なお、「カラーミーショップ」に関しては、2018年1月に発生したインシデント(不正アクセスによる一部顧客情報の流出)の影響で契約件数が2019年春頃まで緩やかながらも減少する見通し。ただ、顧客単価の上昇傾向が続いており、会社想定よりは売上高、利益ともに上回る見通しだ。

3. 成長戦略
今後の成長戦略としては、主力事業における新サービスの育成、「minne」の収益化、M&A戦略の推進による事業領域の拡大に注力していく方針となっている。新サービスとしてはホスティング事業で「ロリポップ!」の新プラン「マネージドクラウド」の正式版を2018年4月にリリースしたほか、EC支援事業では定期購入専用のショップASPサービス「カラーミーリピート」を2017年11月にリリースしている。いずれも2019年以降の収益貢献が期待される。また、2018年9月には情報セキュリティサービスを提供する子会社、GMOペパボガーディアン(株)を新設し、同領域での事業展開を図っていくことを発表した。

「minne」については今後も流通額で年率20%成長を継続し、早ければ2020年12月期にも黒字化する見通しだ。M&A戦略については2018年7月に投資戦略室を新設し、既存サービスとのシナジーが図れる企業や事業を対象に検討を進めていく。これらの取り組みにより、同社の業績は2019年12月期以降も拡大基調が続くものと予想される。

■Key Points
・ストック型のホスティング事業とEC支援事業を両輪に成長、第3の柱としてハンドメイド事業を育成中
・ホスティング事業、EC支援事業ともに顧客単価の上昇により増収増益続く
・新サービスや「minne」の成長、M&Aによる事業領域拡大で継続的な成長を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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