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エコモット Research Memo(4):「i-Construction」など国策がフォローの風となる

注目トピックス 日本株
■事業概要

(2) ICTの全面的な活用(ICT土工)「i-Construction」
国土交通省は、2016年より「ICTの全面的な活用(ICT土工)」等の施策を建設現場に導入することによって、建設生産システム全体の生産性向上を図り、魅力ある建設現場とする取り組み「i-Construction(アイ・コンストラクション)」を進めている。ICT技術の活用により、測量・設計から施工、管理に至る全プロセスの情報化を実現し、2025年までに建設現場の生産性を2割向上させることを目指す。産学官連携により、IoT・人工知能(AI)などの革新的な技術の現場導入や、3次元データの活用などを進めることで、生産性が高く、魅力的な新しい建設現場を創出することを目的に、2017年1月にi-Construction推進コンソーシアムが設立された。エコモット<3987>は、2018年6月に同コンソーシアムに加盟した。

建設業界にとって、生産性の向上は喫緊の課題だ。2018年6月の「建設・採掘の職業」分野の有効求人倍率は4.50倍とすべての職業の1.37倍を大きく上回る人手不足に陥っている。求人に対し応募者が少ないのは、工事現場の半数が週休1日である上、男性現場作業員の平均年収が440万円と全産業平均(約550万円)や製造業の現場社員(約470万円)より低いことが要因となる。国を挙げての働き方改革が進行するなか、日本建設連合会は「週休二日実現行動計画」を発表している。2019年度末までに4週6閉所以上、2021年度末までに4週8閉所の実現を目指している。同連合会の長期ビジョンによると、今後10年以内に著しい高齢化に伴う建設技能者の大量離職時代が到来する。2014年の技能労働者数は約343万人であったが、60歳以上が全体の23.2%、50代が21.2%を占めた。2025年度までに、全体の3分の1に当たる約109万人が退職すると予測されている。

同社の「現場ロイド」は、2009年に土木現場に関わる様々な環境データを見える化することにより、生産性や安全性の向上を実現してきた。今後は、「i-Construction」の考え方に準拠した商品・サービスを開発し、実効性のある生産性向上の取り組みを強化する。IoTによるセンサーデータ収集とAIによる予測を組み合わせた「サインロイド2」は、ピンポイント風速予測機能が市場ニーズを捉え、順調に売上げを伸ばしている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)



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