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日本電技 Research Memo(5):2021年3月期に営業利益3,500百万円を目指す

注目トピックス 日本株
■中期経営計画

日本電技<1723>は中期経営計画の中で、2021年3月期に受注高31,000百万円(空調計装関連事業26,000百万円、産業計装関連事業5,000百万円)、売上高30,000百万円(空調計装関連事業26,000百万円、産業計装関連事業4,000百万円)、営業利益3,500百万円を目指している。

中期経営計画へ向けての重点戦略は、効率重視の事業展開、顧客との関係強化の推進、戦略的受注の徹底、ニーズに応える技術力強化と領域拡大、働き方改革への対応??の5つである。受注が多くてなかなか手が回らない状況だが、重点戦略に沿って既に順調なスタートを切った。効率重視では産業計装で元受けを拡大、関係強化では空調計装と産業計装の営業のコラボを検討、戦略的受注では選別を強めるなど、中期的に原価率改善が期待できそうだ。また、新たな事業としては、搬送ラインで人間に代わってピックアップできるロボットの開発や、より小規模なメンテナンスでもコスト削減になる運用方法の研究を進めている。人材開発では、研修により新卒社員早期独り立ちの促進や協力会社従業員のレベルアップを進めている。ロボット開発や研修については、2014年に開設したテクニカルセンターをフル活用していく考えである。

事業環境としては、2017年に引き続いて2018年も事務所や工場の民間非住宅建築着工床面積が高水準で推移するとの予測があり、総じて建築着工は堅調に推移する見通しである。また、2018年度〜2020年度に予定されている東京都心部の主要再開発は、9地域で進行または計画中である。東京オリンピックまでは人的ボトルネックが懸念されるが、重点戦略を遂行することで、当面は売上高を伸ばしながら採算を改善していく局面となるだろう。また、2020年以降、少子高齢化の影響拡大によりオフィスや商業施設向の新設投資は大きく減ることが懸念されるが、訪日外国人数は引き続き増加することが予測されており、宿泊施設の新設・更新投資は継続が見込まれる。また、物作りを日本のコアコンピタンスとするならば、工場への増強・効率化・省人化・省エネ投資も継続しよう。2020年以降の同社は、既設事業に経営資源を注力した成果が顕在化する一方、産業計装関連事業において、ロボットやヒートポンプなど計装エンジニアリングの技術力を活用する場が大きく広がることが期待される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)



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