GMOペパボ Research Memo(1):ハンドメイド事業が黒字化し、19年12月期の営業利益は大幅増益の見通し
[19/03/20]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
GMOペパボ<3633>は、GMOインターネット<9449>のグループ会社で、インターネット関連サービスを展開している。主なサービスは、レンタルサーバー「ロリポップ!」、ネットショップ開業・作成サービス「カラーミーショップ」、ハンドメイドマーケット「minne(ミンネ)」などで、主に個人や個人事業主向けをターゲットにサービス展開している。
1. 2018年12月期業績概要
2018年12月期の売上高は前期比11.3%増の8,200百万円、営業利益は同225.6%増の467百万円と好調な決算となった。ホスティング事業やEC支援事業で顧客単価アップの取り組みが奏効して増収増益となったことに加えて、ハンドメイド事業を中心にプロモーションコストが前期比で259百万円減少したことが増益要因となった。第3の収益柱として育成中の「minne」については、流通額が前期比17.3%増の120億円と順調に拡大し、期末の作家数も前期末比で24.0%増の49万人に増加するなど、オンラインのハンドメイドマーケット市場において確固たる地位を確立している。
2. 2019年12月期業績見通し
2019年12月期より、新たにフリーランス向けファクタリングサービス※を行うGMOクリエイターズネットワーク(株)を連結対象子会社とするため、連結業績での開示を行う。前期の単独業績との比較で見れば、売上高は前期比12.2%増の9,200百万円、営業利益は同103.1%増の950百万円と6期ぶりに営業利益は最高益を更新する見通し。ホスティング事業は設備投資やプロモーション強化を図るため一時的に減益を見込むが、EC支援事業の収益拡大が続くほか、ハンドメイド事業が2012年の事業開始以降、初めて黒字化(前期682百万円の損失→77百万円の利益)することが大きく寄与する。なお、GMOクリエイターズネットワークの業績影響については、売上高で2億円強の増収要因となるが、のれん償却費の計上等もあって利益面では若干の減益要因となる。
※フリーランスと取引先の間に立ち、フリーランスが取引先に請求する金額を取引先に代わって即日支払するサービス。請求額の3〜10%を手数料収入とする。請求書買取り限度額は1万円〜300万円。
3. 成長戦略
今後の成長戦略としては、主力のストックサービス(ロリポップ!、カラーミーショップ等)による安定的な収益を基盤として、新規サービス(minne、SUZURI(オリジナルグッズ作成・販売サービス)への積極投資や、2019年より新たに加わったフリーランス向けファクタリングサービス等)の育成に取り組むことで、企業規模を拡大していく方針となっている。「minne」についてはマーケットプレイスとしての収益獲得だけでなく、今後はオフライン(イベント、ワークショップ開催等)での展開や作家への各種支援サービス、メディアの広告収入など収益の複層化に取り組むことで事業を拡大していく戦略となっている。また、フリーランス向けファクタリングサービスは、同社の既存サービスとのシナジーが期待される。実際、「ロリポップ!」ユーザーに2018年末に訴求したところ、2019年1月の申し込み件数が前月比で6割増となるなど、親和性の高いサービスであることが確認されている。今後は「minne」や「SUZURI」との連携も予定しており、今後の収益成長が期待できる事業として注目される。
■Key Points
・ストック型のホスティング事業とEC支援事業を両輪に成長、第3の柱となるハンドメイド事業も黒字化が視野に入る
・「minne」は収益の複層化を図ることで更なる成長を目指す
・フリーランス向けファクタリングサービスを成長事業として育成する
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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GMOペパボ<3633>は、GMOインターネット<9449>のグループ会社で、インターネット関連サービスを展開している。主なサービスは、レンタルサーバー「ロリポップ!」、ネットショップ開業・作成サービス「カラーミーショップ」、ハンドメイドマーケット「minne(ミンネ)」などで、主に個人や個人事業主向けをターゲットにサービス展開している。
1. 2018年12月期業績概要
2018年12月期の売上高は前期比11.3%増の8,200百万円、営業利益は同225.6%増の467百万円と好調な決算となった。ホスティング事業やEC支援事業で顧客単価アップの取り組みが奏効して増収増益となったことに加えて、ハンドメイド事業を中心にプロモーションコストが前期比で259百万円減少したことが増益要因となった。第3の収益柱として育成中の「minne」については、流通額が前期比17.3%増の120億円と順調に拡大し、期末の作家数も前期末比で24.0%増の49万人に増加するなど、オンラインのハンドメイドマーケット市場において確固たる地位を確立している。
2. 2019年12月期業績見通し
2019年12月期より、新たにフリーランス向けファクタリングサービス※を行うGMOクリエイターズネットワーク(株)を連結対象子会社とするため、連結業績での開示を行う。前期の単独業績との比較で見れば、売上高は前期比12.2%増の9,200百万円、営業利益は同103.1%増の950百万円と6期ぶりに営業利益は最高益を更新する見通し。ホスティング事業は設備投資やプロモーション強化を図るため一時的に減益を見込むが、EC支援事業の収益拡大が続くほか、ハンドメイド事業が2012年の事業開始以降、初めて黒字化(前期682百万円の損失→77百万円の利益)することが大きく寄与する。なお、GMOクリエイターズネットワークの業績影響については、売上高で2億円強の増収要因となるが、のれん償却費の計上等もあって利益面では若干の減益要因となる。
※フリーランスと取引先の間に立ち、フリーランスが取引先に請求する金額を取引先に代わって即日支払するサービス。請求額の3〜10%を手数料収入とする。請求書買取り限度額は1万円〜300万円。
3. 成長戦略
今後の成長戦略としては、主力のストックサービス(ロリポップ!、カラーミーショップ等)による安定的な収益を基盤として、新規サービス(minne、SUZURI(オリジナルグッズ作成・販売サービス)への積極投資や、2019年より新たに加わったフリーランス向けファクタリングサービス等)の育成に取り組むことで、企業規模を拡大していく方針となっている。「minne」についてはマーケットプレイスとしての収益獲得だけでなく、今後はオフライン(イベント、ワークショップ開催等)での展開や作家への各種支援サービス、メディアの広告収入など収益の複層化に取り組むことで事業を拡大していく戦略となっている。また、フリーランス向けファクタリングサービスは、同社の既存サービスとのシナジーが期待される。実際、「ロリポップ!」ユーザーに2018年末に訴求したところ、2019年1月の申し込み件数が前月比で6割増となるなど、親和性の高いサービスであることが確認されている。今後は「minne」や「SUZURI」との連携も予定しており、今後の収益成長が期待できる事業として注目される。
■Key Points
・ストック型のホスティング事業とEC支援事業を両輪に成長、第3の柱となるハンドメイド事業も黒字化が視野に入る
・「minne」は収益の複層化を図ることで更なる成長を目指す
・フリーランス向けファクタリングサービスを成長事業として育成する
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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