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クオールHD Research Memo(8):保険薬局事業を中核にBPO事業、医薬品製造事業を合わせた3つのエンジン

注目トピックス 日本株
■中長期の成長戦略と進捗状況

1. 中期成長戦略の全体像
クオールホールディングス<3034>はクオールグループの中期目標として、売上高3,000億円、営業利益250億円という業績目標を掲げている。その実現に向けた中長期の成長戦略は従来から一貫している。既存の保険薬局事業とBPO事業を中核としつつ、BPO事業と並ぶ3番目の柱となる新規事業を早期に育成し、持続的な成長を実現できる経営基盤を構築していくというものだ。

保険薬局事業では売上高の拡大を第一義的目標としており、その実現に向けては1)規模(店舗数)の拡大と、2)既存店の価値創出の、2つの軸で臨む方針だ。規模拡大においては、M&Aを積極的に活用するほか、自社出店に際しては異業種連携による新業態店舗に注力する方針だ。既存店については高度薬学管理機能や地域の医療機関等との連携といった、薬局としての役割・機能をさらに充実させ、店舗売上高の成長を図る方針だ。

BPO事業はその利益率の高さを生かす戦略だ。保険薬局事業の営業利益率が5%前後であるのに対してBPO事業のそれは15〜20%の水準にある。この収益性の高さを維持しながら、中核の事業会社であるアポプラスステーションの事業を戦略的に拡大し成長を目指す方針だ。

新規事業についてはこれまで様々な方策を検討中としながら具体的なことは公表されてこなかったが、今般、医薬品製造分野への進出が発表された(詳細については後述)。医薬品製造事業をBPO事業と並ぶ事業の柱に育成し、メインエンジンである保険薬局事業をBPO事業と医薬品製造事業の2つの補助エンジンが挟み込む形で総合ヘルスケアカンパニーを目指す体制の早期構築が今後の成長戦略のメインシナリオとなる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)



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