エーバランス Research Memo(5):独自のビジネスモデルを構築、同業他社との差別化に強み
[20/10/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■Abalance<3856>の会社概要
4. 同社グループの強み
(1) ワンストップソリューション
太陽光発電は裾野が広くサプライチェーンも長いため、発電設備の一式を1社で用意することは業界では困難とされている。自社で提供可能な製品・サービスを峻別した上で、技術や販売面で提携できるパートナーを模索するのが一般的だが、同社グループでは企画から発電システムの調達、設計・工事請負、運用・保守までワンストップソリューションで提供することができる。パネル製造を担うベトナムのVSUNは、中国製だけに依存しない調達先を確保している点は他社には見られない特徴で、調達リスクの分散化を実現している。
(2) 独自のシナジー効果
近年加速させているグリーンエネルギー事業の海外進出を可能としたのは、建機販売事業で長年培ってきた海外進出ノウハウの活用にある。また、WWBの幅広い海外ネットワークを持つ点は他社にない強みと言える。そのほか、太陽光発電所の稼働・発電データの活用や、現地の状況を適時に把握するための遠隔監視装置のノウハウはIT事業から生まれている。各事業間のシナジーは同社独自のもので他社にはない強みとなっている。
(3) 持続可能な投資循環サイクル
発電所の自社保有による売電収入、O&M(管理件数は累計1,000件以上)からの管理報酬は、中長期的な安定収益源であり、そこから生まれるキャッシュ・フローを原資として、発電所開発への再投資や海外投資を行っていく。こうした持続可能な投資循環サイクルの形成は、中長期的な企業価値の向上に寄与するものと言える。
(4) 収益源の地域分散化
グリーンエネルギー事業、建機販売事業は国内のみならず海外で幅広く事業を展開している。太陽光発電の国内での自社保有化による拡大に加えて、アジアを中心とする海外における事業拡大、そのための先行投資を積極的に行っていることは収益源の地域分散化やカントリーリスク、為替リスクのヘッジにも寄与している。
(5) 商品開発力
WWBで開発した折り畳み式軽量モジュールとセットしたポータブルバッテリー「楽でんくん」は、折り畳み式太陽光パネルを搭載し、野外での充電が可能となっているほか、スマートフォンの利便性などを考慮して、充電しながら利用可能な点も特徴となっている。バッテリーは中国製リチウムイオン電池を搭載し、品質だけでなく価格面での優位も合わせ持つ。
また、日本光触媒センターで開発したスプレー型光触媒抗菌・抗ウィルス液「blocKIN」は、主成分である酸化チタンの光触媒機能を活用し、光の照射によってあらゆる菌・ウィルス、有害な有機化合物を酸化分解し、たばこなどの嫌な臭いも取り除く効果があるほか、効果の持続性もあることが特徴で強みとなっている。
(6) IT成長分野へのフォーカス
IT事業については2019年10月に会社分割により新設したAbitに承継している。成長分野である一方、市場変化が速いIoT、RPA、AI等の先端分野へリソースをフィットさせる狙いがある。コロナ禍において企業や自治体等では業務のデジタル化ニーズが一段と高まっており、機動的な営業体制を整備することでこうしたビジネス機会を確実に取り込んでいく。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<EY>
4. 同社グループの強み
(1) ワンストップソリューション
太陽光発電は裾野が広くサプライチェーンも長いため、発電設備の一式を1社で用意することは業界では困難とされている。自社で提供可能な製品・サービスを峻別した上で、技術や販売面で提携できるパートナーを模索するのが一般的だが、同社グループでは企画から発電システムの調達、設計・工事請負、運用・保守までワンストップソリューションで提供することができる。パネル製造を担うベトナムのVSUNは、中国製だけに依存しない調達先を確保している点は他社には見られない特徴で、調達リスクの分散化を実現している。
(2) 独自のシナジー効果
近年加速させているグリーンエネルギー事業の海外進出を可能としたのは、建機販売事業で長年培ってきた海外進出ノウハウの活用にある。また、WWBの幅広い海外ネットワークを持つ点は他社にない強みと言える。そのほか、太陽光発電所の稼働・発電データの活用や、現地の状況を適時に把握するための遠隔監視装置のノウハウはIT事業から生まれている。各事業間のシナジーは同社独自のもので他社にはない強みとなっている。
(3) 持続可能な投資循環サイクル
発電所の自社保有による売電収入、O&M(管理件数は累計1,000件以上)からの管理報酬は、中長期的な安定収益源であり、そこから生まれるキャッシュ・フローを原資として、発電所開発への再投資や海外投資を行っていく。こうした持続可能な投資循環サイクルの形成は、中長期的な企業価値の向上に寄与するものと言える。
(4) 収益源の地域分散化
グリーンエネルギー事業、建機販売事業は国内のみならず海外で幅広く事業を展開している。太陽光発電の国内での自社保有化による拡大に加えて、アジアを中心とする海外における事業拡大、そのための先行投資を積極的に行っていることは収益源の地域分散化やカントリーリスク、為替リスクのヘッジにも寄与している。
(5) 商品開発力
WWBで開発した折り畳み式軽量モジュールとセットしたポータブルバッテリー「楽でんくん」は、折り畳み式太陽光パネルを搭載し、野外での充電が可能となっているほか、スマートフォンの利便性などを考慮して、充電しながら利用可能な点も特徴となっている。バッテリーは中国製リチウムイオン電池を搭載し、品質だけでなく価格面での優位も合わせ持つ。
また、日本光触媒センターで開発したスプレー型光触媒抗菌・抗ウィルス液「blocKIN」は、主成分である酸化チタンの光触媒機能を活用し、光の照射によってあらゆる菌・ウィルス、有害な有機化合物を酸化分解し、たばこなどの嫌な臭いも取り除く効果があるほか、効果の持続性もあることが特徴で強みとなっている。
(6) IT成長分野へのフォーカス
IT事業については2019年10月に会社分割により新設したAbitに承継している。成長分野である一方、市場変化が速いIoT、RPA、AI等の先端分野へリソースをフィットさせる狙いがある。コロナ禍において企業や自治体等では業務のデジタル化ニーズが一段と高まっており、機動的な営業体制を整備することでこうしたビジネス機会を確実に取り込んでいく。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<EY>