GMOペパボ Research Memo(1):EC関連サービスをけん引役に年率20%以上の売上成長
[21/03/12]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
GMOペパボ<3633>は、GMOインターネット<9449>のグループ会社で、インターネット上の表現活動を支えるインフラサービスに加えて、利用者と利用者をつなげるプラットフォームサービスを展開している。主なサービスは、レンタルサーバー「ロリポップ!」、ネットショップ作成サービス「カラーミーショップ」、オリジナルグッズ作成・販売サービス「SUZURI(スズリ)」、ハンドメイドマーケット「minne(ミンネ)」など。また、2019年より子会社でフリーランス向けファクタリングサービス「FREENANCE(フリーナンス)」を開始している。
1. 2020年12月期の業績概要
2020年12月期の連結業績は、売上高で前期比23.2%増の11,014百万円、営業利益で同18.3%増の927百万円となり、いずれも過去最高を更新した。新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)に伴う巣ごもり需要の増加を背景に、「SUZURI」や「minne」などEC関連サービスの収益が大きく伸長した。「SUZURI」に関しては夏のTシャツセールの好調等により、売上高で前期比176.3%増の2,077百万円、営業利益で同404.5%増の272百万円と急拡大した。また、「minne」も手作りマスクや食品等の販売好調により、売上高で同24.2%増の1,990百万円、営業利益で同139.5%増の226百万円となった。一方、新規事業となるフリーランス向けファクタリングサービスは、プロモーションの実施や人員体制を強化したこともあり、営業損失が前年同期の178百万円から299百万円に拡大した。
2. 2021年12月期業績見通し
2021年12月期の連結業績は、売上高で前期比20.1%増の13,223百万円、営業利益で同20.2%増の1,114百万円と増収増益が続く見通し。引き続き「SUZURI」や「minne」等が成長をけん引する。流通額は「SUZURI」で前期比80%増、「minne」で同26%増を計画している。また、ストックビジネスとなるホスティング事業も「ロリポップ!」の契約件数増加等により3%台の増収増益を見込んでいるほか、「カラーミーショップ」についても顧客平均単価の上昇で増収増益を見込む。ファクタリングサービスについては機能拡充や外部パートナーとの連携を拡大していくほか、コストも抑制することで損失額の縮小を図る。
3.今後の成長戦略
同社は中期経営目標として、EC関連サービスの流通額拡大による年率20%超の売上成長により、2025年12月期に営業利益で25億円を目指す方針を打ち出した。国内のBtoCのEC市場は2015年以降、2019年まで年率9%で成長を続けてきたが、2020年以降は、企業のデジタルシフトもあって成長スピードが加速すると見ており、同社もその成長の波を捉えることで収益成長を目指す。今後も各サービスの機能強化や利便性向上を図ることで業界内での競争力を維持し、利用者並びに流通額の拡大に取り組んでいく。国内のBtoC市場におけるEC化率は2019年で6.8%と他の先進国と比較して依然低く、成長ポテンシャルは大きい。このため、同社が中期経営目標を達成する可能性は十分あると弊社では見ており、今後のEC関連サービスの動向が注目される。
■Key Points
・2020年12月期はEC関連サービスの急成長により売上高で23.2%増、営業利益で18.3%増と過去最高を連続更新
・2021年のEC流通額は「SUZURI」で前期比80%増、「minne」で同26%増を目指す
・EC関連サービスの成長により2025年12月期に営業利益25億円を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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GMOペパボ<3633>は、GMOインターネット<9449>のグループ会社で、インターネット上の表現活動を支えるインフラサービスに加えて、利用者と利用者をつなげるプラットフォームサービスを展開している。主なサービスは、レンタルサーバー「ロリポップ!」、ネットショップ作成サービス「カラーミーショップ」、オリジナルグッズ作成・販売サービス「SUZURI(スズリ)」、ハンドメイドマーケット「minne(ミンネ)」など。また、2019年より子会社でフリーランス向けファクタリングサービス「FREENANCE(フリーナンス)」を開始している。
1. 2020年12月期の業績概要
2020年12月期の連結業績は、売上高で前期比23.2%増の11,014百万円、営業利益で同18.3%増の927百万円となり、いずれも過去最高を更新した。新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)に伴う巣ごもり需要の増加を背景に、「SUZURI」や「minne」などEC関連サービスの収益が大きく伸長した。「SUZURI」に関しては夏のTシャツセールの好調等により、売上高で前期比176.3%増の2,077百万円、営業利益で同404.5%増の272百万円と急拡大した。また、「minne」も手作りマスクや食品等の販売好調により、売上高で同24.2%増の1,990百万円、営業利益で同139.5%増の226百万円となった。一方、新規事業となるフリーランス向けファクタリングサービスは、プロモーションの実施や人員体制を強化したこともあり、営業損失が前年同期の178百万円から299百万円に拡大した。
2. 2021年12月期業績見通し
2021年12月期の連結業績は、売上高で前期比20.1%増の13,223百万円、営業利益で同20.2%増の1,114百万円と増収増益が続く見通し。引き続き「SUZURI」や「minne」等が成長をけん引する。流通額は「SUZURI」で前期比80%増、「minne」で同26%増を計画している。また、ストックビジネスとなるホスティング事業も「ロリポップ!」の契約件数増加等により3%台の増収増益を見込んでいるほか、「カラーミーショップ」についても顧客平均単価の上昇で増収増益を見込む。ファクタリングサービスについては機能拡充や外部パートナーとの連携を拡大していくほか、コストも抑制することで損失額の縮小を図る。
3.今後の成長戦略
同社は中期経営目標として、EC関連サービスの流通額拡大による年率20%超の売上成長により、2025年12月期に営業利益で25億円を目指す方針を打ち出した。国内のBtoCのEC市場は2015年以降、2019年まで年率9%で成長を続けてきたが、2020年以降は、企業のデジタルシフトもあって成長スピードが加速すると見ており、同社もその成長の波を捉えることで収益成長を目指す。今後も各サービスの機能強化や利便性向上を図ることで業界内での競争力を維持し、利用者並びに流通額の拡大に取り組んでいく。国内のBtoC市場におけるEC化率は2019年で6.8%と他の先進国と比較して依然低く、成長ポテンシャルは大きい。このため、同社が中期経営目標を達成する可能性は十分あると弊社では見ており、今後のEC関連サービスの動向が注目される。
■Key Points
・2020年12月期はEC関連サービスの急成長により売上高で23.2%増、営業利益で18.3%増と過去最高を連続更新
・2021年のEC流通額は「SUZURI」で前期比80%増、「minne」で同26%増を目指す
・EC関連サービスの成長により2025年12月期に営業利益25億円を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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