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いちご---21年2月期はコロナの影響により減収も、クリーンエネルギー事業が順調に成長。自社株買いも同時に発表

注目トピックス 日本株
いちご<2337>は19日、2021年2月期連結決算を発表した。売上高は前期比29.8%減の613.68億円、営業利益は同65.1%減の96.68億円、経常利益は同70.6%減の71.79億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同38.7%減の50.27億円となった。

いちごオーナーズによる新築・都心・駅近のレジデンス売却が、当期の売却益を牽引したが、コロナの影響により、その他アセットの売買市場が様子見の状況にあり、売却を見送った。また、コロナの影響を最も大きく受けたホテルの売上に連動した賃貸収益等が減少し、前期比で減収・減益となった。
一方で同社が重要な指標としているストック収益(不動産譲渡益を除く賃料収入、売電収入、アセットマネジメントのベース運用報酬等のより安定性の高い収益)の固定費(販売費及び一般管理費、支払利息)のカバー率は195%と引き続き高い水準を維持している。

アセットマネジメント事業のセグメント利益は前期比44.5%減の14.03億円となった。同社はJリートで唯一、完全成果報酬制度を導入していることから、コロナの影響によるホテル売上の減少に連動し、いちごホテル(3463)の運用報酬が減少したこと等が起因する。

心築(しんちく)事業のセグメント利益は前期比72.8%減の65.28億円となった。売買市場に鑑み、レジデンス以外の売却を見送ったことにより、前期比で売却益が減少した。また前連結会計年度末に販売用不動産を固定資産へ振替えたことにより減価償却費が増加した。また、コロナの影響によりホテルの賃貸収入が減少した。

クリーンエネルギー事業のセグメント利益は前期より大幅に増加し、前期比44.2%増の18.34億円となり、同社のストック収益を支えた。前連結会計年度に竣工した発電所の売電収入が通期で寄与したことや当期は新たに6つの発電所が売電を開始した。同社初となる風力発電所が3月に稼働を開始しており、2022年2月期は通期で収益に貢献する。また、国内の未利用間伐材を使用したグリーンバイオマス事業への着手も発表。将来的に200〜300憶円規模での展開を目指し、クリーンエネルギー事業の成長に併せ、間伐により森林を保護する治山に貢献するとしている。

2022年2月期の連結業績予想については、現時点での想定に基づき、レンジでの開示としており、営業利益が前期比5.9%減〜24.1%増の91.00〜120.00億円、経常利益が同16.4%減〜24.0%増の60.00〜89.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同0.5%減〜59.1%増の50.00〜80.00億円を見込んでいる。コロナの影響は2021年2月期を超えないものと想定し、ストック収益については下限値と上限値で同額の予想、また純利益についても、当期を下回らない想定としている。
同社は、減収減益はコロナを起因とするものであり、コロナの終息とともに、業績は回復し、将来的な成長性に変化はないとしている。

また、決算発表と同時に5期連続となる自社株買いを発表。同社株式が割安と判断し、同社の長期VISIONに沿った機動的な自社株買いを決定したとしている。




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