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アセンテック Research Memo(1):仮想デスクトップ総合ソリューションベンダー

注目トピックス 日本株
■要約

アセンテック<3565>は、仮想デスクトップ(Virtual Desktop Infrastructure:VDI)を中核に仮想インフラ及びストレージ、プロフェッショナルサービス、クラウドサービスを展開している。ハードウェア、仮想化ソフトウェア、セキュリティソリューションに加え、サーバーやストレージといったITインフラ、そして構築サポートに至るまで、ワンストップで提供する。仮想デスクトップは、ローカル端末内にアプリケーションやデータを置かず、これらをサーバー上で一元化し、リモートから操作できることが特徴となっている。従来のPC環境に比べ、高いセキュリティ性や、運用管理負担の低減といった大きなメリットがある。また同社は、仮想デスクトップのグローバルカンパニーであるシトリックス・システムズ・ジャパン(株)の認定ディストリビュータ(販売代理店)として、企業におけるビジネスワークスタイルの変革に取り組んでいる。

1. 2021年1月期業績概要
2021年1月期業績は、売上高が5,982百万円(前期比0.8%増)、営業利益607百万円(同33.1%増)、経常利益631百万円(同40.0%増)、当期純利益422百万円(同29.7%増)だった。新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)により一部のプロジェクトで遅延等が発生するなどの影響はあったため、売上高については期首計画に届かなかったが、3期連続で過去最高益を更新、5期連続で増収増益を達成した。また、「継続収入ビジネスの拡大」においてサブスクリプション型に完全移行した自社製品が本格的に寄与し、利益率が向上した。

2. 2022年1月期業績見通し
2022年1月期通期の業績予想は、売上高が前期比8.6%増の6,500百万円、営業利益は同15.3%増の700百万円、経常利益は同10.8%増の700百万円、当期純利益は同14.8%増の485百万円とし、連続で過去最高益更新を見込んでいる。コロナ禍に伴う景気下振れリスクは存在するものの、同社が強みを持つITインフラ分野、特に仮想デスクトップへの投資は、拡大基調が継続すると見込んでいる。

3. 成長に向けた事業戦略
自社製品拡大に向けた研究開発として、ソフトウェア型シンクライアント「Resalio Lynx(レサリオリンクス)」の開発を行っている。仮想デスクトップアクセス端末として、メガバンクなどの金融機関や公的機関等に採用されるなど、着実に実績を伸ばしている。IT環境が5G+クラウドへと変革していくなかで、仮想デスクトップとゼロトラストネットワークアクセスのハイブリッドで対応し、デジタルトランスフォーメーション(DX)を支えるセキュアクライアント製品「ゼロトラスト・シンクライアント」OSの研究開発を進めている。また、更なる利益成長と堅牢な企業基盤を構築するために、同社は継続収入ビジネスの拡大を目指しており、「Resalio Lynx」のサブスクリプション化のほか、自営保守ラインナップ及びプレミアムサポート&サービスの拡大、クラウドサービスの展開を掲げている。

■Key Points
・2021年1月期は3期連続で過去最高益を更新、5期連続で増収増益を達成
・2022年1月期通期は連続で過去最高益更新を見込む
・DXを支える「ゼロトラスト・シンクライアント」OSの研究開発を推進
・「Resalio Lynx」のサブスクリプション化に加えて、自営保守ラインナップ及びプレミアムサポート&サービスの拡大、クラウドサービスの展開で、継続収入ビジネスの拡大を目指す

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)




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