フォーバル Research Memo(6):第三者認定の取得で名実ともに“中小企業DXアドバイザーの第一人者”へ
[21/06/25]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■中長期の成長戦略
1. “中小企業DXアドバイザー”としての第三者認定の取得
フォーバル<8275>は、これまで中小企業の経営および情報化の支援を積み重ねてきており、顧客企業の満足度の高さからその支援の質には定評があった。2021年に入り、複数の第三者認証を取得し、名実ともに“中小企業向けのDX推進アドバイザーの第一人者”となっている。
2021年3月に、経済産業省による「DX認定制度 認定事業者」に認定された。DX認定制度とは、ビジョンの策定や戦略・体制の整備などをすでに行い、DX推進の準備が整っている(DX-Ready)事業者を経済産業省が認定するものであり、国が策定した指針(情報処理システムの運用及び管理に関する指針、2020年5月告示)を踏まえ、優良な取り組みを行う事業者を申請に基づいて認定する。これまでに全国で25社(2021年3月末時点)が認定された。同社では、全国の中小企業に対する日々のコンサルティング活動の中で、数多くの経営情報を取得し、情報を整理・一元管理し、中小企業のビッグデータバンクとなる情報基盤を確立し、同社ならびに顧客である中小企業のビジネスモデルの変革と新しい価値の共創に役立ててきた。同社が10年来取り組んできたアイコンサービスの事業モデルが評価された形である。「自社でやってみて成果がでた手法のみ顧客に提供する」というスタンスを徹底してきたことも同社自身のDXの進展につながった。この認定を通して“中小企業DXアドバイザーの第一人者”としてのブランドがさらに向上することになる。
2021年4月には、経済産業省による「経営革新等支援機関」に認定された。「経営革新等支援機関」は、中小企業等経営強化法に基づき中小企業支援事業の担い手の多様化・活性化を図る目的で、専門性の高い支援を行う企業に資格を与えるもの。この資格により、同社の顧客企業への支援メニューが拡大する。「経営革新等支援機関」の関与が必要な国の中小企業施策は数多く、事業再構築補助金、先端設備等導入計画認定、事業承継補助金、中小企業経営力強化資金融資事業、経営力強化保証制度などがある。いずれも、経営改革への意欲の高い中小企業にとってはメリットの大きな制度であり、同社の支援メニューの充実につながる認証の取得である。
2. アイコンサービスに実践的オプションメニューを追加投入
同社の中核サービスであるアイコンサービスに、実践的メニューを追加投入してきた。これらの成果として、アイコンサービスのARPU(1顧客当たりの平均売上)は上昇傾向である。追加した実践メニューの代表例としては、クラウド型勤怠管理システム「IEYASU」がある。このシステムは、働き方改革を行う大前提となる勤務実態の見える化が容易になる。また、ペーパレス化を支援する「PPLS(ププルス)」とAIを用いて新規顧客開拓を支援する「ビジネスセールスマネジメント」なども同様に、生産性のより高い働き方への変革を支援するメニューである。
2020年12月には、電子契約サービス「シムワーク」をリリースした。このサービスは、子会社である(株)エム・アイが提供するサービスで、紙とハンコで行っていた契約業務をすべて電子化し、紙の契約書管理の手間とコストをなくして業務を効率化する。電子ファイル化した契約書には、第三者発行の電子証明書を付与され、相手側が「シムワーク」を導入していなくても電子署名が可能。中小企業でも導入しやすい低コストで利用できる点も魅力である。コロナ禍を契機に、中小企業においてもテレワークを導入する企業が増えており、それに伴い紙書類をもとに行う業務が障害となっており、電子契約を活用してペーパレス化を実現するニーズが拡大している。
海外事業関連では、新たなグローバルアイコンサービスをリリースした。日本産食品の海外での販路開拓を支援する「Fordex-iconサービス」である。同社では地銀複数行と提携し、ソフトバンク株式会社のグループ会社が提供する日本食輸出支援プラットフォーム「umamill(ウマミル)」を活用して海外へのPRから商談設定・支援まで輸出に必要な過程をワンストップでサポートする仕組みを作り上げた。ステージ1では、「umamill」を活用し、サンプル品を海外のバイヤーに届ける。ステージ2は、サンプルの評価についてフィードバックを行い、改善策の提案を行う。そしてステージ3では、商談に同席して取引の成立を促進する。コロナ禍で海外との行き来が制限される中、日本の中小企業の海外市場開拓は滞りがちであり、求められているサービスである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
<ST>
1. “中小企業DXアドバイザー”としての第三者認定の取得
フォーバル<8275>は、これまで中小企業の経営および情報化の支援を積み重ねてきており、顧客企業の満足度の高さからその支援の質には定評があった。2021年に入り、複数の第三者認証を取得し、名実ともに“中小企業向けのDX推進アドバイザーの第一人者”となっている。
2021年3月に、経済産業省による「DX認定制度 認定事業者」に認定された。DX認定制度とは、ビジョンの策定や戦略・体制の整備などをすでに行い、DX推進の準備が整っている(DX-Ready)事業者を経済産業省が認定するものであり、国が策定した指針(情報処理システムの運用及び管理に関する指針、2020年5月告示)を踏まえ、優良な取り組みを行う事業者を申請に基づいて認定する。これまでに全国で25社(2021年3月末時点)が認定された。同社では、全国の中小企業に対する日々のコンサルティング活動の中で、数多くの経営情報を取得し、情報を整理・一元管理し、中小企業のビッグデータバンクとなる情報基盤を確立し、同社ならびに顧客である中小企業のビジネスモデルの変革と新しい価値の共創に役立ててきた。同社が10年来取り組んできたアイコンサービスの事業モデルが評価された形である。「自社でやってみて成果がでた手法のみ顧客に提供する」というスタンスを徹底してきたことも同社自身のDXの進展につながった。この認定を通して“中小企業DXアドバイザーの第一人者”としてのブランドがさらに向上することになる。
2021年4月には、経済産業省による「経営革新等支援機関」に認定された。「経営革新等支援機関」は、中小企業等経営強化法に基づき中小企業支援事業の担い手の多様化・活性化を図る目的で、専門性の高い支援を行う企業に資格を与えるもの。この資格により、同社の顧客企業への支援メニューが拡大する。「経営革新等支援機関」の関与が必要な国の中小企業施策は数多く、事業再構築補助金、先端設備等導入計画認定、事業承継補助金、中小企業経営力強化資金融資事業、経営力強化保証制度などがある。いずれも、経営改革への意欲の高い中小企業にとってはメリットの大きな制度であり、同社の支援メニューの充実につながる認証の取得である。
2. アイコンサービスに実践的オプションメニューを追加投入
同社の中核サービスであるアイコンサービスに、実践的メニューを追加投入してきた。これらの成果として、アイコンサービスのARPU(1顧客当たりの平均売上)は上昇傾向である。追加した実践メニューの代表例としては、クラウド型勤怠管理システム「IEYASU」がある。このシステムは、働き方改革を行う大前提となる勤務実態の見える化が容易になる。また、ペーパレス化を支援する「PPLS(ププルス)」とAIを用いて新規顧客開拓を支援する「ビジネスセールスマネジメント」なども同様に、生産性のより高い働き方への変革を支援するメニューである。
2020年12月には、電子契約サービス「シムワーク」をリリースした。このサービスは、子会社である(株)エム・アイが提供するサービスで、紙とハンコで行っていた契約業務をすべて電子化し、紙の契約書管理の手間とコストをなくして業務を効率化する。電子ファイル化した契約書には、第三者発行の電子証明書を付与され、相手側が「シムワーク」を導入していなくても電子署名が可能。中小企業でも導入しやすい低コストで利用できる点も魅力である。コロナ禍を契機に、中小企業においてもテレワークを導入する企業が増えており、それに伴い紙書類をもとに行う業務が障害となっており、電子契約を活用してペーパレス化を実現するニーズが拡大している。
海外事業関連では、新たなグローバルアイコンサービスをリリースした。日本産食品の海外での販路開拓を支援する「Fordex-iconサービス」である。同社では地銀複数行と提携し、ソフトバンク株式会社のグループ会社が提供する日本食輸出支援プラットフォーム「umamill(ウマミル)」を活用して海外へのPRから商談設定・支援まで輸出に必要な過程をワンストップでサポートする仕組みを作り上げた。ステージ1では、「umamill」を活用し、サンプル品を海外のバイヤーに届ける。ステージ2は、サンプルの評価についてフィードバックを行い、改善策の提案を行う。そしてステージ3では、商談に同席して取引の成立を促進する。コロナ禍で海外との行き来が制限される中、日本の中小企業の海外市場開拓は滞りがちであり、求められているサービスである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
<ST>