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CAICA Research Memo(8):新株予約権発行による成長資金調達を決議。NFTプラットフォームの販売も開始

注目トピックス 日本株
■CAICA<2315>の主な活動実績

1. 新株予約権の発行による成長資金の調達
2021年4月20日付で第三者割当(割当先は東海東京証券(株))による第2回新株予約権(停止要請条項付き)の発行を決議した。Zaif HDの連結化を契機として、暗号資産ビジネスの拡大をさらに加速し、中期経営計画(改訂版)を達成するための成長資金を確保することが目的である。資金調達予定額は合計39億円(条件決定時の発行価格390円ですべて行使された場合)※にのぼる。行使期間は約2年間(2021年5月7日〜2023年5月2日)に渡るため、実際の資金調達は権利行使の状況に応じて順次進んでいく仕組みとなっている。具体的な資金使途の内訳については、1) Zaifの次世代システム開発費(7.6億円)、2) Zaifの内部管理態勢強化(3億円)、3) CAICAグループ全体のリブランディング(2億円)、4) Zaif Capitalにおける暗号資産運用資金(22億円)、5) eワラント証券の増資引き受け(4.4億円)を予定している。なお、2021年6月末の行使状況は約61%まで進んでいる。

※行使価額の修正条項(ただし、下限行使価額195円)がついていることから資金調達額はあくまでも予定であるが、潜在株式数(10,000千株/最大希薄化は15.75%)は変動しない仕組みとなっているうえ、同社判断により行使の停止期間や個数を設定できる行使停止要請条項がついていることから、既存株主にとっての希薄化リスクは限定されている。


2. NFTプラットフォームの販売開始
2021年3月には、NFT※1の発行・流通が可能なNFTプラットフォームの販売を開始した。NFTとは、ブロックチェーン基盤上で発行される代替不可能なトークンを指し、デジタルデータでありながらコピー・複製することができないという特徴を持っている。したがって、データに唯一性・希少性を持たすことが可能なことから、不動産やアートなどの所有権(唯一性)や、トレーディングカード及びゲーム内のアイテム(希少性)など、多くの分野での活用が進められている。本プラットフォームの利用第一弾は、現代アートへの投資を行うEWA匿名組合※2の運営する「アートファンド」の出口戦略(売却手段)の1つとして予定しており、価値の高いアートをNFT化することで新たな価値共有の形態を実現し、その価値交換市場を提供するところに狙いがある。金融(暗号資産)とITをシームレスに統合した新しいタイプの事業モデルの構築(金融プラットフォーム構想)に取り組む同社戦略に沿ったものであり、具体的な方向性を示すものとして今後の動向が注目される。

※1 「Non-Fungible Token」の略称で、代替不可能で固有の価値を持つデジタルトークンのこと。
※2 2020年12月にEWA匿名組合の運営する「アートファンド」へ出資を決議し、それに伴ってEWA匿名組合は同社の連結子会社となっている。


3. CAICAコインの海外上場
同社が発行する暗号資産「CAICAコイン」(単位:CICC)の認知度や流動性向上を目的として、新たに海外の暗号資産交換所に上場した。その結果、現在では日本国内の「Zaif Exchange」、セイシェル共和国の法人が運営する「FineBox」、上海及び台北を拠点とする「Hobit」、エストニア共和国に本社を置く「Exrates」、シンガポールに本社を置きセイシェル共和国の法人が運営する「Digifinex」に上場するに至っている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)




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