CAICA Research Memo(9):Zaif HD連結化に伴い業績予想修正、大幅な増収増益により黒字転換見込む
[21/07/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績見通し
1. 2021年10月期の業績予想
2021年10月期の業績予想についてCAICA<2315>は、Zaif HDの連結化等を踏まえ、期初予想の修正を行った。修正後の業績予想として、売上高を前期比15.6%増の6,940百万円(期初予想比404百万円増)、営業利益を127百万円(前期は679百万円の損失、期初予想比184百万円減)、経常利益を123百万円(前期は903百万円の損失、期初予想比81百万円減)、親会社株主に帰属する当期純利益を15百万円(前期は557百万円の損失、期初予想比132百万円減)と大幅な増収増益により黒字転換を見込んでいる。一方、期初予想に対しては、売上高を増額修正した一方、各利益については減額修正となっている。
売上高は、「ITサービス事業」及び「金融サービス事業」がともに伸長するとともに、第3四半期よりZaif HDが連結化されることで大幅な増収を実現する見通しとなっている。特に、「ITサービス事業」については、既存システム開発案件の伸びが増収に寄与すると想定している。一方、「金融サービス事業」は、新たに販売開始した暗号資産関連商品による売上拡大を見込んでいる。
利益面では、増収による収益の押し上げにより大幅な増益を実現し、黒字転換となる見通しである。ただ、期初の利益予想を減額修正したのは、上期における収益の積み上げが計画をやや下回ったことや、暗号資産関連新商品の提供開始時期が、当初の予定よりも遅れが生じる見込みであることが理由である。
2. 弊社の見方
弊社では、堅調に推移している「ITサービス事業」の伸びやZaif HDの連結効果により、売上高予想の達成は十分に可能であると見ている。一方、利益予想の達成に向けては、「金融サービス事業」における暗号資産関連新商品の販売拡大やトレーディング損益の改善がポイントになるであろう。また、Zaif HDによる利益貢献については、暗号資産交換所における手数料収入の積み上げやZaif Capitalによるトレーディング収益が期待できるものの、内部態勢強化や次世代システムへの投資など先行費用を含めて、現時点で未知数の部分も大きいため、この点は慎重に見ておく必要があろう。注目すべきは、連結化に伴うZaifグループとの本格的なシナジー創出を含め、2022年10月期以降の収益の軸となる暗号資産ビジネスの事業基盤をいかに確立していくのかにあり、そういった視点からフォローしていくことが重要と言える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<YM>
1. 2021年10月期の業績予想
2021年10月期の業績予想についてCAICA<2315>は、Zaif HDの連結化等を踏まえ、期初予想の修正を行った。修正後の業績予想として、売上高を前期比15.6%増の6,940百万円(期初予想比404百万円増)、営業利益を127百万円(前期は679百万円の損失、期初予想比184百万円減)、経常利益を123百万円(前期は903百万円の損失、期初予想比81百万円減)、親会社株主に帰属する当期純利益を15百万円(前期は557百万円の損失、期初予想比132百万円減)と大幅な増収増益により黒字転換を見込んでいる。一方、期初予想に対しては、売上高を増額修正した一方、各利益については減額修正となっている。
売上高は、「ITサービス事業」及び「金融サービス事業」がともに伸長するとともに、第3四半期よりZaif HDが連結化されることで大幅な増収を実現する見通しとなっている。特に、「ITサービス事業」については、既存システム開発案件の伸びが増収に寄与すると想定している。一方、「金融サービス事業」は、新たに販売開始した暗号資産関連商品による売上拡大を見込んでいる。
利益面では、増収による収益の押し上げにより大幅な増益を実現し、黒字転換となる見通しである。ただ、期初の利益予想を減額修正したのは、上期における収益の積み上げが計画をやや下回ったことや、暗号資産関連新商品の提供開始時期が、当初の予定よりも遅れが生じる見込みであることが理由である。
2. 弊社の見方
弊社では、堅調に推移している「ITサービス事業」の伸びやZaif HDの連結効果により、売上高予想の達成は十分に可能であると見ている。一方、利益予想の達成に向けては、「金融サービス事業」における暗号資産関連新商品の販売拡大やトレーディング損益の改善がポイントになるであろう。また、Zaif HDによる利益貢献については、暗号資産交換所における手数料収入の積み上げやZaif Capitalによるトレーディング収益が期待できるものの、内部態勢強化や次世代システムへの投資など先行費用を含めて、現時点で未知数の部分も大きいため、この点は慎重に見ておく必要があろう。注目すべきは、連結化に伴うZaifグループとの本格的なシナジー創出を含め、2022年10月期以降の収益の軸となる暗号資産ビジネスの事業基盤をいかに確立していくのかにあり、そういった視点からフォローしていくことが重要と言える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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