タナベ経営 Research Memo(7):プロフェショナルDXサービスの拡大や人材の育成強化に取り組む
[21/07/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■今後の見通し
2. 成長戦略
タナベ経営<9644>は「One & Only 世界で唯一無二のコンサルティンググループ TCGの創造」を実現するため、5つの成長モデルの実装とM&A戦略を推進し、また、持続的な成長を実現するためのコーポレート戦略に取り組んでいく。
(1) 5つの成長モデルの実践
a) TCGプロフェショナルDXサービスモデル
同社のコアバリューである「コンサルティング価値(戦略策定機能)」を拡大し、売上高100億円を達成することに加えて、新たな領域である「プロフェショナルDXサービス(実装・オペレーション機能)」をM&Aにより拡大していくことで、売上高150億円の達成を目指す。プロフェショナルDXサービスはコンサルティングのセグメントごとに、サービスも異なるためM&Aの対象も幅広くなるが、早期にM&Aを遂行して一気通貫の「コンサルティング・バリューチェーン」をより強固なものとし、売上成長を加速していく考えだ。
解りやすい例を示すと、マーケティング分野では、コンサルティングサービス(コアバリュー)としてマーケティング戦略の策定を行い、プロフェショナルDXサービス(新たなM&A戦略の領域)として、SFAやCRM、MAツールなどを提供し、PDCAを回しながらサービス価値を高めていくことになる。同社では今後、下流工程のプロフェショナルDXサービスブランドを年間10ブランド、5ヶ年で50ブランド開発していくことを目標としている。
b) TCG C&C開発モデル
ニーズや課題、新たなテーマに対してチームアップし、チームコンサルティングブランド(TCB)や研究会・セミナーを企画・開発、その中からチームコンサルティング組織を組成(コンサルティングセグメンテーション)する。次のステップとしてコンサルティング事業化し、M&Aによって組織や市場、サービスを広げていくことで売上規模を拡大していく戦略だ。
このため、コンサルティングセグメントを8セグメント(ドメイン、M&A、ファンクション、HR、マーケティング、デザイン、ブランド、DX)に細分化し、それぞれのセグメントを育成強化していく。そして、現状のグループ3社から、M&Aにより6社体制とする。
c) TCGマーケティングモデル
ターゲットとする大企業から上場企業を含む中堅企業の約400万社に対して、リージョナル戦略と独自のマーケティングモデル(各種セミナー、研究会&トップ会を導線とした見込み顧客の獲得)によって新規顧客獲得を図り、コンサルティング契約の更新率70%以上を実現していく。また、戦略総合研究所によるデータベースマーケティングや、コーポレート本部のデジタル戦略、コーポレートコミュニケーション戦略なども加えることで、その効果をより高めていく。
d) TCGチームアップ&パートナー100モデル
「TCG C&C開発モデル」との連動により、既存組織及びチームから新しいリーダーを生み出し、これらリーダー人材をパートナー人材に育成するためのマネジメントシステム(企業内大学による育成プログラム等)を構築し、パートナー人材を現在の50名から100名と2倍に増やしていく。ここで言うパートナー人材とは、コンサルティングチーム(5〜10名)をまとめる人材を指す。このため、パートナー人材を100名育成すると言うことは、コンサルティングチームが100チームできることを意味する。特に、今後は地域エリアでのチーム拡大に取り組んでいく方針だ。
パートナー人材を5年間で2倍に増員するため、社内の人材育成だけでなく、プロフェショナル人材の外部採用も強化していく方針で、そのために人事制度についても見直した。中期業績目標を達成していくためには、新規M&Aの実行によるプロフェショナルDXサービスの拡大と、パートナー人材の増員が鍵を握るものと弊社では見ており、今後の進捗状況が注目される。
e) TCG アカデミーモデル
企業内大学として開始したオンライン&リアルを融合した教育研修システム「タナベFCCアカデミー」を、プログラムの開発・拡大によって「TCG アカデミー」へとアップデートし、プロフェショナル人材の育成をさらにスピードアップしていく(2年を目標)。また、グループ戦略として「TCG アカデミー」を活用していくために、人材交流やプログラムの共有化、アカデミースタジオの増設を予定している。
さらに、パートナー人材を育成するための「TCGリーダーシップアカデミー」や、デジタル人材を育成し増やしていくための「デジタルアカデミー」も新設する予定だ。同社では今後の人員採用について、年間100名程度のペースで進めていく計画だ(新卒30名、キャリア採用70名)。
(2) コーポレート戦略
a) TD&I(タナベ ダイバーシティー&インクルージョン)戦略
TD&I戦略として、「高報酬と働きがい」「スマートDXと高い生産性」「働き方、多様なワークスタイル」「すべての人の幸せ」をテーマに設定し、各テーマの施策について推進できるように、グループ各社で連携していく。
b) ESG・SDGsの取り組み
ESG・SDGsの取り組みに関しては、同社らしい活動へとアップデートしていくことを目標とし、企業繁栄奉仕ビジネスを志す経営理念に従って、設定したテーマを着実に推進していくことにしている。また、今後は重要課題やKPIを設定し、重点的に対応を進めていく方針としている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2. 成長戦略
タナベ経営<9644>は「One & Only 世界で唯一無二のコンサルティンググループ TCGの創造」を実現するため、5つの成長モデルの実装とM&A戦略を推進し、また、持続的な成長を実現するためのコーポレート戦略に取り組んでいく。
(1) 5つの成長モデルの実践
a) TCGプロフェショナルDXサービスモデル
同社のコアバリューである「コンサルティング価値(戦略策定機能)」を拡大し、売上高100億円を達成することに加えて、新たな領域である「プロフェショナルDXサービス(実装・オペレーション機能)」をM&Aにより拡大していくことで、売上高150億円の達成を目指す。プロフェショナルDXサービスはコンサルティングのセグメントごとに、サービスも異なるためM&Aの対象も幅広くなるが、早期にM&Aを遂行して一気通貫の「コンサルティング・バリューチェーン」をより強固なものとし、売上成長を加速していく考えだ。
解りやすい例を示すと、マーケティング分野では、コンサルティングサービス(コアバリュー)としてマーケティング戦略の策定を行い、プロフェショナルDXサービス(新たなM&A戦略の領域)として、SFAやCRM、MAツールなどを提供し、PDCAを回しながらサービス価値を高めていくことになる。同社では今後、下流工程のプロフェショナルDXサービスブランドを年間10ブランド、5ヶ年で50ブランド開発していくことを目標としている。
b) TCG C&C開発モデル
ニーズや課題、新たなテーマに対してチームアップし、チームコンサルティングブランド(TCB)や研究会・セミナーを企画・開発、その中からチームコンサルティング組織を組成(コンサルティングセグメンテーション)する。次のステップとしてコンサルティング事業化し、M&Aによって組織や市場、サービスを広げていくことで売上規模を拡大していく戦略だ。
このため、コンサルティングセグメントを8セグメント(ドメイン、M&A、ファンクション、HR、マーケティング、デザイン、ブランド、DX)に細分化し、それぞれのセグメントを育成強化していく。そして、現状のグループ3社から、M&Aにより6社体制とする。
c) TCGマーケティングモデル
ターゲットとする大企業から上場企業を含む中堅企業の約400万社に対して、リージョナル戦略と独自のマーケティングモデル(各種セミナー、研究会&トップ会を導線とした見込み顧客の獲得)によって新規顧客獲得を図り、コンサルティング契約の更新率70%以上を実現していく。また、戦略総合研究所によるデータベースマーケティングや、コーポレート本部のデジタル戦略、コーポレートコミュニケーション戦略なども加えることで、その効果をより高めていく。
d) TCGチームアップ&パートナー100モデル
「TCG C&C開発モデル」との連動により、既存組織及びチームから新しいリーダーを生み出し、これらリーダー人材をパートナー人材に育成するためのマネジメントシステム(企業内大学による育成プログラム等)を構築し、パートナー人材を現在の50名から100名と2倍に増やしていく。ここで言うパートナー人材とは、コンサルティングチーム(5〜10名)をまとめる人材を指す。このため、パートナー人材を100名育成すると言うことは、コンサルティングチームが100チームできることを意味する。特に、今後は地域エリアでのチーム拡大に取り組んでいく方針だ。
パートナー人材を5年間で2倍に増員するため、社内の人材育成だけでなく、プロフェショナル人材の外部採用も強化していく方針で、そのために人事制度についても見直した。中期業績目標を達成していくためには、新規M&Aの実行によるプロフェショナルDXサービスの拡大と、パートナー人材の増員が鍵を握るものと弊社では見ており、今後の進捗状況が注目される。
e) TCG アカデミーモデル
企業内大学として開始したオンライン&リアルを融合した教育研修システム「タナベFCCアカデミー」を、プログラムの開発・拡大によって「TCG アカデミー」へとアップデートし、プロフェショナル人材の育成をさらにスピードアップしていく(2年を目標)。また、グループ戦略として「TCG アカデミー」を活用していくために、人材交流やプログラムの共有化、アカデミースタジオの増設を予定している。
さらに、パートナー人材を育成するための「TCGリーダーシップアカデミー」や、デジタル人材を育成し増やしていくための「デジタルアカデミー」も新設する予定だ。同社では今後の人員採用について、年間100名程度のペースで進めていく計画だ(新卒30名、キャリア採用70名)。
(2) コーポレート戦略
a) TD&I(タナベ ダイバーシティー&インクルージョン)戦略
TD&I戦略として、「高報酬と働きがい」「スマートDXと高い生産性」「働き方、多様なワークスタイル」「すべての人の幸せ」をテーマに設定し、各テーマの施策について推進できるように、グループ各社で連携していく。
b) ESG・SDGsの取り組み
ESG・SDGsの取り組みに関しては、同社らしい活動へとアップデートしていくことを目標とし、企業繁栄奉仕ビジネスを志す経営理念に従って、設定したテーマを着実に推進していくことにしている。また、今後は重要課題やKPIを設定し、重点的に対応を進めていく方針としている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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