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ナノキャリア---1Qは減収も計画通りの進捗、第3相試験2品:ENT103患者登録完了、VB-111国内投与開始

注目トピックス 日本株
ナノキャリア<4571>は13日、2022年3月期第1四半期(21年4月-6月)決算を発表した。売上高が前年同期比42.1%減の0.74億円、営業損失が4.98億円(前年同期は2.13億円の損失)、経常損失が5.01億円(同2.17億円の損失)、四半期純損失が4.64億円(同2.18億円の損失)となった。通期業績予想の変更はなく、計画通りの進捗となっている。「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当第1四半期の期首から適用しており、2022年3月期第1四半期に係る各数値については、当該会計基準等を適用した後の数値となっている。

臨床パイプラインについて、遺伝子治療製品 VB-111は、現在、プラチナ製抵抗性再発卵巣がんを対象に国際共同第3相臨床試験(OVAL試験)が実施されており、2021年6月に国内での投与を開始した。目標症例数400例の75%以上が完了しており、内、国内の目標症例数は30例で、OVAL試験として2021年度内の患者登録完了を見込んでいる。
ENT103は、国内で中耳炎を対象とした第3相臨床試験の患者登録を完了し、データ解析を実施中である。2021年度内の承認申請を目指し、準備を進めている。
NC-6004(シスプラチンミセル)は、頭頸部がんを対象に、免疫チェックポイント阻害剤「キイトルーダ(R)」との併用による第2相臨床試験を実施しており、患者登録も半数以上完了しており順調に進捗中としている。
NC-6300(エピルビシンミセル)は、米国で軟部肉腫を対象に第1・2相臨床試験を実施中で、血管肉腫を対象とした例数追加試験において良好な結果を得ており、軟部肉腫に対するオーファンドラッグの指定及び、血管肉腫を対象に、ファスト・トラック指定を受けた。この結果を持って、ライセンス活動に移行するとしている。
NC-6100(SRN-14 GL2-800)は、乳がんの約50%で過剰発現する転写因子PRDM14に対するsiRNA医薬として、再発乳がんを対象に2020年9月より医師主導第1相臨床試験を実施している。

パイプライン拡充については、吸収合併したアキュルナが進めていた核酸医薬品の研究を継承し推進している。siRNAのNC-6100の他、長鎖非翻訳RNA TUG1に対するASO(アンチセンスオリゴ)医薬は、脳腫瘍を対象として開発を進めるため、非臨床試験を推進している。軟骨の増殖・分化に関わる転写因子RUNX1のmRNA医薬は、アクセリードと共同でPrimRNAを設立し、変形性膝関節症を対象として、膝軟骨再生医薬の非臨床試験の実施、GMP製造の確立及び第1相臨床試験の実施に向け、事業を開始した。

2022年3月期通期の業績予想については、売上高が前期比27.2%減の2.28億円、営業損失が18.04億円、経常損失が17.51億円、当期純損失が17.34億円とする期初計画を据え置いている。




<EY>

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