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コニシ Research Memo(1):2023年3月期第2四半期は、売上高は第2四半期として過去最高業績

注目トピックス 日本株
■要約

コニシ<4956>は、「ボンド」ブランドで知られる国内トップクラスの接着剤・シーリング材メーカーである。一般家庭用が有名であるが、産業用、住宅・建材用、建築・土木用と幅広い製品を揃えており、主たる市場は住宅・建築・土木関連である。

1. 2023年3月期第2四半期の業績概要
2023年3月期第2四半期の業績は、売上高58,148百万円(前年同期比7.8%増)、営業利益2,886百万円(同15.8%減)、経常利益3,232百万円(同11.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益7,030百万円(同195.2%増)となった。売上高は、第2四半期としては過去最高を更新した(「収益認識に関する会計基準」等を適用前)。利益面では、原材料の値上げがあったことから営業利益と経常利益は前年同期比で減益となったが、期初からの想定内であり、計画値に対しては上回った。親会社株主に帰属する四半期純利益は、固定資産売却益7,184百万円を特別利益として計上したことから大幅増益となった。セグメント別では、主力のボンドは原材料費の上昇により増収・減益、化成品は新規案件の獲得等により増収・増益、工事事業は増収・大型案件の消失等により減益(受注は増加)となった。

2. 2023年3月期の業績見通し
2023年3月期の業績は、売上高122,000百万円(前期比7.3%増)、営業利益6,950百万円(同4.8%減)、経常利益7,250百万円(同7.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益9,600百万円(同86.9%増)と予想している。上期の業績が減益ながら計画を上回ったことから、期初予想と変わっていない。セグメント別の予想はボンドは増収・減益、化成品は増収・増益、工事事業は増収・増益となっている。下期の注目点は、原材料価格の動向と製品値上げの浸透度だろう。予想外に原材料価格が落ち着く一方で、製品への価格転嫁が進めば業績が上振れる可能性はあるだろう。今後の原材料価格の動向は注視したい。

3. 新しい中期経営計画について
同社は、以前は3年ごとに「中期経営計画」を発表してきたが、足元では原油価格上昇に伴う原材料価格高騰の影響が不透明であることから「中期経営計画」の発表を延期している。同社は「ある程度先行きがはっきりと見通せるようになった段階で改めて発表する」と述べているが、2025年が同社の創業100周年であることから、この時期に向けて新しい中期経営計画が発表される可能性は高いと弊社では見ている。

■Key Points
・国内最大級の接着剤・シーリング材メーカー。向け先は住宅用、産業用、土木建設補修用など幅広い
・2023年3月期は営業利益が前期比4.8%減予想も、原材料価格次第で上振れまたは下振れの可能性あり
・創業100周年に向けて新中期経営計画を発表する可能性は高い

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)



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