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Pウォーター Research Memo(6):独自の物流ネットワークによりコスト抑制

注目トピックス 日本株
■成長戦略・トピック

1. 独自の物流ネットワークによるコスト抑制
プレミアムウォーターホールディングス<2588>は、工場・倉庫から消費者の自宅へ、宅配水を毎月配送する。配送は、長らく全国に物流網を持つ大手配送業者に委託してきたが、2019年3月期より大都市圏を中心に自社専用の配送を行う地域のパートナーを置き、地産地消の物流インフラと大手配送業者を使い分ける独自の配送を行っている。自社物流の開始の契機としては、物流単価の値上げの圧力が高まったことが挙げられる。特に大都市圏では、1ルート当たりの配送先が多くなり、専用配送車の積載効率を高めやすい。2022年3月期には、自社物流(全国に物流を持っている大手配送業者以外の配送パートナー。同社製品の配送を専門に行う)の比率は42.6%まで向上した。

これらの取り組みの成果は、業績に直結している。自社物流開始後の2019年3月期以降の売上物流比率は25%前後で横ばいとなり、物流コストが抑制され、販管費率は82.5%(2019年3月期、IFRSを適用した数値)から75.0%(2023年3月期第2四半期)に低下した。今後は、自社物流比率で最大50%程度まで伸ばしたい考えだ。

2. 浄水型ウォーターサーバーの販売を開始
宅配水市場では、浄水型ウォーターサーバーの販売に力を入れる企業が近年増えてきている。この形式のウォーターサーバーは浄水器が一体となっており、水道水を給水することで、従来のウォーターサーバー同様に冷温水が使用できる。水の受け取りや保管の負担軽減、費用低減などの消費者ニーズを取り込み、成長を見込める事業となってきた。同社では、2022年11月より浄水型ウォーターサーバー「Locca Slim-R」の販売を開始した。提供価格は月額レンタル料2,680円(税込)と一般的な宅配型ウォーターサーバーと比較すると20%前後安く、同業と比較しても求めやすい価格である。水道水を利用するため、不純物を除去する高性能フィルターとUV殺菌機能を装備した点は、同社製品の差別性である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)



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