フェローテク Research Memo(5):2024年3月期営業利益は下方修正され270億円予想
[23/12/29]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
*11:25JST フェローテク Research Memo(5):2024年3月期営業利益は下方修正され270億円予想
■今後の見通し
1. 2024年3月期業績見通し
フェローテックホールディングス<6890>の2024年3月期通期の業績は、現時点で売上高220,000百万円(前期比4.4%増)、営業利益27,000百万円(同23.0%減)、経常利益28,000百万円(同34.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益15,000百万円(同49.5%減)と予想されている。売上高の予想は期初と変わっていないが、上半期の状況を受けて営業利益は期初予想(32,500百万円)から下方修正された。これは、現在の市況において利益率の高い製品の売上構成比が下がると見られるためだ。下期に入っても、半導体業界を取り巻く環境に大きな変化はなく、同社製品に対する需要が本格的に回復するのは来期以降と見られるが、現時点で下方修正されたこの予想が達成される可能性は高いだろう。通期での投資額は96,900百万円(前期は62,661百万円)、減価償却費は17,400百万円(同12,618百万円)と計画している。
セグメント別売上高は、半導体等装置関連は126,677百万円(前期比4.2%減)を予想。真空シール・金属加工、半導体マテリアル製品とも、半導体マーケット低迷により受注大幅減少、中国顧客拡大及び石英坩堝、CVD-SiCによる挽回を図るが、前期比で減収を見込む。
電子デバイスは68,009百万円(同28.3%増)を予想。電子デバイスは、パワー半導体基板の売上拡大が継続し、センサの大泉製作所<6618>の連結化効果もあり、増収を見込んでいる。
その他は25,315百万円(同1.1%減)を予想している。
2. 主要製品の現況と見通し
(1) 真空シール・金属加工
半導体製造装置メーカーの半導体製造装置の生産は引き続き低迷し、常山工場等の稼働が低迷する見込みで、売上高は前期比14.0%減の24,046百万円を予想している。
(2) 半導体マテリアル(石英製品、シリコンパーツ、セラミックス、CVD-SiC)
石英は、半導体生産の低迷、顧客在庫の積み上がりにより受注が急減。中国向けの拡大、需給底堅い火加工生産増強により売上挽回を進めるも、稼働が低下し売上高は27,252百万円(同5.5%減)の見込み。
シリコンパーツも石英と同様に半導体生産・装置生産の低迷から顧客在庫が積み上がり、受注は急減している。売上高は、 14,310百万円(同18.4%減)の見込み。
セラミックスも半導体装置生産の低迷、顧客の在庫積み上がりにより受注減少。売上高は23,361百万円(同14.1%減)の予想。CVD-SiCは需給が底堅く、岡山工場の増産により売上は拡大の見通しで6,239百万円(同29.7%増)となる見込み。
(3) 装置部品洗浄
半導体生産低迷の影響から需要が減少し、売上高は11,451百万円(同5.9%減)を見込む。
(4) 石英坩堝
大型石英坩堝の太陽光発電向けの引き合いが急増しており、売上高は12,091百万円(同210.7%増)と大幅増の見込み。
(5) サーモモジュール
ChatGPT関連の引き合いは増加するものの、通信機器向けや医療検査機器向けが一服し、売上高は前期比8.7%減の21,233百万円となる見込み。
(6) パワー半導体用基板
DCB基板及びAMB基板の成長が継続。EV・自動車向けの需要が好調で増産投資の効果により大幅増収を見込む。売上高は前期比72.8%増の34,584百万円を予想している。
(7) センサ
大泉製作所の連結化(2022年6月)により増加予想であり、売上高は前期比28.0%増の11,282百万円の見込み。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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■今後の見通し
1. 2024年3月期業績見通し
フェローテックホールディングス<6890>の2024年3月期通期の業績は、現時点で売上高220,000百万円(前期比4.4%増)、営業利益27,000百万円(同23.0%減)、経常利益28,000百万円(同34.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益15,000百万円(同49.5%減)と予想されている。売上高の予想は期初と変わっていないが、上半期の状況を受けて営業利益は期初予想(32,500百万円)から下方修正された。これは、現在の市況において利益率の高い製品の売上構成比が下がると見られるためだ。下期に入っても、半導体業界を取り巻く環境に大きな変化はなく、同社製品に対する需要が本格的に回復するのは来期以降と見られるが、現時点で下方修正されたこの予想が達成される可能性は高いだろう。通期での投資額は96,900百万円(前期は62,661百万円)、減価償却費は17,400百万円(同12,618百万円)と計画している。
セグメント別売上高は、半導体等装置関連は126,677百万円(前期比4.2%減)を予想。真空シール・金属加工、半導体マテリアル製品とも、半導体マーケット低迷により受注大幅減少、中国顧客拡大及び石英坩堝、CVD-SiCによる挽回を図るが、前期比で減収を見込む。
電子デバイスは68,009百万円(同28.3%増)を予想。電子デバイスは、パワー半導体基板の売上拡大が継続し、センサの大泉製作所<6618>の連結化効果もあり、増収を見込んでいる。
その他は25,315百万円(同1.1%減)を予想している。
2. 主要製品の現況と見通し
(1) 真空シール・金属加工
半導体製造装置メーカーの半導体製造装置の生産は引き続き低迷し、常山工場等の稼働が低迷する見込みで、売上高は前期比14.0%減の24,046百万円を予想している。
(2) 半導体マテリアル(石英製品、シリコンパーツ、セラミックス、CVD-SiC)
石英は、半導体生産の低迷、顧客在庫の積み上がりにより受注が急減。中国向けの拡大、需給底堅い火加工生産増強により売上挽回を進めるも、稼働が低下し売上高は27,252百万円(同5.5%減)の見込み。
シリコンパーツも石英と同様に半導体生産・装置生産の低迷から顧客在庫が積み上がり、受注は急減している。売上高は、 14,310百万円(同18.4%減)の見込み。
セラミックスも半導体装置生産の低迷、顧客の在庫積み上がりにより受注減少。売上高は23,361百万円(同14.1%減)の予想。CVD-SiCは需給が底堅く、岡山工場の増産により売上は拡大の見通しで6,239百万円(同29.7%増)となる見込み。
(3) 装置部品洗浄
半導体生産低迷の影響から需要が減少し、売上高は11,451百万円(同5.9%減)を見込む。
(4) 石英坩堝
大型石英坩堝の太陽光発電向けの引き合いが急増しており、売上高は12,091百万円(同210.7%増)と大幅増の見込み。
(5) サーモモジュール
ChatGPT関連の引き合いは増加するものの、通信機器向けや医療検査機器向けが一服し、売上高は前期比8.7%減の21,233百万円となる見込み。
(6) パワー半導体用基板
DCB基板及びAMB基板の成長が継続。EV・自動車向けの需要が好調で増産投資の効果により大幅増収を見込む。売上高は前期比72.8%増の34,584百万円を予想している。
(7) センサ
大泉製作所の連結化(2022年6月)により増加予想であり、売上高は前期比28.0%増の11,282百万円の見込み。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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