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大幸薬品 Research Memo(1):2025年12月期中間期は減収減益となるも、各利益はおおむね計画どおりの進捗

注目トピックス 日本株
*13:01JST 大幸薬品 Research Memo(1):2025年12月期中間期は減収減益となるも、各利益はおおむね計画どおりの進捗
■業績動向

大幸薬品<4574>は、「正露丸」「セイロガン糖衣A」を中心とする医薬品事業と、ウイルス除去・除菌・消臭製品「クレベリン」シリーズを中心とした感染管理事業を展開している。

2025年12月期中間期は、売上高が2,412百万円(前年同期比15.7%減)、営業利益が46百万円(同90.3%減)、経常利益が20百万円(同96.1%減)、親会社株主に帰属する中間純利益が279百万円(同63.4%減)と減収減益となった。2025年12月期は当初から医薬品事業での設備更新を予定しているため出荷の減少を見込んでおり、計画比では売上高で微減、各利益ではおおむね計画どおりの進捗である。

売上高は、医薬品事業が2,206百万円(前年同期比16.9%減)、感染管理事業が203百万円(前年同期は203百万円)と医薬品事業が業績をけん引した。国内の売上高は1,697百万円(同7.5%減)と、堅調な需要のなかで「正露丸」の供給制限の影響により、計画どおりの減収となった。一方で「セイロガン糖衣A」は出荷制限が解消し、携帯用を上市したことにより増収となった。国内止瀉薬市場は同9.2%増と拡大傾向を示しており、同社シェアは2025年4月〜6月で48.2%(前年同期は46.9%)と高い水準を維持した。海外の売上高は508百万円(前年同期比37.9 %減)と減少した。製造スケジュール調整により出荷が遅れたことが要因である。香港、中国、台湾などの需要は旺盛であり、流通在庫が低水準にある。感染管理事業の売上高は国内一般用、国内業務用、海外ともに低調で、前年同期並みで推移した。「クレベリン」における除菌市場のコロナ禍後の市場縮小は下げ止まりつつあり、出荷や返品は減少した。

売上総利益は、前年同期比21.3%減となった。前期の医薬品単価改定影響があった一方で、医薬品事業の数量減や原価上昇(原料・資材価格の上昇、供給体制強化に向けた人件費増など)などが影響した。販管費は、感染管理事業のWeb広告強化や「セイロガン糖衣A」携帯用の上市に伴う施策により広告宣伝費が増加し、同6.5%増となった。これにより営業利益は同435百万円減少したが、計画比では41百万円の増益となった。親会社株主に帰属する中間純利益は、特別利益として保有株式の売却に伴う投資有価証券売却益(347百万円)の計上があった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)



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