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SOLIZE Research Memo(5):2025年12月期中間期は、各段階利益で積極的な先行投資により損失を計上

注目トピックス 日本株
*11:05JST SOLIZE Research Memo(5):2025年12月期中間期は、各段階利益で積極的な先行投資により損失を計上
■業績動向

1. 2025年12月期中間期の業績概要
SOLIZE Holdings<5871>の2025年12月期中間期の連結業績は、売上高は前年同期比13.8%増の12,226百万円、営業損失は431百万円(前年同期は88百万円の利益)、経常損失は427百万円(同60百万円の利益)、親会社株主に帰属する中間純損失は252百万円(同18百万円の利益)であった。自動車業界をはじめとした堅調な需要と受注単価の上昇等から、売上高及び売上総利益は過去最高を記録した一方、今後の成長に向けて人件費、システム改修費用、M&A等の先行投資を積極的に行った結果、営業利益以下の各段階利益では損失を計上した。ただ、売上高及び各段階の利益はおおむね期初の計画どおりに着地しており、通期の業績予想達成に向けて順調に推移していると弊社では見ている。

同社グループを取巻く経済環境は厳しいものとなった。すなわち、同社グループの主要顧客が属する自動車産業では、米国関税政策の動向から不透明感が増し、景況感が悪化した。こうしたなか、自動車メーカー等の主要顧客の間では激しい技術開発競争が継続しているものの、一部に開発コストを抑制する動きが出始めた。

こうした環境の下、同社グループでは、グローバルに展開する顧客ニーズに応えるためカナダ及びタイに拠点を設立、カナダにおいてはエンジニアリング人材サービスを展開する事業を買収し、サービスの提供を開始した。また技術領域においても拡大を継続し、AIソリューションのサービス提供の促進、イタリアの3DプリンターメーカーRoboze S.p.A.との提携等を推進した。さらにソフトウェア領域での成長を目指して独立系システム会社のフューレックスの全株式を取得し子会社化する等、着々と成長戦略を進めている。

同社グループでは、人への投資が重要な業績評価指標(KPI)と考えており、国内エンジニアにかかる指標を重視している。2025年12月期中間期の国内エンジニア数は1,516名(前年同期比127名増)で、国内派遣単価は顧客との交渉により5,045円(同210円増)に上昇した。一方、国内派遣稼働率は85.0%(同6.0ポイント低下)であった。例年、中間期は新卒採用に伴い稼働率が低下する傾向にあるが、今期は新卒入社が159名(同62名増)と急増したことが影響した。ただ、新卒社員が戦力化する下期には、稼働率は改善する見通しだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)



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