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和田興産 Research Memo(6):仕入額の減少と販売の進捗により棚卸資産が減少

注目トピックス 日本株
*11:06JST 和田興産 Research Memo(6):仕入額の減少と販売の進捗により棚卸資産が減少
■和田興産<8931>の業績動向

3. 財務状況と経営指標
2026年2月期末の財務状況は、資産合計が前期末比712百万円減少の109,943百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産では現金及び預金が394百万円減少したほか、販売用及び仕掛販売用不動産(以下、棚卸資産)が1,484百万円減少した。分譲マンションの仕入れを慎重に進めた一方で、販売が伸長したことが主因だ。分譲マンションを中心に新規取得額は1,241百万円と前年同期の4,896百万円から大きく減少した。固定資産は新規分野として取り組んでいる住宅型有料老人ホーム及び系統用蓄電所の開設により、有形固定資産が1,088百万円増加した。

負債合計は前期末比1,895百万円減少の75,830百万円となった。有利子負債が3,015百万円増加した一方で、分譲マンションの引渡進捗により前受金が3,964百万円減少したほか、仕入債務が807百万円減少した。また、純資産合計は同1,183百万円増加の34,113百万円となった。配当金を484百万円支出した一方で、中間純利益1,647百万円を計上したことが主因だ。

安全性指標となる自己資本比率は31.0%と前期末比で1.2ポイント上昇し、ここ数年は30%程度の水準が続いている。D/Eレシオは有利子負債の増加により1.77倍と同0.03ポイント上昇したが、同社では2倍以下の水準を目安に事業運営していく方針を打ち出しており、問題のない水準と考えられる。日銀が政策金利を年内に引き上げる公算が高まっているが、水準としてはまだ低位圏であり金融機関の融資姿勢にも変化は見られないことから、今後も一定範囲内で借入金を活用し、財務レバレッジ(総資産÷自己資本)を効かせながら事業を拡大していく方針だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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