リョービ:軽量化・電動化需要を追い風に、主力ダイカストの成長と高還元に注目
[26/04/06]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
*10:35JST リョービ:軽量化・電動化需要を追い風に、主力ダイカストの成長と高還元に注目
リョービ<5851>は、ダイカストを主力とするメーカーで、自動車向けダイカスト、住建機器、印刷機器の3事業を展開している。なかでも収益の中核はダイカスト事業であり、2025年12月期の売上高構成比では約9割を占める。自動車産業向けの部品供給を通じて成長してきた企業であり、現在は自動車の軽量化や電動化という構造変化を取り込みながら事業基盤の強化を進めている。事業モデルの特徴は、製品設計から金型製作、量産までを一貫して手掛ける点にある。本社で製作した金型を各国拠点へ展開することで品質を安定させていることが示されており、量産立ち上げ時の対応力や品質管理力が同社の重要な強みになっている。
2025年12月期の連結業績は、売上高3,091億円(前期比5.4%増)、営業利益126億円(前期比33.4%増)となり、増収増益を達成した。業績を牽引したのはダイカスト事業だ。自動車生産の回復が進んだことで同社の生産量も増加し、加えてアルミ価格上昇の影響も売上高の押し上げ要因となった。利益面では増収によって固定費増加を吸収し、採算が改善した。ダイカスト事業の売上高は2,743億円(前期比6.4%増)、営業利益は112億円(前期比25.2%増)となっており、全社収益の中心であることが改めて確認できる。一方、住建機器事業は売上高108億円(前期比1.5%減)と減収だったが、生産性向上や中国の製造子会社の寄与によって営業利益は1億円と黒字転換した。印刷機器事業も売上高236億円(前期比1.9%減)と減収だったが、生産性改善によって営業利益は13億円(前期比41.4%増)まで伸びた。つまり、前期は主力のダイカスト回復に加え、非主力事業でも構造改善効果が顕在化したことが全社増益につながった形だ。
2026年12月期の会社計画は、売上高3,130億円(前期比1.3%増)、営業利益128億円(前期比1.1%増)と営業利益は小幅ながら増益を確保する計画だ。事業別にみると、ダイカスト事業は国内で新規品の立ち上げが進むことで増収増益を見込み、住建機器事業も国内外で増収増益を想定している。一方で印刷機器事業は減収減益の見通しであり、全社利益の伸びを抑える要因になりそうだ。印刷機器は補助金を背景とした設備投資需要の一巡や中国景気の低迷によって伸び悩みが続くとの見方が示されている。したがって、今期はダイカストと住建機器の改善が印刷機器の弱さをどこまで吸収できるかが焦点になる。
市場環境は同社にとって総じて追い風だ。自動車業界では燃費改善や電動化対応を背景に軽量化ニーズが高まっており、鉄部品をアルミ部品に置き換える動きが進んでいる。ハイブリッド車やEVではこの流れがより強まりやすく、同社のダイカスト技術が生きる領域は広がっている。会社は中期経営計画において、軽量化や電動化に対応する戦略製品の拡大を打ち出しており、国内やタイでは新規品の立ち上げが進んでいる。今後は量産拡大による売上成長が期待される。一方で利益面のリスクとしてはアルミ価格の高止まりがある。価格転嫁は一定のルールに基づいて進めているものの、タイムラグが生じるため、原材料価格の上昇局面では収益が圧迫されやすい。このため、数量増が続いても利益成長が直線的に進むわけではない点には留意が必要だ。もっとも、足元では自動車向けの新規案件立ち上げが進んでおり、数量効果が採算を下支えする構図は続きそうだ。
中期経営計画「Challenge 2027」では、2027年12月期に売上高3,370億円、経常利益150億円、ROE7.0%を掲げている。成長の軸は引き続きダイカスト事業であり、軽量化・電動化に対応した戦略製品の拡大を進める方針だ。さらに、大型部品の一体成形に対応するギガキャスト関連投資も進めている。ギガキャストについては、現中計期間中の本格的な収益貢献は織り込まず、将来の成長余地を見据えた先行投資として位置付けられている。つまり、足元は既存事業の収益改善と新規品立ち上げで稼ぎ、将来は大型ダイカスト分野を次の成長ドライバーとして育てる考えだ。
株主還元については、累進配当を採用し、2025年12月期は年間100円、2026年12月期は104円を予定している。予想配当利回りは4.2%に達する。総還元性向40%を目安としつつ、成長投資とのバランスを取る方針であり、高配当と将来投資の両立を志向している点は評価しやすい。PBRはなお1倍を大きく下回る水準にあるが、収益力改善と還元強化が継続すれば、株式市場での評価見直し余地は残るとみられる。
総じて同社は、主力のダイカスト事業を軸に、自動車の軽量化・電動化という構造変化を取り込みながら収益基盤の強化を進めている。足元では新規品立ち上げと生産性改善が業績を下支えし、中長期では戦略製品拡大やギガキャスト投資が成長余地につながるとみられる。
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リョービ<5851>は、ダイカストを主力とするメーカーで、自動車向けダイカスト、住建機器、印刷機器の3事業を展開している。なかでも収益の中核はダイカスト事業であり、2025年12月期の売上高構成比では約9割を占める。自動車産業向けの部品供給を通じて成長してきた企業であり、現在は自動車の軽量化や電動化という構造変化を取り込みながら事業基盤の強化を進めている。事業モデルの特徴は、製品設計から金型製作、量産までを一貫して手掛ける点にある。本社で製作した金型を各国拠点へ展開することで品質を安定させていることが示されており、量産立ち上げ時の対応力や品質管理力が同社の重要な強みになっている。
2025年12月期の連結業績は、売上高3,091億円(前期比5.4%増)、営業利益126億円(前期比33.4%増)となり、増収増益を達成した。業績を牽引したのはダイカスト事業だ。自動車生産の回復が進んだことで同社の生産量も増加し、加えてアルミ価格上昇の影響も売上高の押し上げ要因となった。利益面では増収によって固定費増加を吸収し、採算が改善した。ダイカスト事業の売上高は2,743億円(前期比6.4%増)、営業利益は112億円(前期比25.2%増)となっており、全社収益の中心であることが改めて確認できる。一方、住建機器事業は売上高108億円(前期比1.5%減)と減収だったが、生産性向上や中国の製造子会社の寄与によって営業利益は1億円と黒字転換した。印刷機器事業も売上高236億円(前期比1.9%減)と減収だったが、生産性改善によって営業利益は13億円(前期比41.4%増)まで伸びた。つまり、前期は主力のダイカスト回復に加え、非主力事業でも構造改善効果が顕在化したことが全社増益につながった形だ。
2026年12月期の会社計画は、売上高3,130億円(前期比1.3%増)、営業利益128億円(前期比1.1%増)と営業利益は小幅ながら増益を確保する計画だ。事業別にみると、ダイカスト事業は国内で新規品の立ち上げが進むことで増収増益を見込み、住建機器事業も国内外で増収増益を想定している。一方で印刷機器事業は減収減益の見通しであり、全社利益の伸びを抑える要因になりそうだ。印刷機器は補助金を背景とした設備投資需要の一巡や中国景気の低迷によって伸び悩みが続くとの見方が示されている。したがって、今期はダイカストと住建機器の改善が印刷機器の弱さをどこまで吸収できるかが焦点になる。
市場環境は同社にとって総じて追い風だ。自動車業界では燃費改善や電動化対応を背景に軽量化ニーズが高まっており、鉄部品をアルミ部品に置き換える動きが進んでいる。ハイブリッド車やEVではこの流れがより強まりやすく、同社のダイカスト技術が生きる領域は広がっている。会社は中期経営計画において、軽量化や電動化に対応する戦略製品の拡大を打ち出しており、国内やタイでは新規品の立ち上げが進んでいる。今後は量産拡大による売上成長が期待される。一方で利益面のリスクとしてはアルミ価格の高止まりがある。価格転嫁は一定のルールに基づいて進めているものの、タイムラグが生じるため、原材料価格の上昇局面では収益が圧迫されやすい。このため、数量増が続いても利益成長が直線的に進むわけではない点には留意が必要だ。もっとも、足元では自動車向けの新規案件立ち上げが進んでおり、数量効果が採算を下支えする構図は続きそうだ。
中期経営計画「Challenge 2027」では、2027年12月期に売上高3,370億円、経常利益150億円、ROE7.0%を掲げている。成長の軸は引き続きダイカスト事業であり、軽量化・電動化に対応した戦略製品の拡大を進める方針だ。さらに、大型部品の一体成形に対応するギガキャスト関連投資も進めている。ギガキャストについては、現中計期間中の本格的な収益貢献は織り込まず、将来の成長余地を見据えた先行投資として位置付けられている。つまり、足元は既存事業の収益改善と新規品立ち上げで稼ぎ、将来は大型ダイカスト分野を次の成長ドライバーとして育てる考えだ。
株主還元については、累進配当を採用し、2025年12月期は年間100円、2026年12月期は104円を予定している。予想配当利回りは4.2%に達する。総還元性向40%を目安としつつ、成長投資とのバランスを取る方針であり、高配当と将来投資の両立を志向している点は評価しやすい。PBRはなお1倍を大きく下回る水準にあるが、収益力改善と還元強化が継続すれば、株式市場での評価見直し余地は残るとみられる。
総じて同社は、主力のダイカスト事業を軸に、自動車の軽量化・電動化という構造変化を取り込みながら収益基盤の強化を進めている。足元では新規品立ち上げと生産性改善が業績を下支えし、中長期では戦略製品拡大やギガキャスト投資が成長余地につながるとみられる。
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