19日の香港市場概況:ハンセン0.4%安と反落、中国人寿さえない
[16/10/19]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 外国株
19日の香港市場は小幅に値下り。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比89.42ポイント(0.38%)安の23304.97ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が78.98ポイント(0.81%)安の9641.22ポイントとそろって反落した。売買代金は544億9500万香港ドル(18日は599億200万香港ドル)。
指標発表後に売られる展開。取引時間中に公表された中国の第3四半期GDP成長率は予想通り6.7%で着地し、中国経済の安定が確認できたものの、新鮮味にも欠け、特段の買い材料とはなっていない。同時に発表された9月の経済指標は、小売売上高が予想と一致する一方、鉱工業生産額は下振れた。グローベックスのNYダウ先物安や、取引時間中に始まった欧州市場の株安などをにらみながら、香港の各指数は引けにかけて下げ幅をやや広げている。
ハンセン指数の構成銘柄では、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(2628/HK)が2.7%安、発電大手の華潤電力HD(836/HK)が1.5%安、不動産開発で香港大手の恒隆地産(ハンルン・プロパティーズ:101/HK)が1.4%安と下げが目立った。時価総額上位の本土系銀行株も値を下げている。中国人寿保険に関しては、1〜9月期業績の6割減益見通しが嫌気された。
素材関連セクターの一角もさえない。セメント中国最大手の安徽海螺セメント(安徽コンチセメント:914/HK)が1.4%安、鉄鋼大手の馬鞍山鋼鉄(323/HK)が1.7%安、ダンボール原紙メーカーの玖龍紙業(ナイン・ドラゴンズ・ペーパー:2689/HK)が3.5%安で引けた。
一方、空運セクターは逆行高。中国南方航空(1055/HK)が2.9%、中国国際航空(753/HK)と中国東方航空(670/HK)がそろって2.5%ずつ値を上げた。それぞれの親会社などが出資し、国策企業の中国航空器材有限責任公司が18日に北京市内で設立されたことが支援材料。同社は航空機材シェアリング業務のプラットフォーム会社として設立されたため、機体の運用コストが低減するなどの期待感が先行した。
【亜州IR】
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