12日の香港市場概況:ハンセン0.2%安で続落、ハイテク買戻しで科技指数3.2%高
[20/11/12]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 外国株
12日の香港市場はまちまち。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比57.60ポイント(0.22%)安の26169.38ポイントと続落する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は38.13ポイント(0.36%)高の10579.47ポイントと3日ぶりに反発した。売買代金は1671億3500万香港ドルに縮小している(11日は2674億5700万香港ドル)。
中国指標の下振れが重し。昨日公表された10月の中国金融統計では、人民元建て新規融資が前月実績から大幅に縮小し、市場予想を下回った。それより先に発表された同月の物価統計が予想より悪い内容となっていることもあり、中国の景気回復遅れが改めて意識されている。ただ、下値は限定的。米ハイテク株高を手がかりに、「ニューエコノミー」関連には買い戻しが相次いだ。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、通信キャリア大手の中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)が4.0%安、生命保険業務のAIAグループ(1299/HK)と中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)がそろって3.8%安、全国展開型デベロッパーの中国海外発展(688/HK)と中国政府系インベストメント会社の中国中信(CITICリミテッド:267/HK)がそろって3.7%安と下げが目立った。
セクター別では、中国の銀行が安い。中国民生銀行(1988/HK)が3.1%、招商銀行(3968/HK)が3.0%、中国工商銀行(1398/HK)と中信銀行(CITICバンク:998/HK)がそろって2.0%、中国銀行(3988/HK)が1.8%ずつ下落した。
半面、ハイテクやIT銘柄で構成されるハンセン科技指数は3.2%高と3日ぶりに反発。組み入れウエート上位の「ATMX」銘柄では、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が1.9%高、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が4.7%高、美団(メイトゥアン:3690/HK)が5.8%高、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が3.6%高で取引を終えている。欧米では新型コロナウイルス感染の再拡大に歯止めがかからず、中国でも新たな感染者が確認される中、「巣ごもり消費」は当面続くと再注目された。
家電やスポーツ用品など消費セクターもしっかり。TCL電子HD(1070/HK)が4.3%高、海信家電集団(ハイセンス・ホーム・アプライアンシズ・グループ:921/HK)が4.1%高、海爾電器集団(ハイアール電器:1169/HK)が3.8%高、李寧(リーニン:2331/HK)が5.7%高、安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が5.5%高で引けた。国民経済・社会発展の新5カ年計画(2021-25年)始動を見据え、政策支援の期待が広がっている。計画では、内需の拡大も主要テーマのひとつだ。
医薬品セクターも物色される。中国医療集団(チャイナ・ヘルス・グループ:8225/HK)が57.5%、薬明生物技術(2269/HK)が3.6%、康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が3.4%、百済神州(6160/HK)が1.8%ずつ値を上げた。医薬品研究開発の中国医療集団に関しては、7-9月期決算の利益が倍増以上になるとの見通しが刺激材料となっている。
教育サービスの一角も急騰。天立教育国際HD(1773/HK)が27.9%高、睿見教育国際HD(6068/HK)が17.7%高、希望教育集団(1765/HK)が16.9%高、中国宇華教育集団(6169/HK)が15.1%高とそれぞれ2ケタ上昇した。各社が運営している非営利性の学校に関し、「条件が整えば減税措置を受けられるよう当局が検討している」と伝わったことを材料視している。
一方、本土市場は小幅に3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.11%安の3338.68ポイントで取引を終えた。金融株が安い。不動産株、ゼネコン株、エネルギー株、半導体株、公益株、メディア関連株なども売られた。半面、消費関連株は高い。自動車株、医薬品株、運輸株も買われた。
亜州リサーチ(株)
<FA>
中国指標の下振れが重し。昨日公表された10月の中国金融統計では、人民元建て新規融資が前月実績から大幅に縮小し、市場予想を下回った。それより先に発表された同月の物価統計が予想より悪い内容となっていることもあり、中国の景気回復遅れが改めて意識されている。ただ、下値は限定的。米ハイテク株高を手がかりに、「ニューエコノミー」関連には買い戻しが相次いだ。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、通信キャリア大手の中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)が4.0%安、生命保険業務のAIAグループ(1299/HK)と中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)がそろって3.8%安、全国展開型デベロッパーの中国海外発展(688/HK)と中国政府系インベストメント会社の中国中信(CITICリミテッド:267/HK)がそろって3.7%安と下げが目立った。
セクター別では、中国の銀行が安い。中国民生銀行(1988/HK)が3.1%、招商銀行(3968/HK)が3.0%、中国工商銀行(1398/HK)と中信銀行(CITICバンク:998/HK)がそろって2.0%、中国銀行(3988/HK)が1.8%ずつ下落した。
半面、ハイテクやIT銘柄で構成されるハンセン科技指数は3.2%高と3日ぶりに反発。組み入れウエート上位の「ATMX」銘柄では、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が1.9%高、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が4.7%高、美団(メイトゥアン:3690/HK)が5.8%高、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が3.6%高で取引を終えている。欧米では新型コロナウイルス感染の再拡大に歯止めがかからず、中国でも新たな感染者が確認される中、「巣ごもり消費」は当面続くと再注目された。
家電やスポーツ用品など消費セクターもしっかり。TCL電子HD(1070/HK)が4.3%高、海信家電集団(ハイセンス・ホーム・アプライアンシズ・グループ:921/HK)が4.1%高、海爾電器集団(ハイアール電器:1169/HK)が3.8%高、李寧(リーニン:2331/HK)が5.7%高、安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が5.5%高で引けた。国民経済・社会発展の新5カ年計画(2021-25年)始動を見据え、政策支援の期待が広がっている。計画では、内需の拡大も主要テーマのひとつだ。
医薬品セクターも物色される。中国医療集団(チャイナ・ヘルス・グループ:8225/HK)が57.5%、薬明生物技術(2269/HK)が3.6%、康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が3.4%、百済神州(6160/HK)が1.8%ずつ値を上げた。医薬品研究開発の中国医療集団に関しては、7-9月期決算の利益が倍増以上になるとの見通しが刺激材料となっている。
教育サービスの一角も急騰。天立教育国際HD(1773/HK)が27.9%高、睿見教育国際HD(6068/HK)が17.7%高、希望教育集団(1765/HK)が16.9%高、中国宇華教育集団(6169/HK)が15.1%高とそれぞれ2ケタ上昇した。各社が運営している非営利性の学校に関し、「条件が整えば減税措置を受けられるよう当局が検討している」と伝わったことを材料視している。
一方、本土市場は小幅に3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.11%安の3338.68ポイントで取引を終えた。金融株が安い。不動産株、ゼネコン株、エネルギー株、半導体株、公益株、メディア関連株なども売られた。半面、消費関連株は高い。自動車株、医薬品株、運輸株も買われた。
亜州リサーチ(株)
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