「仮想通貨コンテンツ削除は間違い」YouTubeが公式に認める【フィスコ・ビットコインニュース】
[19/12/30]
提供元:株式会社フィスコ
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ビットコインニュース
クリスマス前から突如始まったYouTubeの仮想通貨関連コンテンツ削除事件は、ここにきてYouTube側が間違いを認める形で終息することとなった。
影響を受けた仮想通貨ユーチューバーが、ツイッターで次々にYouTube側からの返答を公開し、事態が改善されてきたことを報告している。下記が回答の一例である。
「チームユーチューブ:こんにちは。動画の審査プロセス中に私たちサイドでのエラーが発生しました。あなたの動画は復元され、違反警告は解消されます。そうでない場合はお知らせください」
「チームユーチューブ:更新 あなたの動画が復活したことをうれしく思います。これは審査プロセス中の私たちサイドのエラーでした。違反警告は取り消され解決されます。ポリシーチームは、残っている影響を受けたチャネルに積極的に取り掛かっています。ご辛抱いただき感謝します」
23日からクリスマスにかけて、YouTubeにアップロードされた数々の仮想通貨関連動画が事前の通告なしに次々と削除され、チャンネル運営者に対して違反警告が発せられた。「害のある、あるいは危険なコンテンツ」「規制された商品の販売」という理由で動画投稿のルールに違反していると説明されていた。
影響を受けた仮想通貨ユーチューバーは次々にTwitterで発信し、仮想通貨コミュニティと情報を共有しあう一方で、YouTube側からの説明はなかったため、仮想通貨に対する宣戦布告だとか、親会社であるグーグルによる検閲や米国の証券法に抵触する可能性など、多くの憶測が飛び交っていた。
コンテンツ削除事件の被害者でもあり、ツイッターでこの事件について詳細に発信していた仮想通貨ユーチューバー「Crypt0」のOmar Bham氏は、新たに投稿した動画でYouTube側の迅速な対応に感謝するとともに、なぜこのような事態が発生したかについて、独自の考察を述べている。
推測の域を出ないものではあるが、同氏は、ユーザーからの「不適切なコンテンツの報告」というYouTubeの摘発システムを利用した、仮想通貨詐欺チャンネルからの攻撃ではないかと述べている。
そのような詐欺サイトが正当な仮想通貨コンテンツを削除させ、詐欺チャンネルへのアクセス数を増やそうともくろんだのではないかと疑っているようだ。同氏によると、YouTubeに数多くアップロードされているライブストリーミングビデオで、「ビットコインがもらえる」などの謳い文句で大手仮想通貨取引所の名を語り、コインを送金させるチャンネルが数多く存在するという。
真偽のほどはわからないものの、仮想通貨に対する正しい知識を広めようと努力するチャンネル運営者は、取引所へのリンク等を貼らないようにと注意を促した。
このYouTube仮想通貨コンテンツ削除事件は、思わぬところにも飛び火したようで、イーサリアム共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏が行ったロードマップに関するQ&A動画(3年前に投稿)も、YouTubeの契約違反として削除されている。
このコンテンツ削除を知らされたブテリン氏は「全く奇妙だ」と述べ、YouTubeに代わる手段が必要だとコメントしている。
また仮想通貨取引所最大手バイナンスのCEOであるCZ氏も同様の考え方を持っているようだ。CZ氏は「これは短期的に見ると後退につながる良い例だ。でも、長期的に見ると良いことだろう。より自由な、新しいプラットフォームが頭角を表すチャンスを与えるために、ユーザーはコンテンツを作成し、別の場所に投稿するだろう」と述べている。
この事件によって、動画が削除されチャンネルが閉鎖されるかもしれないと肝を冷やす思いをした数多くの仮想通貨ユーチューバーが、一つのプラットフォーム(YouTube)に依存することの危険性、特に中央集権的な巨大プラットフォーマーが持つ影響力について、再確認させられたようだ。
前出のユーチューブチャンネル「The Moon」を運営するCarl Eric Martin氏は次のように述べている。
「信頼しすぎないこと、中央集権的機関に依存しすぎないという、大変貴重な教訓を学んだ。これからは自分の聴衆を分散化しようと思う。」
「雨降って地固まる」のたとえのごとく、この一連の不運な出来事は仮想通貨コミュニティを分散化の方向へ、より力強く後押しするきっかけとなるかもしれない。
dApps(分散型アプリケーション)でも広く利用されるイーサリアムベースのアプリブラウザ「MetaMask」が、Googleのアンドロイドアプリストアから削除されたことが確認された。
グーグル側は、「モバイルマイニングアプリを禁止するポリシー」に違反したことを理由にアプリの新規ダウンロードを停止、一方のMetaMaskはマイニング機能を一切提供していないと反論し、申立てを行なっていた。しかし、グーグル側は拒否したという。
現在、アンドロイドのPlayストアではMetaMaskが表示されないが、Chrome版のMetaMaskは依然としてダウンロードできる状況だ。
YouTubeの事件は「ミス」によるものだったと説明されているが、MetaMask削除はそうでないため、業界内ではグーグル社(YouTubeを所有)が仮想通貨コンテンツを粛清しようとしているのではないかと指摘している。
(記事提供:コインポスト)
CoinPost(コインポスト)は、日本最大級の仮想通貨・ブロックチェーン総合情報メディアサイトです。国内外の情報を迅速に捉え、考察も含めたオリジナル記事を配信しています。
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影響を受けた仮想通貨ユーチューバーが、ツイッターで次々にYouTube側からの返答を公開し、事態が改善されてきたことを報告している。下記が回答の一例である。
「チームユーチューブ:こんにちは。動画の審査プロセス中に私たちサイドでのエラーが発生しました。あなたの動画は復元され、違反警告は解消されます。そうでない場合はお知らせください」
「チームユーチューブ:更新 あなたの動画が復活したことをうれしく思います。これは審査プロセス中の私たちサイドのエラーでした。違反警告は取り消され解決されます。ポリシーチームは、残っている影響を受けたチャネルに積極的に取り掛かっています。ご辛抱いただき感謝します」
23日からクリスマスにかけて、YouTubeにアップロードされた数々の仮想通貨関連動画が事前の通告なしに次々と削除され、チャンネル運営者に対して違反警告が発せられた。「害のある、あるいは危険なコンテンツ」「規制された商品の販売」という理由で動画投稿のルールに違反していると説明されていた。
影響を受けた仮想通貨ユーチューバーは次々にTwitterで発信し、仮想通貨コミュニティと情報を共有しあう一方で、YouTube側からの説明はなかったため、仮想通貨に対する宣戦布告だとか、親会社であるグーグルによる検閲や米国の証券法に抵触する可能性など、多くの憶測が飛び交っていた。
コンテンツ削除事件の被害者でもあり、ツイッターでこの事件について詳細に発信していた仮想通貨ユーチューバー「Crypt0」のOmar Bham氏は、新たに投稿した動画でYouTube側の迅速な対応に感謝するとともに、なぜこのような事態が発生したかについて、独自の考察を述べている。
推測の域を出ないものではあるが、同氏は、ユーザーからの「不適切なコンテンツの報告」というYouTubeの摘発システムを利用した、仮想通貨詐欺チャンネルからの攻撃ではないかと述べている。
そのような詐欺サイトが正当な仮想通貨コンテンツを削除させ、詐欺チャンネルへのアクセス数を増やそうともくろんだのではないかと疑っているようだ。同氏によると、YouTubeに数多くアップロードされているライブストリーミングビデオで、「ビットコインがもらえる」などの謳い文句で大手仮想通貨取引所の名を語り、コインを送金させるチャンネルが数多く存在するという。
真偽のほどはわからないものの、仮想通貨に対する正しい知識を広めようと努力するチャンネル運営者は、取引所へのリンク等を貼らないようにと注意を促した。
このYouTube仮想通貨コンテンツ削除事件は、思わぬところにも飛び火したようで、イーサリアム共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏が行ったロードマップに関するQ&A動画(3年前に投稿)も、YouTubeの契約違反として削除されている。
このコンテンツ削除を知らされたブテリン氏は「全く奇妙だ」と述べ、YouTubeに代わる手段が必要だとコメントしている。
また仮想通貨取引所最大手バイナンスのCEOであるCZ氏も同様の考え方を持っているようだ。CZ氏は「これは短期的に見ると後退につながる良い例だ。でも、長期的に見ると良いことだろう。より自由な、新しいプラットフォームが頭角を表すチャンスを与えるために、ユーザーはコンテンツを作成し、別の場所に投稿するだろう」と述べている。
この事件によって、動画が削除されチャンネルが閉鎖されるかもしれないと肝を冷やす思いをした数多くの仮想通貨ユーチューバーが、一つのプラットフォーム(YouTube)に依存することの危険性、特に中央集権的な巨大プラットフォーマーが持つ影響力について、再確認させられたようだ。
前出のユーチューブチャンネル「The Moon」を運営するCarl Eric Martin氏は次のように述べている。
「信頼しすぎないこと、中央集権的機関に依存しすぎないという、大変貴重な教訓を学んだ。これからは自分の聴衆を分散化しようと思う。」
「雨降って地固まる」のたとえのごとく、この一連の不運な出来事は仮想通貨コミュニティを分散化の方向へ、より力強く後押しするきっかけとなるかもしれない。
dApps(分散型アプリケーション)でも広く利用されるイーサリアムベースのアプリブラウザ「MetaMask」が、Googleのアンドロイドアプリストアから削除されたことが確認された。
グーグル側は、「モバイルマイニングアプリを禁止するポリシー」に違反したことを理由にアプリの新規ダウンロードを停止、一方のMetaMaskはマイニング機能を一切提供していないと反論し、申立てを行なっていた。しかし、グーグル側は拒否したという。
現在、アンドロイドのPlayストアではMetaMaskが表示されないが、Chrome版のMetaMaskは依然としてダウンロードできる状況だ。
YouTubeの事件は「ミス」によるものだったと説明されているが、MetaMask削除はそうでないため、業界内ではグーグル社(YouTubeを所有)が仮想通貨コンテンツを粛清しようとしているのではないかと指摘している。
(記事提供:コインポスト)
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