富士通とInsight、システム生物学研究機関のSystems Biology Irelandと共同研究を開始
[17/03/08]
TOKYO, Mar 8, 2017 - (JCN Newswire) - [ゴールウェイ, アイルランド, 2017年3月2日]システム生物学研究機関のSystems Biology Ireland(注1、以下 SBI)とデータ・アナリティクス研究機関 のThe Insight Centre for Data Analytics(注2、以下 Insight)およびFujitsu Ireland Ltd.(注3、以下 富士通アイルランド)はこのほど、がんを始めとする多くの疾患の原因と関係性が深いとされている、細胞シグナル伝達の化学反応であるリン酸化反応(注4)について、オープンデータを活用し未知のリン酸化反応を予測するための共同研究を開始しました。
近年の生物医学の研究により、細胞のシグナル伝達過程の障害が、がんを始めとする多くの重篤疾患の原因であることが明らかになっていますが、中でもリン酸化反応はシグナル伝達過程において重要な働きをしていると考えられています。がんにおいては疾患の原因となるリン酸化反応が生じている場合があり、これを阻害する医薬品を開発することで、効果的ながんの治療が可能になると期待されています。しかし、がんに関係するリン酸化反応の発見には人手による多くの作業が必要であり、現状では未解明な部分が多く残されています。そのため、未知のリン酸化反応を自動的に高い精度で予測する技術により、治療薬の開発を大きく加速することが求められています。
株式会社富士通研究所と富士通アイルランド、Insightは2015年から、ナレッジグラフ(注5)と呼ばれるグラフ型の知識ベースとAIによる学習に基づく、知識発見に関する共同研究を進めています。開発中であるナレッジグラフ上のリンク予測技術(注6)をリン酸化反応の予測に適用するため、アイルランドのチームはシステム生物学研究機関であるSBIと新たな共同研究を開始しました。
本共同研究は、がんに関連するリン酸化反応を対象としていますが、他の疾患に関連するリン酸化反応にも適用可能です。またITによる予測に基づく実験により生命におけるリン酸化反応の役割を体系的に分析することで、次世代の創薬の実現に貢献することが期待されます。
本共同研究では、富士通アイルランドとInsightが構築中のリン酸化反応の予測を行うプロトタイプをもとに、既知のリン酸化反応や関連する蛋白質間の相互作用を含む大規模なオープンデータによるナレッジグラフを使ってその検証を進めていきます。
本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2017/03/8-1.html
注釈
注1 Systems Biology Ireland:がんに対する新しい治療戦略の開発に重きを置いた、細胞情報伝達の研究を専門とする、アイルランドダブリン市のユニバーシティ・カレッジ・ダブリンに本拠地を置くシステム生物学研究機関。
注2 The Insight Centre for Data Analytics:アイルランド科学財団が運営する、ヨーロッパ最大級のデータ・アナリティクス研究機関。Insightはアイルランド国内に複数の拠点を持つが、今回の発表はアイルランド国立大学ゴールウェイ校の拠点との共同研究に関するものである。
注3 Fujitsu Ireland Ltd.:所在地:Lakeshore Drive, Airside Business Park, Swords, County Dublin, Ireland、CEO:Tony O'Malley。
注4 リン酸化反応:リン酸化反応は、細胞増殖、細胞分化、細胞死などを制御する重要な役割を持つ。未知のリン酸化反応やその機能を見つけることは、新薬開発における重要な研究領域となっている。
注5 ナレッジグラフ:グラフ形式で表現された知識ベースであり、実世界における知識を表現、統合、解析することが可能。
注6 リンク予測技術:ナレッジグラフ上の既知のリンクを元に、未知のリンクを予測する技術。本共同研究においては、ナレッジグラフ化した化学反応に関するデータを対象に、既知のリン酸化反応から未知の反応を予測することに概ね相当する。
(本資料は、Systems Biology Ireland、The Insight Centre for Data Analytics、Fujitsu Ireland Ltd.が発行したプレスリリースの抄訳です。)
概要:富士通株式会社
詳細は http://jp.fujitsu.com/ をご覧ください。
Copyright 2017 JCN Newswire. All rights reserved. www.jcnnewswire.com
近年の生物医学の研究により、細胞のシグナル伝達過程の障害が、がんを始めとする多くの重篤疾患の原因であることが明らかになっていますが、中でもリン酸化反応はシグナル伝達過程において重要な働きをしていると考えられています。がんにおいては疾患の原因となるリン酸化反応が生じている場合があり、これを阻害する医薬品を開発することで、効果的ながんの治療が可能になると期待されています。しかし、がんに関係するリン酸化反応の発見には人手による多くの作業が必要であり、現状では未解明な部分が多く残されています。そのため、未知のリン酸化反応を自動的に高い精度で予測する技術により、治療薬の開発を大きく加速することが求められています。
株式会社富士通研究所と富士通アイルランド、Insightは2015年から、ナレッジグラフ(注5)と呼ばれるグラフ型の知識ベースとAIによる学習に基づく、知識発見に関する共同研究を進めています。開発中であるナレッジグラフ上のリンク予測技術(注6)をリン酸化反応の予測に適用するため、アイルランドのチームはシステム生物学研究機関であるSBIと新たな共同研究を開始しました。
本共同研究は、がんに関連するリン酸化反応を対象としていますが、他の疾患に関連するリン酸化反応にも適用可能です。またITによる予測に基づく実験により生命におけるリン酸化反応の役割を体系的に分析することで、次世代の創薬の実現に貢献することが期待されます。
本共同研究では、富士通アイルランドとInsightが構築中のリン酸化反応の予測を行うプロトタイプをもとに、既知のリン酸化反応や関連する蛋白質間の相互作用を含む大規模なオープンデータによるナレッジグラフを使ってその検証を進めていきます。
本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2017/03/8-1.html
注釈
注1 Systems Biology Ireland:がんに対する新しい治療戦略の開発に重きを置いた、細胞情報伝達の研究を専門とする、アイルランドダブリン市のユニバーシティ・カレッジ・ダブリンに本拠地を置くシステム生物学研究機関。
注2 The Insight Centre for Data Analytics:アイルランド科学財団が運営する、ヨーロッパ最大級のデータ・アナリティクス研究機関。Insightはアイルランド国内に複数の拠点を持つが、今回の発表はアイルランド国立大学ゴールウェイ校の拠点との共同研究に関するものである。
注3 Fujitsu Ireland Ltd.:所在地:Lakeshore Drive, Airside Business Park, Swords, County Dublin, Ireland、CEO:Tony O'Malley。
注4 リン酸化反応:リン酸化反応は、細胞増殖、細胞分化、細胞死などを制御する重要な役割を持つ。未知のリン酸化反応やその機能を見つけることは、新薬開発における重要な研究領域となっている。
注5 ナレッジグラフ:グラフ形式で表現された知識ベースであり、実世界における知識を表現、統合、解析することが可能。
注6 リンク予測技術:ナレッジグラフ上の既知のリンクを元に、未知のリンクを予測する技術。本共同研究においては、ナレッジグラフ化した化学反応に関するデータを対象に、既知のリン酸化反応から未知の反応を予測することに概ね相当する。
(本資料は、Systems Biology Ireland、The Insight Centre for Data Analytics、Fujitsu Ireland Ltd.が発行したプレスリリースの抄訳です。)
概要:富士通株式会社
詳細は http://jp.fujitsu.com/ をご覧ください。
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