エーザイ、進行性子宮内膜がんに対する「レンビマ(R)」と「キイトルーダ(R)」との併用療法の最終解析結果を欧州臨床腫瘍学会年次総会において発表
[19/10/01]
TOKYO, Oct 1, 2019 - (JCN Newswire) - エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役 CEO:内藤晴夫、以下 エーザイ)と Merck & Co., Inc. Kenilworth, N.J., U.S.A.(北米以外では MSD)は、2019 年 9 月 27 日から 10 月 1 日までスペイン・バルセロナで開催されている「欧州臨床腫瘍学会年次総会(European Society for Medical Oncology):ESMO2019 Congress」において、エーザイ創製の経口マルチキナーゼ阻害剤「レンビマ(R)」(一般名:レンバチニブメシル酸塩)と Merck & Co., Inc. Kenilworth, N.J., U.S.A.の抗 PD-1 抗体「キイトルーダ(R)」(一般名:ペムブロリズマブ)との併用療法について、111/KEYNOTE-146 試験(臨床第II相試験、子宮内膜がんコホート)の最終解析結果を口頭発表したことをお知らせします(抄録番号: #994O)。
111/KEYNOTE-146 試験(ClinicalTrials.gov, NCT02501096)は、多コホート、多施設共同、無作為化、非盲検、単群の臨床第 Ib/II相試験です。中央値 18.7 カ月のフォローアップ期間が設定された子宮内膜がんコホートには、全身療法後に増悪した進行性子宮内膜がんの患者様 108 人が登録され、そのうち 94 人は高頻度マイクロサテライト不安定性(microsatellite instability-high:MSI-H)を有さない、またはミスマッチ修復機構欠損(mismatch repair deficient:dMMR)を有さない患者様、11 人は MSI-H/dMMR を有する患者様であり、3 名の患者様は MSI-H/dMMR が状態不明でした。「レンビマ」を 1 日 1 回 20mgを経口投与し、また「キイトルーダ」を 3 週毎 200mg を静脈内投与しました。
主要評価項目として、腫瘍免疫療法の効果判定基準である immune-related RECIST(irRECIST)を用いた主治医判定により、投与後 24 週時点の奏効率(Objective Response Rate at 24 weeks:ORRweek24)を評価しました。主な副次評価項目として、データカットオフ時点(2019 年 1 月 10 日)における奏効率(ORR)、奏効期間(Duration of Response: DOR)、無増悪生存期間(Progression Free Survival: PFS)、全生存期間(Overall Survival: OS)、病勢コントロール率(Disease Control Rate: DCR)、臨床的有用性(Clinical Benefit Rate: CBR)、安全性および忍容性について評価しました。
最終解析の結果、子宮内膜がんコホートに登録されたすべての患者様 108 人に対し、irRECIST を用いた主治医判定による ORRweek24 は 38.0%(41 人、95% CI:28.8-47.8)でした。ORR は 38.9%(42 人、95% CI:29.7-48.7)であり、そのうち完全奏効 7.4%(8 人)および部分奏効 31.5%(34 人)でした。さらに、DOR(中央値)は 21.2 カ月(範囲:1.2 カ月以上〜35.6 カ月以上)でした。
MSI-H/dMMR を有さない患者様 94 人に対し、ORRweek24 は 36.2%(34 人、95% CI:26.5-46.7)でした。データカットオフ時点における ORR は 37.2%(35 人、95% CI:27.5-47.8)であり、そのうち完全奏効7.4%(7 人)、部分奏効 29.8%(28 人)でした。DOR は奏効の持続により中央値に達していませんが、現在も追跡中です(範囲 1.2 カ月以上〜33.8 カ月以上)。
MSI-H/dMMR を有する患者様 11 人に対し、ORRweek24 は 63.6%(7 人、95% CI:30.8-89.1)でした。データカットオフ時点における ORR は 63.6%(7 人、95% CI:30.8-89.1)であり、そのうち完全奏効 9.1%(1 人)、部分奏効 54.5%(6 人)でした。さらに、DOR(中央値)は 21.2 カ月(範囲:6.1 カ月以上〜35.6 カ月以上)でした。
また、本併用療法について、全身療法後に増悪した、根治的手術または放射線療法に不適応なMSI-H/dMMR を有さない進行性子宮内膜がんの適応で、米国食品医薬品局(FDA)の「プロジェクトOrbis」の下で初めてとなる、FDA、オーストラリア医療製品管理局(Australian Therapeutic Goods Administration)、およびカナダ保健省(Health Canada)での共同での審査および、これら 3 カ国における迅速承認の根拠となった、事前に規定された探索的評価項目である RECIST1.1 を用いた独立画像診断による腫瘍縮小効果の評価結果についても発表されました。
その結果、子宮内膜がんコホートに登録されたすべての患者様 108 人において、データカットオフ時における ORR は 40.7%(44 人、95% CI:31.4-50.6)であり、そのうち完全奏効 10.2%(11 人)および部分奏効 30.6%(33 人)でした。さらに、DOR(中央値)は 14.8 カ月(範囲:1.2 カ月以上〜35.6 カ月以上)、PFS(中央値)は 7.5 カ月(95% CI:5.0-8.3)、OS(中央値)は 16.7 カ月(95% CI:15.0-NE)でした。
MSI-H/dMMR を有さない患者様 94 人に対し、データカットオフ時における ORR は 38.3%(36 人、95% CI:28.5-48.9)であり、そのうち完全奏効 10.6%(10 人)および部分奏効 27.7%(26 人)でした。さらに、DOR は奏効の持続により中央値に達していませんが(範囲:1.2 カ月以上〜33.1 カ月以上)、PFS(中央値)は 5.4 カ月(95% CI:4.4-7.6)、OS(中央値)は 16.4 カ月(95% CI:13.5-25.9)でした。
MSI-H/dMMR を有する患者様 11 人に対し、データカットオフ時における ORR は 63.6%(7 人、95%CI:30.8-89.1)であり、そのうち完全奏効 9.1%(1 人)および部分奏効 54.5%(6 人)でした。さらに、DORは奏効の持続により中央値に達していませんが(範囲:2.1 カ月以上〜35.6 カ月以上)、PFS(中央値)は18.9 カ月(95% CI:3.9-NE)、OS は中央値に達しませんでした(95% CI:7.4-NE)でした。
なお、本年 9 月の本迅速承認については、別途検証試験の実施が求められます。
本試験の Principal Investigator で Memorial Sloan Kettering Cancer Center の腫瘍内科医である Vicky Makker 博士は、「今回、「レンビマ」と「キイトルーダ」との併用療法で得られた結果は、治療が困難であった進行性子宮内膜がんの女性患者様の治療に進展をもたらすものです」と述べています。
Merck & Co., Inc. Kenilworth, N.J., U.S.A. Research Laboratories、Oncology Clinical Research の Vice President である Jonathan Cheng 博士は、「今回、111/KEYNOTE-146 試験によって確認されたデータは、エーザイとの提携によって、複数の種類のがんについて「レンビマ」と「キイトルーダ」との併用療法の開発を進めていく重要性を示すものです。今後、これらの重要なデータをさまざまなサイエンスのコミュニティで共有し、両社の協業による進捗をご紹介することを楽しみにしています」と述べています。
エーザイ株式会社の執行役 オンコロジービジネスグループ チーフメディスンクリエーションオフィサー兼チーフディスカバリーオフィサーである大和隆志博士は、「今回の 111/KEYNOTE-146 試験の結果は、治療が困難な進行性子宮内膜がんの患者様に光明をもたらすものです。エーザイは、患者様を第一とするヒューマン・ヘルスケア(hhc)企業として、治療が困難な他の種類のがんの患者様にもこの併用療法をお届けできるよう全力を尽くしてまいります」と述べています。
*米国における「レンビマ」および「キイトルーダ」の用量・用法・安全性情報などについては、英文プレスリリースをご参照ください。 https://www.eisai.com/news/2019/pdf/enews201977pdf.pdf
本リリースの詳細は下記をご参照ください。
https://www.eisai.co.jp/news/2019/news201977.html
概要:エーザイ株式会社
詳細はwww.eisai.co.jpをご覧ください。
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111/KEYNOTE-146 試験(ClinicalTrials.gov, NCT02501096)は、多コホート、多施設共同、無作為化、非盲検、単群の臨床第 Ib/II相試験です。中央値 18.7 カ月のフォローアップ期間が設定された子宮内膜がんコホートには、全身療法後に増悪した進行性子宮内膜がんの患者様 108 人が登録され、そのうち 94 人は高頻度マイクロサテライト不安定性(microsatellite instability-high:MSI-H)を有さない、またはミスマッチ修復機構欠損(mismatch repair deficient:dMMR)を有さない患者様、11 人は MSI-H/dMMR を有する患者様であり、3 名の患者様は MSI-H/dMMR が状態不明でした。「レンビマ」を 1 日 1 回 20mgを経口投与し、また「キイトルーダ」を 3 週毎 200mg を静脈内投与しました。
主要評価項目として、腫瘍免疫療法の効果判定基準である immune-related RECIST(irRECIST)を用いた主治医判定により、投与後 24 週時点の奏効率(Objective Response Rate at 24 weeks:ORRweek24)を評価しました。主な副次評価項目として、データカットオフ時点(2019 年 1 月 10 日)における奏効率(ORR)、奏効期間(Duration of Response: DOR)、無増悪生存期間(Progression Free Survival: PFS)、全生存期間(Overall Survival: OS)、病勢コントロール率(Disease Control Rate: DCR)、臨床的有用性(Clinical Benefit Rate: CBR)、安全性および忍容性について評価しました。
最終解析の結果、子宮内膜がんコホートに登録されたすべての患者様 108 人に対し、irRECIST を用いた主治医判定による ORRweek24 は 38.0%(41 人、95% CI:28.8-47.8)でした。ORR は 38.9%(42 人、95% CI:29.7-48.7)であり、そのうち完全奏効 7.4%(8 人)および部分奏効 31.5%(34 人)でした。さらに、DOR(中央値)は 21.2 カ月(範囲:1.2 カ月以上〜35.6 カ月以上)でした。
MSI-H/dMMR を有さない患者様 94 人に対し、ORRweek24 は 36.2%(34 人、95% CI:26.5-46.7)でした。データカットオフ時点における ORR は 37.2%(35 人、95% CI:27.5-47.8)であり、そのうち完全奏効7.4%(7 人)、部分奏効 29.8%(28 人)でした。DOR は奏効の持続により中央値に達していませんが、現在も追跡中です(範囲 1.2 カ月以上〜33.8 カ月以上)。
MSI-H/dMMR を有する患者様 11 人に対し、ORRweek24 は 63.6%(7 人、95% CI:30.8-89.1)でした。データカットオフ時点における ORR は 63.6%(7 人、95% CI:30.8-89.1)であり、そのうち完全奏効 9.1%(1 人)、部分奏効 54.5%(6 人)でした。さらに、DOR(中央値)は 21.2 カ月(範囲:6.1 カ月以上〜35.6 カ月以上)でした。
また、本併用療法について、全身療法後に増悪した、根治的手術または放射線療法に不適応なMSI-H/dMMR を有さない進行性子宮内膜がんの適応で、米国食品医薬品局(FDA)の「プロジェクトOrbis」の下で初めてとなる、FDA、オーストラリア医療製品管理局(Australian Therapeutic Goods Administration)、およびカナダ保健省(Health Canada)での共同での審査および、これら 3 カ国における迅速承認の根拠となった、事前に規定された探索的評価項目である RECIST1.1 を用いた独立画像診断による腫瘍縮小効果の評価結果についても発表されました。
その結果、子宮内膜がんコホートに登録されたすべての患者様 108 人において、データカットオフ時における ORR は 40.7%(44 人、95% CI:31.4-50.6)であり、そのうち完全奏効 10.2%(11 人)および部分奏効 30.6%(33 人)でした。さらに、DOR(中央値)は 14.8 カ月(範囲:1.2 カ月以上〜35.6 カ月以上)、PFS(中央値)は 7.5 カ月(95% CI:5.0-8.3)、OS(中央値)は 16.7 カ月(95% CI:15.0-NE)でした。
MSI-H/dMMR を有さない患者様 94 人に対し、データカットオフ時における ORR は 38.3%(36 人、95% CI:28.5-48.9)であり、そのうち完全奏効 10.6%(10 人)および部分奏効 27.7%(26 人)でした。さらに、DOR は奏効の持続により中央値に達していませんが(範囲:1.2 カ月以上〜33.1 カ月以上)、PFS(中央値)は 5.4 カ月(95% CI:4.4-7.6)、OS(中央値)は 16.4 カ月(95% CI:13.5-25.9)でした。
MSI-H/dMMR を有する患者様 11 人に対し、データカットオフ時における ORR は 63.6%(7 人、95%CI:30.8-89.1)であり、そのうち完全奏効 9.1%(1 人)および部分奏効 54.5%(6 人)でした。さらに、DORは奏効の持続により中央値に達していませんが(範囲:2.1 カ月以上〜35.6 カ月以上)、PFS(中央値)は18.9 カ月(95% CI:3.9-NE)、OS は中央値に達しませんでした(95% CI:7.4-NE)でした。
なお、本年 9 月の本迅速承認については、別途検証試験の実施が求められます。
本試験の Principal Investigator で Memorial Sloan Kettering Cancer Center の腫瘍内科医である Vicky Makker 博士は、「今回、「レンビマ」と「キイトルーダ」との併用療法で得られた結果は、治療が困難であった進行性子宮内膜がんの女性患者様の治療に進展をもたらすものです」と述べています。
Merck & Co., Inc. Kenilworth, N.J., U.S.A. Research Laboratories、Oncology Clinical Research の Vice President である Jonathan Cheng 博士は、「今回、111/KEYNOTE-146 試験によって確認されたデータは、エーザイとの提携によって、複数の種類のがんについて「レンビマ」と「キイトルーダ」との併用療法の開発を進めていく重要性を示すものです。今後、これらの重要なデータをさまざまなサイエンスのコミュニティで共有し、両社の協業による進捗をご紹介することを楽しみにしています」と述べています。
エーザイ株式会社の執行役 オンコロジービジネスグループ チーフメディスンクリエーションオフィサー兼チーフディスカバリーオフィサーである大和隆志博士は、「今回の 111/KEYNOTE-146 試験の結果は、治療が困難な進行性子宮内膜がんの患者様に光明をもたらすものです。エーザイは、患者様を第一とするヒューマン・ヘルスケア(hhc)企業として、治療が困難な他の種類のがんの患者様にもこの併用療法をお届けできるよう全力を尽くしてまいります」と述べています。
*米国における「レンビマ」および「キイトルーダ」の用量・用法・安全性情報などについては、英文プレスリリースをご参照ください。 https://www.eisai.com/news/2019/pdf/enews201977pdf.pdf
本リリースの詳細は下記をご参照ください。
https://www.eisai.co.jp/news/2019/news201977.html
概要:エーザイ株式会社
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