富士通など、新型コロナウイルス感染症治療薬の開発を目的とした新会社設立のお知らせ
[20/11/12]
TOKYO, Nov 12, 2020 - (JCN Newswire) - ペプチドリーム株式会社(以下「ペプチドリーム」)と富士通株式会社(以下「富士通」)、株式会社みずほフィナンシャルグループの連結子会社であるみずほキャピタル株式会社(以下「みずほキャピタル」)、株式会社竹中工務店(以下「竹中工務店」)、およびキシダ化学株式会社(以下「キシダ化学」)の5社は、新型コロナウイルス感染症治療薬の開発を目的とした合弁会社、ペプチエイド株式会社(英文名:PeptiAID Inc. 以下「ペプチエイド」)を設立することで合意致しました。
新型コロナウイルス感染症の急速な拡大は世界規模での大きな課題となっており、高い有効性をもつ治療薬への社会的ニーズが高まっております。新型コロナウイルス感染症の拡大抑制に向けて早期のワクチン開発が求められる一方、疾患を適切にコントロールしていく上で治療薬の存在は不可欠と言えます。さらに中長期的な観点からは、現在の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のみならず、将来的に発生し得る新たな変異型コロナウイルスに備えた治療薬の開発も重要になります。
ペプチドリームは、独自の創薬開発プラットフォームシステム:PDPS(Peptide Discovery Platform System)を用いて、コロナウイルスがヒト細胞に侵入する際に必須となるスパイクタンパク質における複数の領域を創薬ターゲットとした、新型コロナウイルス感染症治療薬の開発候補化合物の同定を多方面から行ってまいりました。また同時に、複数の企業および研究機関との間で迅速な開発に向けた協業のあり方について協議を進めてまいりました。新型コロナウイルス感染症の克服に対して何らか貢献したいという課題認識は、必ずしも製薬業界に留まらず、むしろ業界を超えた共通の社会的ミッションとしてその重要性への認識が深まる中、新型コロナウイルス感染症に対して有効な治療薬を世界中の医療現場にいち早く届けるという社会的意義に賛同いただける企業各社との間で、治療薬の開発を最短で進めていくことを目的とする新会社の設立を合意致しました。
新会社では、新型コロナウイルス感染症に対する治療薬の候補化合物についてペプチドリームから譲渡を受け、前臨床試験からヒトでの有用性確認(Proof of Concept)に必要となる前期の臨床試験までを最短で実施することを目指します。ペプチドリームが有するペプチド関連技術・ノウハウを最大限活用することに加え、富士通が有する組合せ最適化問題を高速に解くアーキテクチャー「デジタルアニーラ」やHPC(高性能コンピューティング)等を活用することで研究開発スピードの加速を図ります。また、必要な試験を同時並行で進めることにより開発期間の大幅短縮を狙います。臨床試験の後期以降は、各地域で高い開発力を有する製薬企業との共同開発等を通じて、開発タイムラインの最適化、および早期実用化を目指します。
ペプチエイド 概要
社名:ペプチエイド株式会社(英文名:PeptiAID Inc.)
設立年月:2020年10月
本社:神奈川県川崎市川崎区殿町3-25-23
代表者:代表取締役 舛屋 圭一(現 ペプチドリーム 取締役副社長)
資本金:599百万円(2020年12月末 予定)
出資比率:ペプチドリーム 25.0%、富士通 25.0%、みずほキャピタル 24.9%、竹中工務店 16.7%、キシダ化学 8.3%(2020年12月末 予定)
各社からのコメント
ペプチドリーム株式会社 取締役副社長 舛屋圭一
「全世界的に直面している危機に際して、業界の垣根を越えた共通のミッションに賛同してくださった4社に敬意を表すると共に、身の引き締まる思いでこのミッションの完遂を目指します。4月の当社発表以降、既に新型コロナウイルス感染症に対する複数の治療薬候補化合物取得に成功しており、今後はペプチエイド新社として前臨床試験でそれらを絞り込み、前期の臨床試験までを最短で実施することを目指します。さらに後期臨床開発を各地域で高い開発力を有する製薬企業との連携を広く模索しながら早期の実用化を目指します。」
富士通株式会社 執行役員常務 長堀泉
「富士通は、イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていくことをパーパスとしています。今般、世界的課題である新型コロナウイルス感染症に対する新会社の趣旨に賛同し参画させていただくこととなりました。これまでのペプチドリーム様との共同研究を発展させ、デジタルアニーラやHPCなど富士通独自のコンピューティング技術を用いて医薬品候補化合物の探索を加速することによって新型コロナウイルス感染症に対する治療薬候補化合物創出に貢献するとともに、この取り組みを通じてニューノーマルの時代における新薬創出プロセスそのものを革新するDX(デジタルトランスフォーメーション)基盤を確立していきたいと考えています。」
みずほキャピタル株式会社 代表取締役社長 大町祐輔
「コロナ禍で感染症を中心とした高度な医療技術のニーズが高まるなか、先端医療の開発に取り組むイノベーション企業への資金支援を強化するため、2020年1月に50億円で設立した「みずほライフサイエンス第1号ファンド」を2020年6月に100億円に拡大しました。
新型コロナウイルスの根本的治療薬の早期開発が喫緊の課題となる中、ペプチエイド社設立は社会的意義が大きく、〈みずほ〉はライフサイエンスファンドを通じて資本参加します。国内民間企業5社によるオールジャパンプロジェクトにおける唯一の金融機関として、グループ一体で資金支援をはじめ事業展開の戦略的パートナーとして、新型コロナウイルスの有効な治療薬を医療現場に早期に届けるという社会的課題解決に貢献していきます。」
株式会社竹中工務店 代表取締役社長 佐々木正人
「当社は、人々が安全に安心して暮らすための『まちづくり』にグループの総合力で貢献するとともに、社会及びステークホルダーとの対話を深め、社会の課題を解決することによって、サステナブル社会を実現することを目指しています。世界的に感染症治療薬へのニーズが高まる中、ペプチドリーム様の治療薬開発に向けた高い志および、出資企業様の有する高い知見や技術を通じ、世界がいま直面する課題を解決するという新会社の趣意は、安全に安心して人々が暮らせる、まち、社会の実現に資するものであり、参画させていただくことになりました。」
キシダ化学株式会社 代表取締役 岸田充弘
「当社は、20年ほど前より、日本の製薬会社様の創薬研究を支援するサービスを重要な業務のひとつと位置付けて活動して参りました。この度、ペプチドリーム様が新型コロナウイルス感染症治療薬の開発に、高い志をもって全社をあげて取り組まれるとのお話しに、ぜひ一助ができればと思い、僭越ながら参加させていただくことになりました。新社で開発される治療薬が一刻も早く患者様のお手元に届き、不安のない、元の生活に戻れることを願っております。」
本リリースの詳細は下記をご参照ください。
https://pr.fujitsu.com/jp/news/2020/11/12.html
概要: 富士通株式会社
詳細は http://jp.fujitsu.com/ をご覧ください。
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新型コロナウイルス感染症の急速な拡大は世界規模での大きな課題となっており、高い有効性をもつ治療薬への社会的ニーズが高まっております。新型コロナウイルス感染症の拡大抑制に向けて早期のワクチン開発が求められる一方、疾患を適切にコントロールしていく上で治療薬の存在は不可欠と言えます。さらに中長期的な観点からは、現在の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のみならず、将来的に発生し得る新たな変異型コロナウイルスに備えた治療薬の開発も重要になります。
ペプチドリームは、独自の創薬開発プラットフォームシステム:PDPS(Peptide Discovery Platform System)を用いて、コロナウイルスがヒト細胞に侵入する際に必須となるスパイクタンパク質における複数の領域を創薬ターゲットとした、新型コロナウイルス感染症治療薬の開発候補化合物の同定を多方面から行ってまいりました。また同時に、複数の企業および研究機関との間で迅速な開発に向けた協業のあり方について協議を進めてまいりました。新型コロナウイルス感染症の克服に対して何らか貢献したいという課題認識は、必ずしも製薬業界に留まらず、むしろ業界を超えた共通の社会的ミッションとしてその重要性への認識が深まる中、新型コロナウイルス感染症に対して有効な治療薬を世界中の医療現場にいち早く届けるという社会的意義に賛同いただける企業各社との間で、治療薬の開発を最短で進めていくことを目的とする新会社の設立を合意致しました。
新会社では、新型コロナウイルス感染症に対する治療薬の候補化合物についてペプチドリームから譲渡を受け、前臨床試験からヒトでの有用性確認(Proof of Concept)に必要となる前期の臨床試験までを最短で実施することを目指します。ペプチドリームが有するペプチド関連技術・ノウハウを最大限活用することに加え、富士通が有する組合せ最適化問題を高速に解くアーキテクチャー「デジタルアニーラ」やHPC(高性能コンピューティング)等を活用することで研究開発スピードの加速を図ります。また、必要な試験を同時並行で進めることにより開発期間の大幅短縮を狙います。臨床試験の後期以降は、各地域で高い開発力を有する製薬企業との共同開発等を通じて、開発タイムラインの最適化、および早期実用化を目指します。
ペプチエイド 概要
社名:ペプチエイド株式会社(英文名:PeptiAID Inc.)
設立年月:2020年10月
本社:神奈川県川崎市川崎区殿町3-25-23
代表者:代表取締役 舛屋 圭一(現 ペプチドリーム 取締役副社長)
資本金:599百万円(2020年12月末 予定)
出資比率:ペプチドリーム 25.0%、富士通 25.0%、みずほキャピタル 24.9%、竹中工務店 16.7%、キシダ化学 8.3%(2020年12月末 予定)
各社からのコメント
ペプチドリーム株式会社 取締役副社長 舛屋圭一
「全世界的に直面している危機に際して、業界の垣根を越えた共通のミッションに賛同してくださった4社に敬意を表すると共に、身の引き締まる思いでこのミッションの完遂を目指します。4月の当社発表以降、既に新型コロナウイルス感染症に対する複数の治療薬候補化合物取得に成功しており、今後はペプチエイド新社として前臨床試験でそれらを絞り込み、前期の臨床試験までを最短で実施することを目指します。さらに後期臨床開発を各地域で高い開発力を有する製薬企業との連携を広く模索しながら早期の実用化を目指します。」
富士通株式会社 執行役員常務 長堀泉
「富士通は、イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていくことをパーパスとしています。今般、世界的課題である新型コロナウイルス感染症に対する新会社の趣旨に賛同し参画させていただくこととなりました。これまでのペプチドリーム様との共同研究を発展させ、デジタルアニーラやHPCなど富士通独自のコンピューティング技術を用いて医薬品候補化合物の探索を加速することによって新型コロナウイルス感染症に対する治療薬候補化合物創出に貢献するとともに、この取り組みを通じてニューノーマルの時代における新薬創出プロセスそのものを革新するDX(デジタルトランスフォーメーション)基盤を確立していきたいと考えています。」
みずほキャピタル株式会社 代表取締役社長 大町祐輔
「コロナ禍で感染症を中心とした高度な医療技術のニーズが高まるなか、先端医療の開発に取り組むイノベーション企業への資金支援を強化するため、2020年1月に50億円で設立した「みずほライフサイエンス第1号ファンド」を2020年6月に100億円に拡大しました。
新型コロナウイルスの根本的治療薬の早期開発が喫緊の課題となる中、ペプチエイド社設立は社会的意義が大きく、〈みずほ〉はライフサイエンスファンドを通じて資本参加します。国内民間企業5社によるオールジャパンプロジェクトにおける唯一の金融機関として、グループ一体で資金支援をはじめ事業展開の戦略的パートナーとして、新型コロナウイルスの有効な治療薬を医療現場に早期に届けるという社会的課題解決に貢献していきます。」
株式会社竹中工務店 代表取締役社長 佐々木正人
「当社は、人々が安全に安心して暮らすための『まちづくり』にグループの総合力で貢献するとともに、社会及びステークホルダーとの対話を深め、社会の課題を解決することによって、サステナブル社会を実現することを目指しています。世界的に感染症治療薬へのニーズが高まる中、ペプチドリーム様の治療薬開発に向けた高い志および、出資企業様の有する高い知見や技術を通じ、世界がいま直面する課題を解決するという新会社の趣意は、安全に安心して人々が暮らせる、まち、社会の実現に資するものであり、参画させていただくことになりました。」
キシダ化学株式会社 代表取締役 岸田充弘
「当社は、20年ほど前より、日本の製薬会社様の創薬研究を支援するサービスを重要な業務のひとつと位置付けて活動して参りました。この度、ペプチドリーム様が新型コロナウイルス感染症治療薬の開発に、高い志をもって全社をあげて取り組まれるとのお話しに、ぜひ一助ができればと思い、僭越ながら参加させていただくことになりました。新社で開発される治療薬が一刻も早く患者様のお手元に届き、不安のない、元の生活に戻れることを願っております。」
本リリースの詳細は下記をご参照ください。
https://pr.fujitsu.com/jp/news/2020/11/12.html
概要: 富士通株式会社
詳細は http://jp.fujitsu.com/ をご覧ください。
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