NEC、ベクトル型スーパーコンピュータ「SX-Aurora TSUBASA」の処理性能と電力効率を2倍以上高めた新モデルを販売開始
[22/10/07]
TOKYO, Oct 7, 2022 - (JCN Newswire) - NECは、ベクトル型スーパーコンピュータ「SX-Aurora TSUBASA」において、従来機(注1)と比較して、2.5倍の処理性能と2倍の電力効率を実現したデータセンター向け新モデル「SX-Aurora TSUBASA C401-8」を本日から販売開始します。本製品では、コア数を従来の10コアから16コアに倍増し、さらにL3キャッシュを新規採用することで処理性能の高速化を実現しました。また、最先端のプロセスを採用することで、電力効率の向上を実現しました。
「SX-Aurora TSUBASA C401-8」は先行して、東北大学サイバーサイエンスセンター(注2、以下 東北大学)の新たな大規模科学計算システムとして採用が決定し、2023年8月から運用開始します。今回東北大学で導入する合計4032基のベクトルエンジン(VE)を搭載した本製品を用いたシステムは、総理論演算性能が約21PFLOPS(注3)であり、世界最大のベクトル型スーパーコンピュータシステムとなります。東北大学ではベクトル型スーパーコンピュータである「SXシリーズ」が従来から採用されており、航空機や発電タービンなどのものづくり分野で求められる大規模数値流体シミュレーションに加え、津波浸水や河川氾濫の被害予測などの防災減災や熱中症リスク評価などの気候変動の適応策に役立つシミュレーションに活用されています。さらに、新しい分野として量子コンピューティングなどの様々な研究開発の分野で顕著な貢献を続けています。
なお、ドイツ気象庁でも本製品の電力効率が評価され、天気予報システムの増強を目的に2023年9月の導入を予定しています。
昨今、情報社会が急速に発展して世界が大きく変化する中で、膨大な情報をもとに災害やエネルギーなどの社会問題の発生を予測する領域でスーパーコンピュータが活用されています。一方、より高度で複雑な問題の解析を行うためには、大量かつ多様なデータを扱える高性能計算と、それを支える電力効率に優れた次世代計算基盤が求められています。
NECではこうした中、長年スーパーコンピュータ開発で培ったLSI技術と高密度実装技術、高効率冷却技術などを結集したカード型のVEを多数搭載する省電力なサーバ「SX-Aurora TSUBASA」を提供してきました。
新製品の主な特長
1. プログラムの処理性能の強化(従来比2.5倍)
CPUのコア数を10から16に増やし、さらにSX-ACE(注4)で利用者から評価の高いL3キャッシュを新規搭載しました。これにより、SXシリーズ初のLast Level Cacheとのダブル搭載を実現し、従来製品に比べて処理性能を2.5倍高速化しました。また、最新のHBM2Eメモリ(注5)を採用することで、従来製品に比べてメモリバンド幅を1.6倍、メモリ容量を2倍に強化しています。
2. 高い電力効率の実現(従来比2倍)
高い性能の実現に加え、高い電力効率を発揮しています。最先端のプロセスを採用し、電力効率を従来製品に比べて2倍に高めたことで、CO2排出量の削減に貢献します。
3. 現行SX-Aurora TSUBASAのプログラム資産を継承
SX-Aurora TSUBASAで利用していたソースプログラムをそのまま使用することができます。さらに、特殊なプログラミングは必要なく、Fortran、C/C++のプログラムをコンパイルするのみで、プログラムが自動的にデータセンタモデルに最適化され、高速化できます。
なお、今回の発表にあたり、東北大学より、エンドースメントを頂戴しています。
東北大学サイバーサイエンスセンターは1986年にSX-1を導入して以来、ベクトル型スーパーコンピュータを採用してきました。2020年10月から運用している現在のスーパーコンピュータAOBAもSX-Aurora TSUBASAを中核としており、運用開始直後から常に高い利用率で、広く様々な方々にご利用いただいています。その高い需要に応えるために、このたび新世代のSX-Aurora TSUBASAの導入を決定し、本センターはさらに広範で多様な分野で今後も科学技術の進展に貢献していきます。
東北大学サイバーサイエンスセンター長 菅沼拓夫
NECは、今回発表した「SX-Aurora TSUBASA」のデータセンター向けモデルの他に、オンサイトモデルやエッジモデル、ベクトルエンジンなどお客様の利用環境に適したシステムを提案することで、ベクトル型スーパーコンピュータの活用拡大を推進し、今後も社会・市場の課題解決に向けて積極的に貢献していきます。
本リリースの詳細は下記をご参照ください。
https://jpn.nec.com/press/202210/20221007_01.html
概要:日本電気株式会社(NEC)
詳細は www.nec.co.jp をご覧ください。
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「SX-Aurora TSUBASA C401-8」は先行して、東北大学サイバーサイエンスセンター(注2、以下 東北大学)の新たな大規模科学計算システムとして採用が決定し、2023年8月から運用開始します。今回東北大学で導入する合計4032基のベクトルエンジン(VE)を搭載した本製品を用いたシステムは、総理論演算性能が約21PFLOPS(注3)であり、世界最大のベクトル型スーパーコンピュータシステムとなります。東北大学ではベクトル型スーパーコンピュータである「SXシリーズ」が従来から採用されており、航空機や発電タービンなどのものづくり分野で求められる大規模数値流体シミュレーションに加え、津波浸水や河川氾濫の被害予測などの防災減災や熱中症リスク評価などの気候変動の適応策に役立つシミュレーションに活用されています。さらに、新しい分野として量子コンピューティングなどの様々な研究開発の分野で顕著な貢献を続けています。
なお、ドイツ気象庁でも本製品の電力効率が評価され、天気予報システムの増強を目的に2023年9月の導入を予定しています。
昨今、情報社会が急速に発展して世界が大きく変化する中で、膨大な情報をもとに災害やエネルギーなどの社会問題の発生を予測する領域でスーパーコンピュータが活用されています。一方、より高度で複雑な問題の解析を行うためには、大量かつ多様なデータを扱える高性能計算と、それを支える電力効率に優れた次世代計算基盤が求められています。
NECではこうした中、長年スーパーコンピュータ開発で培ったLSI技術と高密度実装技術、高効率冷却技術などを結集したカード型のVEを多数搭載する省電力なサーバ「SX-Aurora TSUBASA」を提供してきました。
新製品の主な特長
1. プログラムの処理性能の強化(従来比2.5倍)
CPUのコア数を10から16に増やし、さらにSX-ACE(注4)で利用者から評価の高いL3キャッシュを新規搭載しました。これにより、SXシリーズ初のLast Level Cacheとのダブル搭載を実現し、従来製品に比べて処理性能を2.5倍高速化しました。また、最新のHBM2Eメモリ(注5)を採用することで、従来製品に比べてメモリバンド幅を1.6倍、メモリ容量を2倍に強化しています。
2. 高い電力効率の実現(従来比2倍)
高い性能の実現に加え、高い電力効率を発揮しています。最先端のプロセスを採用し、電力効率を従来製品に比べて2倍に高めたことで、CO2排出量の削減に貢献します。
3. 現行SX-Aurora TSUBASAのプログラム資産を継承
SX-Aurora TSUBASAで利用していたソースプログラムをそのまま使用することができます。さらに、特殊なプログラミングは必要なく、Fortran、C/C++のプログラムをコンパイルするのみで、プログラムが自動的にデータセンタモデルに最適化され、高速化できます。
なお、今回の発表にあたり、東北大学より、エンドースメントを頂戴しています。
東北大学サイバーサイエンスセンターは1986年にSX-1を導入して以来、ベクトル型スーパーコンピュータを採用してきました。2020年10月から運用している現在のスーパーコンピュータAOBAもSX-Aurora TSUBASAを中核としており、運用開始直後から常に高い利用率で、広く様々な方々にご利用いただいています。その高い需要に応えるために、このたび新世代のSX-Aurora TSUBASAの導入を決定し、本センターはさらに広範で多様な分野で今後も科学技術の進展に貢献していきます。
東北大学サイバーサイエンスセンター長 菅沼拓夫
NECは、今回発表した「SX-Aurora TSUBASA」のデータセンター向けモデルの他に、オンサイトモデルやエッジモデル、ベクトルエンジンなどお客様の利用環境に適したシステムを提案することで、ベクトル型スーパーコンピュータの活用拡大を推進し、今後も社会・市場の課題解決に向けて積極的に貢献していきます。
本リリースの詳細は下記をご参照ください。
https://jpn.nec.com/press/202210/20221007_01.html
概要:日本電気株式会社(NEC)
詳細は www.nec.co.jp をご覧ください。
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