NEC C&C財団、2022年度「C&C賞」受賞者を決定
[22/10/11]
TOKYO, Oct 11, 2022 - (JCN Newswire) - 公益財団法人NEC C&C財団(理事長:新野 隆 NEC取締役 会長、所在地:東京都港区)は、本年度の「C&C賞」受賞者2グループ3名を決定しました。
本年度の受賞者は、現代社会のイノベーションに必須のツールとなっているスーパーコンピューターの省電力化や超高性能化に貢献した、理化学研究所 松岡 聡 博士と、量子コンピュータでも解読が困難とされる量子暗号通信の実用化に貢献した、IBMリサーチ チャールズ H. ベネット 博士とモントリオール大学 ジル ブラッサール 教授に決定しました。
松岡博士は、スーパーコンピューターの構成法とシステムソフトウェアに関する研究に取り組み、世界に先駆けてGPUを取り入れるなど、高性能、低コスト、省電力、かつ、実アプリ性能を重視した使いやすい計算機を開発し、省電力を含む数々の指標で世界のトップランクを獲得しました。
ベネット博士とブラッサール教授は、量子暗号の先駆的研究成果を創出し、量子情報理論を確立するとともに、二人が発明した量子鍵配送プロトコルによって、間もなく量子暗号通信が実用化され、ネットワーク社会の情報セキュリティを支えることが期待されています。
「C&C賞」は1985年に創設された賞で、情報処理技術、通信技術、電子デバイス技術、およびこれらの融合する技術分野の開拓または研究、この分野の進歩がもたらす社会科学的研究活動に関し、顕著な貢献のあった方に授与されるものです。「C&C賞」の受賞者には、賞状、賞牌および賞金(各グループ1,000万円)が贈られます。
表彰式典は、11月24日(木)午後3時30分からANAインターコンチネンタルホテル東京(東京都港区)において開催します。同式典では、贈呈式に続き、受賞者の記念講演が行われます。表彰式典の模様はオンラインでライブ配信され、一般の方も視聴できます。
2022年度「C&C賞」受賞者
■グループA(1名)
氏名 松岡 聡 (まつおか さとし) 博士
現職 理化学研究所 計算科学研究センター センター長
東京工業大学 特任教授
業績
省電力かつ汎用な超高性能スーパーコンピューターシステムの先導的研究開発への貢献
受賞理由
スーパーコンピューターは、様々な科学技術分野、設計・製造からスマート都市に至るまで、現代社会のあらゆる分野のイノベーションに必須のツールです。理論、実験に次ぐ第三の科学と言われる計算科学(シミュレーション)にスーパーコンピューターは不可欠です。そして、第四の科学「データ科学」でも膨大なデータ処理に高性能な計算機が求められ、イノベーションの原動力となるスーパーコンピューターの開発競争が世界中で続いています。
松岡博士は、スーパーコンピューターの構成法とシステムソフトウェアに関する研究に取り組み、世界に先駆けてGPUを取り入れるなど、高性能、低コスト、省電力、かつ、実アプリ性能を重視した使いやすい計算機を志向し、省電力を含む数々の指標で世界のトップランクを獲得したスーパーコンピューターの世界的な第一人者です。「みんなのスーパーコンピューター」として産学に広く開放されたTSUBAMEシリーズの開発や、「富岳」の総責任者としてその最初の研究開発から利活用に至るまで先頭に立って推進するなど、その業績は世界的に顕著であり、C&C賞受賞者としてふさわしいと考えます。
■グループB(2名)
氏名 チャールズ H. ベネット 博士
現職 IBMリサーチ IBMフェロー
氏名 ジル ブラッサール 教授
現職 モントリオール大学 コンピュータサイエンス教授
キューソフト 量子ソフトウェアチューリングチェア
業績
量子暗号の先駆的研究および量子情報理論の確立への貢献
受賞理由
暗号技術は、情報の安全性を守るための基盤技術の一つです。しかし、電子商取引に用いられるものを含め、現在の暗号技術の多くは計算機的な安全性にとどまっています。特に、量子コンピュータが実用化されると、解読される心配があります。また、古典的なコンピュータであっても、新しいアルゴリズムが発見されると、このようなことが起こる可能性があります。盗聴者の存在を検知できないこと、現在は解読できないメッセージでも後に解読されてしまう可能性があることは、重大な弱点であり、将来のネットワーク社会では是正されることが望まれます。このため、ベネット博士とブラッサール教授によって発表された量子暗号は、情報の安全性が物理法則によって保証された暗号技術として注目されています。
ベネット博士とブラッサール教授が、量子暗号の発明と開発、および量子情報科学の分野の確立に果たした役割は大きく、C&C賞に相応しいと考えます。
各受賞者の業績の詳細と略歴、および当財団の活動と表彰式の概要については、別紙ならびにNEC C&C財団ウェブサイト( https://www.candc.or.jp/ )をご参照ください。
本リリースの詳細は下記をご参照ください。
https://jpn.nec.com/press/202210/20221011_02.html
概要:日本電気株式会社(NEC)
詳細は www.nec.co.jp をご覧ください。
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本年度の受賞者は、現代社会のイノベーションに必須のツールとなっているスーパーコンピューターの省電力化や超高性能化に貢献した、理化学研究所 松岡 聡 博士と、量子コンピュータでも解読が困難とされる量子暗号通信の実用化に貢献した、IBMリサーチ チャールズ H. ベネット 博士とモントリオール大学 ジル ブラッサール 教授に決定しました。
松岡博士は、スーパーコンピューターの構成法とシステムソフトウェアに関する研究に取り組み、世界に先駆けてGPUを取り入れるなど、高性能、低コスト、省電力、かつ、実アプリ性能を重視した使いやすい計算機を開発し、省電力を含む数々の指標で世界のトップランクを獲得しました。
ベネット博士とブラッサール教授は、量子暗号の先駆的研究成果を創出し、量子情報理論を確立するとともに、二人が発明した量子鍵配送プロトコルによって、間もなく量子暗号通信が実用化され、ネットワーク社会の情報セキュリティを支えることが期待されています。
「C&C賞」は1985年に創設された賞で、情報処理技術、通信技術、電子デバイス技術、およびこれらの融合する技術分野の開拓または研究、この分野の進歩がもたらす社会科学的研究活動に関し、顕著な貢献のあった方に授与されるものです。「C&C賞」の受賞者には、賞状、賞牌および賞金(各グループ1,000万円)が贈られます。
表彰式典は、11月24日(木)午後3時30分からANAインターコンチネンタルホテル東京(東京都港区)において開催します。同式典では、贈呈式に続き、受賞者の記念講演が行われます。表彰式典の模様はオンラインでライブ配信され、一般の方も視聴できます。
2022年度「C&C賞」受賞者
■グループA(1名)
氏名 松岡 聡 (まつおか さとし) 博士
現職 理化学研究所 計算科学研究センター センター長
東京工業大学 特任教授
業績
省電力かつ汎用な超高性能スーパーコンピューターシステムの先導的研究開発への貢献
受賞理由
スーパーコンピューターは、様々な科学技術分野、設計・製造からスマート都市に至るまで、現代社会のあらゆる分野のイノベーションに必須のツールです。理論、実験に次ぐ第三の科学と言われる計算科学(シミュレーション)にスーパーコンピューターは不可欠です。そして、第四の科学「データ科学」でも膨大なデータ処理に高性能な計算機が求められ、イノベーションの原動力となるスーパーコンピューターの開発競争が世界中で続いています。
松岡博士は、スーパーコンピューターの構成法とシステムソフトウェアに関する研究に取り組み、世界に先駆けてGPUを取り入れるなど、高性能、低コスト、省電力、かつ、実アプリ性能を重視した使いやすい計算機を志向し、省電力を含む数々の指標で世界のトップランクを獲得したスーパーコンピューターの世界的な第一人者です。「みんなのスーパーコンピューター」として産学に広く開放されたTSUBAMEシリーズの開発や、「富岳」の総責任者としてその最初の研究開発から利活用に至るまで先頭に立って推進するなど、その業績は世界的に顕著であり、C&C賞受賞者としてふさわしいと考えます。
■グループB(2名)
氏名 チャールズ H. ベネット 博士
現職 IBMリサーチ IBMフェロー
氏名 ジル ブラッサール 教授
現職 モントリオール大学 コンピュータサイエンス教授
キューソフト 量子ソフトウェアチューリングチェア
業績
量子暗号の先駆的研究および量子情報理論の確立への貢献
受賞理由
暗号技術は、情報の安全性を守るための基盤技術の一つです。しかし、電子商取引に用いられるものを含め、現在の暗号技術の多くは計算機的な安全性にとどまっています。特に、量子コンピュータが実用化されると、解読される心配があります。また、古典的なコンピュータであっても、新しいアルゴリズムが発見されると、このようなことが起こる可能性があります。盗聴者の存在を検知できないこと、現在は解読できないメッセージでも後に解読されてしまう可能性があることは、重大な弱点であり、将来のネットワーク社会では是正されることが望まれます。このため、ベネット博士とブラッサール教授によって発表された量子暗号は、情報の安全性が物理法則によって保証された暗号技術として注目されています。
ベネット博士とブラッサール教授が、量子暗号の発明と開発、および量子情報科学の分野の確立に果たした役割は大きく、C&C賞に相応しいと考えます。
各受賞者の業績の詳細と略歴、および当財団の活動と表彰式の概要については、別紙ならびにNEC C&C財団ウェブサイト( https://www.candc.or.jp/ )をご参照ください。
本リリースの詳細は下記をご参照ください。
https://jpn.nec.com/press/202210/20221011_02.html
概要:日本電気株式会社(NEC)
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