JR東日本と、AIを活用した鉄道設備の復旧対応支援システムを実用化
[22/11/28]
TOKYO, Nov 28, 2022 - (JCN Newswire) - 株式会社日立製作所(以下、日立)は、このたび、鉄道設備の輸送障害発生時において、指令員による早期の障害原因の特定や復旧方法の指示を可能とする AI 支援システムを開発し、東日本旅客鉄道株式会社(以下、JR 東日本)とともに現場実証を経て、実用化しました*1。
本システムは、日立が独自開発した、膨大な過去の記録から類似事象を判定し抽出するリコメンド AI技術*2 を活用した「オペレーション・リコメンデーションシステム」をベースに、JR 東日本が蓄積する障害対応の記録から類似事象を判定して、原因の絞り込みや復旧方法の提案といった対応内容などを、現場の後方支援や指示を司る指令員向けに自動で提示し、判断を支援するものです。特に、経験や知識だけでは、その類似性に気付くことが困難な発生頻度の低い稀な事象についても、独自の学習モデルにより、類似事象を抽出し提示することが可能です。
JR 東日本と日立は、2020 年 3 月から共同で本システムの実証実験(以下、PoC)を行い、その有効性を確認できたため 2023 年 4 月より山手線などの首都圏在来線にて本番運用を開始します。PoC では、従来、復旧に約 2 時間を要した事象に対して、1時間程度に短縮ができる結果を得るなど、50%程度の復旧時間の短縮を確認しました。
■背景
障害発生時において、鉄道設備の現場を直接確認することが困難な中央の指令員は、経験・ノウハウに基づく情報収集と判断が重要となる一方、長年のノウハウの継承には時間を要するほか、特に、発生頻度の低い障害については、熟練の指令員でも経験を積むことが困難なため、難しい判断・対応が求められるとも言われています。
JR 東日本では、自然災害や設備故障に伴う輸送障害の発生時に、デジタル技術を活用して更なる早期復旧をめざした取り組みを行っています。日立と推進する、AI を活用した障害対応の高度化に向けた今回の取り組みは、その一環となるものです。
今回、設備の状態確認を実施すべき箇所や原因の絞り込みを行う、AI を活用した輸送障害時の復旧支援システムを実用化し、首都圏に導入を開始します。
■本システムの特長
本システムでは、障害発生時、発生したエラー内容や現場で行った確認事項を指令員が入力すると、日立独自のリコメンド AI 技術により、過去の障害対応に関する記録から類似度の高い事象を判定してダッシュボードとして一覧化し、過去の類似事象の原因や対策をグラフィカルに分かりやすく提示します。
また、人の経験や知識からは類似性に気付くことが困難な発生頻度の低い稀な事象についても、発生事象の稀さ(レア度)を加味した類似度判定により、類似事象を抽出・提示することができます。
JR 東日本と日立は、本システムの実用化に向け、2020 年 4 月より、軌道回路*3での障害を対象としてPoC を進めてきました。PoC では、JR 東日本の指令室にて活用し、リコメンド AI の提案内容について現場の指令員から高い評価、一定の有用性が確認できたことから、本番運用を開始します。
■今後について
今後も、日立は、AI をはじめデジタル技術を活用した輸送障害の早期復旧、日本の安全・安定輸送の実現に向け、取り組みを推進します。デジタルイノベーションを加速する日立の Lumada*4で展開される各種ソリューション・技術を活用し、指令員が活用する情報と環境の変化に応じて、さまざまな早期復旧に役立つツールや各種システムと連携を図っていきます。
また、今回の AI を活用した「オペレーション・リコメンデーションシステム」やその取り組みノウハウ・実績は、さまざまな産業分野における課題解決に応用できるものと考えており、幅広くその活用を検討していきます。
■日立製作所について
日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。金融・官公庁・自治体・通信向け IT サービスやお客さまの DX を支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、産業流通、水インフラ、ヘルスケア、家電・空調システム、計測分析システム、ビルシステムなどの幅広い領域でプロダクトをデジタルでつなぐ「コネクティブインダストリーズ」と、自動車・二輪車の分野で先進技術を提供する「オートモティブシステム」の事業体制のもと、IT や OT(制御・運用技術)、プロダクトを活用する Lumada ソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。グリーン、デジタル、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。2021 年度(2022 年 3 月期)の連結売上収益は 10 兆 2,646 億円、2022 年 3 月末時点で連結子会社は 853 社、全世界で約 37 万人の従業員を擁しています。詳しくは、日立のウェブサイト( https://www.hitachi.co.jp/ )をご覧ください。
本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2022/11/1128.pdf
Copyright 2022 JCN Newswire. All rights reserved. www.jcnnewswire.com
本システムは、日立が独自開発した、膨大な過去の記録から類似事象を判定し抽出するリコメンド AI技術*2 を活用した「オペレーション・リコメンデーションシステム」をベースに、JR 東日本が蓄積する障害対応の記録から類似事象を判定して、原因の絞り込みや復旧方法の提案といった対応内容などを、現場の後方支援や指示を司る指令員向けに自動で提示し、判断を支援するものです。特に、経験や知識だけでは、その類似性に気付くことが困難な発生頻度の低い稀な事象についても、独自の学習モデルにより、類似事象を抽出し提示することが可能です。
JR 東日本と日立は、2020 年 3 月から共同で本システムの実証実験(以下、PoC)を行い、その有効性を確認できたため 2023 年 4 月より山手線などの首都圏在来線にて本番運用を開始します。PoC では、従来、復旧に約 2 時間を要した事象に対して、1時間程度に短縮ができる結果を得るなど、50%程度の復旧時間の短縮を確認しました。
■背景
障害発生時において、鉄道設備の現場を直接確認することが困難な中央の指令員は、経験・ノウハウに基づく情報収集と判断が重要となる一方、長年のノウハウの継承には時間を要するほか、特に、発生頻度の低い障害については、熟練の指令員でも経験を積むことが困難なため、難しい判断・対応が求められるとも言われています。
JR 東日本では、自然災害や設備故障に伴う輸送障害の発生時に、デジタル技術を活用して更なる早期復旧をめざした取り組みを行っています。日立と推進する、AI を活用した障害対応の高度化に向けた今回の取り組みは、その一環となるものです。
今回、設備の状態確認を実施すべき箇所や原因の絞り込みを行う、AI を活用した輸送障害時の復旧支援システムを実用化し、首都圏に導入を開始します。
■本システムの特長
本システムでは、障害発生時、発生したエラー内容や現場で行った確認事項を指令員が入力すると、日立独自のリコメンド AI 技術により、過去の障害対応に関する記録から類似度の高い事象を判定してダッシュボードとして一覧化し、過去の類似事象の原因や対策をグラフィカルに分かりやすく提示します。
また、人の経験や知識からは類似性に気付くことが困難な発生頻度の低い稀な事象についても、発生事象の稀さ(レア度)を加味した類似度判定により、類似事象を抽出・提示することができます。
JR 東日本と日立は、本システムの実用化に向け、2020 年 4 月より、軌道回路*3での障害を対象としてPoC を進めてきました。PoC では、JR 東日本の指令室にて活用し、リコメンド AI の提案内容について現場の指令員から高い評価、一定の有用性が確認できたことから、本番運用を開始します。
■今後について
今後も、日立は、AI をはじめデジタル技術を活用した輸送障害の早期復旧、日本の安全・安定輸送の実現に向け、取り組みを推進します。デジタルイノベーションを加速する日立の Lumada*4で展開される各種ソリューション・技術を活用し、指令員が活用する情報と環境の変化に応じて、さまざまな早期復旧に役立つツールや各種システムと連携を図っていきます。
また、今回の AI を活用した「オペレーション・リコメンデーションシステム」やその取り組みノウハウ・実績は、さまざまな産業分野における課題解決に応用できるものと考えており、幅広くその活用を検討していきます。
■日立製作所について
日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。金融・官公庁・自治体・通信向け IT サービスやお客さまの DX を支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、産業流通、水インフラ、ヘルスケア、家電・空調システム、計測分析システム、ビルシステムなどの幅広い領域でプロダクトをデジタルでつなぐ「コネクティブインダストリーズ」と、自動車・二輪車の分野で先進技術を提供する「オートモティブシステム」の事業体制のもと、IT や OT(制御・運用技術)、プロダクトを活用する Lumada ソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。グリーン、デジタル、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。2021 年度(2022 年 3 月期)の連結売上収益は 10 兆 2,646 億円、2022 年 3 月末時点で連結子会社は 853 社、全世界で約 37 万人の従業員を擁しています。詳しくは、日立のウェブサイト( https://www.hitachi.co.jp/ )をご覧ください。
本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
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