NEC、量子科学技術研究開発機構および核融合科学研究所から次期スーパーコンピュータシステムを受注
[24/11/14]
東京, 2024年11月14日 - (JCN Newswire) - NECは、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(所在地:千葉県千葉市、理事長:小安 重夫、以下量研)および大学共同利用機関法人自然科学研究機構核融合科学研究所(所在地:岐阜県土岐市、所長:吉田 善章、以下核融合研)から次期スーパーコンピュータシステムを受注しました。量研および核融合研は本システムを量研の六ヶ所フュージョンエネルギー研究所(注1)に設置し、2025年7月から運用開始する予定です。次期スーパーコンピュータシステムは、最新のCPUとGPUによるマルチアーキテクチャを採用し、大容量のストレージと高速ネットワークで構成されます。このシステムは核融合科学研究分野における様々な研究開発に活用することが期待されています。具体的には、国際プロジェクトとして進めている核融合実験炉「ITER」計画(注2)や幅広いアプローチ活動(注3)として進めているサテライト・トカマク(JT-60SA)計画事業における実験の精密な予測、運転シナリオの作成、およびカーボンニュートラルに貢献する原型炉(注4)の実現を加速する原型炉設計・研究開発の促進のための大規模数値計算を行います。また核融合研では、核融合プラズマをはじめとする多階層・複合物理系を対象として、スーパーコンピュータを用いた数値シミュレーション研究を行うことで、広く核融合プラズマの学理と応用に関する研究を加速させるとともに、大学共同利用機関として全国の大学・研究機関に最先端のスーパーコンピュータを用いた共同研究の場を提供します。今回受注した新システムは、360台の「NEC LX 204Bin-3」(合計720台のIntel Xeon 6900P(注5)を搭載)と、70台の「NEC LX 401Bax-3GA」(合計280台のAMD Instinct MI300A(注6)を搭載)を中心に構成され、理論性能として合計40.4ペタフロップスの計算能力を実現します。これにより、現在量研および核融合研に個別に導入されているスーパーコンピュータ2台を合計した性能の約2.7 倍の理論演算性能を実現します。なお、「NEC LX 204Bin-3」にはHPC分野のプログラムで高い実行性能を有する「MRDIMM」(注7)が搭載されています。本スーパーコンピュータシステムはNECが長年のスーパーコンピュータ開発で培った高密度実装技術や高効率冷却技術などを結集し開発した「LXシリーズ」を中心に構成されています。なお、これらのサーバ群に搭載されているCPUの「Intel Xeon 6900P」、「MRDIMM」、GPUの「AMD Instinct MI300A」のハードウェアは日本国内初導入となります。また、ネットワーク環境は「NVIDIA QM9700」による「InfiniBand」(注8)を利用しており、ソフトウェアは「AMD Instinct MI300A」に最適化されたスケジューラ「Altair PBS Professional」(注9)を採用しています。さらにストレージ環境として、Lustre 並列ファイルシステム「EXAScaler」を搭載した総容量42.2 ペタバイトの「DDN ES400NVX2」(注10)を導入します。これらのコンポーネントをソフトウェアの最適化とともにNECがインテグレーションします。NECは、今後も従来のスーパーコンピュータの応用領域に加え、産業応用やAI/ビッグデータ領域の活用基盤として、次世代高性能サーバの開発を推進し、最先端の技術開発に貢献していきます。また、HPCソリューションを中核に据えた学術研究情報基盤をBluStellarの提供形態のひとつとしてアカデミック領域での研究活動を支援していきます。URL https://jpn.nec.com/press/202411/20241113_02.html
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