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富士通、光ネットワークの発展に貢献したデジタルコヒーレント光受信技術により、令和7年春の褒章において紫綬褒章を受章

東京, 2025年4月28日 - (JCN Newswire) - 当社社員である星田 剛司(ほしだ たけし)が、光ファイバー通信で発生する信号波形ひずみを補正することで大容量・長距離伝送を実現する光通信技術を発明するとともに、光ファイバー伝送システムの開発を通じて日本の科学技術の発展に貢献した功績が認められ、このほど、令和7年春の褒章において紫綬褒章を受章することとなりました。本技術は、当社の光伝送システム(製品名:「FLASHWAVE 9500」、「1FINITYシリーズ」ほか)などに搭載され、国内外で活用されており、世界中で社会基盤であるICTを支えるネットワークの大容量化に貢献しています。受賞者および受賞技術紫綬褒章功績名「高ひずみ耐性デジタルコヒーレント光受信器の開発」受章者富士通株式会社 フォトニクスシステム事業本部 先行技術開発室長Global Fujitsu Distinguished Engineer星田 剛司(ほしだ たけし・54歳)星田 剛司の主な受賞・表彰歴:平成29年 電気科学技術奨励賞平成30年 関東地方発明表彰 栃木県知事賞令和 2年 文部科学大臣表彰 科学技術賞(開発部門)令和 2年 全国発明表彰 特許庁長官賞受章技術:デジタルコヒーレント(注1)受信器は、従来の光ファイバー通信に用いられてきた直接検波(注2)受信器に対して、雑音に強いという特長があるとともに、光ファイバーの波長分散(注3)に起因する信号波形ひずみをデジタル信号処理で補償する能力を備えているため、光ファイバー通信システムの革新につながることが期待されていました。しかし、信号がより高速化したり、伝送距離が長距離化したりすると、非線形効果(光カー効果)(注4)や偏波モード分散(注5)など、より複雑な信号波形のひずみが顕著になり、安定した信号受信が困難になるという問題がありました。この課題を解決するため、今回の受賞技術である、高ひずみ耐性デジタルコヒーレント光受信器が開発されました。特長の一つは、光ファイバーの有する光カー効果と波長分散の組み合わせで生じる複雑な信号波形のひずみ(非線形ひずみ)を、摂動法(注6)と呼ばれる近似解析手法を適用することで簡素な演算で推測することを可能にした点です。これにより、実用化が困難と考えられていた非線形ひずみ補償技術の実用化に世界で初めて成功しました。もう一つの特長は、偏波モード分散由来の信号波形ひずみの影響を受けない安定した受信動作を可能にする信号処理アルゴリズム(注7)を開発した点で、偏波状態の変動による受信動作の不安定性を解消し、従来のデジタルコヒーレント受信器の限界を突破する広範な伝送条件での安定動作を実現しました。これらの開発技術により、光ファイバー通信における大容量・長距離伝送の実現に貢献しました。産業上の応用:本技術は、毎秒100ギガビットの光伝送を実現する当社製品「FLASHWAVE9500」に搭載し、2012年に商用導入されたのを皮切りに、国内外に出荷される各種製品に継続採用されており、最新機種「1FINITY T900」においては、毎秒1テラビット超の大容量光ファイバー通信を支える重要技術として、ICTサービスのバックボーンの進化と、社会の発展に貢献し続けています。紫綬褒章について紫綬褒章は、科学技術分野における発明・発見や、学術およびスポーツ・芸術文化分野における優れた業績を挙げた個人に授与される国家褒章です。URL https://pr.fujitsu.com/jp/news/2025/04/28.html 


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