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寝たままの姿勢で腹部の脂肪率・内臓脂肪レベルと腹囲を同時に計測する「腹部脂肪計」を実用化

2011年1月20日

株式会社タニタ

        腹部脂肪計」を世界で初めて実用化
寝たままの姿勢で腹部の脂肪率・内臓脂肪レベルと腹囲を同時に計測
      身体に障害のある方などの健康管理も容易に

健康をはかるリーディングカンパニーである株式会社タニタ(東京都板橋区前野町1−14−2、社長・谷田千里)は、あおむけに寝た姿勢で腹部(体幹部)の脂肪率や内臓脂肪レベル、腹囲を同時に計測する腹部脂肪計「AB−140」(非医療器)を2月1日より発売します。これまで困難だった身体に障害がある方でも、負担をかけず簡単に腹部の脂肪率などの計測が行えるのが特徴です。

価格は29万4000円(消費税込み)。介護・福祉施設や運動療法施設などをターゲットに初年度300台、3年後に1000台の販売を計画しています。腹部の脂肪率および内臓脂肪レベルと腹囲とを同時に計測する装置の実用化は、世界初となります。

タニタではこれまでに介護・福祉分野向けに、車いすに乗ったままはかれる体重計や手すりを備えた体重計を開発・販売してきました。しかし、体脂肪計が一般化してくるとともに、生活習慣病がクローズアップされてくる中で、肢体が不自由など障害のある方々からも使いたいというニーズが高まっていました。今回、発売する腹部脂肪計はこうしたニーズに対応したものです。

腹部脂肪計はアーチ型の形状をした本体と、4つの電極を内蔵し無線通信機能を備えたインピーダンス計で構成します。腹囲は巻尺ではかった腹囲と腹部の横幅に強い相関があることを利用し、推定値を割り出す仕組みを取り入れました。具体的には本体を対象者の腹部にかぶせ、頂部にあるレーザーを照射してヘソの位置に中心点を合わせます。続いて左右にある複数の距離センサーによって、非接触で腹部の横幅をはかります。そのデータを独自の計算式に取り込み、腹囲を推定します。腹部の横幅は、呼吸による変動が少ないため再現性に優れ、より正確な腹囲の推定が可能であることを確かめています。

腹部の脂肪率と内臓脂肪レベルについては、インピーダンス計を直接ヘソの位置に乗せ前面の電気抵抗値をはかります。ヘソの位置合わせは、本体から照射されるレーザーによって行います。計測したデータは赤外線無線通信により本体に送信。このデータと腹筋群の発達度合いから間接的に内臓脂肪レベルを、電解質の量から腹部の脂肪率をそれぞれ推定し表示します。

一連の計測にかかわる時間は約30秒で済み、操作も男女を選択して測定ボタンを押すだけ。身長や年齢などを入力する必要はありません。本体・インピーダンス計ともにバッテリー方式(本体は外部電源の利用も可)による駆動のため、コードが絡まったり断線したりするなどのトラブルもありません。総重量は3.1kgと軽量なため簡単に持ち運びができます。

これまで体組成計などBIA(生体インピーダンス)法から推定する計測機器の多くは立った姿勢ではかることを前提としており、寝たきりなどの要介護者や肢体が不自由な方には対応していませんでした。タニタが発売する腹部脂肪計は、こうした課題を同時に解決した最先端の計測機器であり、介護・福祉分野での健康管理が容易に行えるようになると考えています。
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