インフルエンザにマイタケのα-グルカンが有効、年内の商品化目指す
[11/10/17]
提供元:共同通信PRワイヤー
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2011年10月17日
株式会社 雪国まいたけ
インフルエンザにマイタケのα-グルカンが有効、年内の商品化目指す
―富山大学との共同研究成果を日本食品免疫学会で発表―
株式会社雪国まいたけ(本社:新潟県南魚沼市/代表取締役:大平喜信)は、マイタケのα(アルファ)-グルカン※1にインフルエンザ治療効果があることを、富山大学大学院医学薬学研究部生薬学研究室 林京子講師との共同研究の成果として、日本食品免疫学会 第7回学術大会(東京;会期10/18,19)において発表します。
当社はこれまでも、マイタケに含まれる各種成分について、試験管内におけるインフルエンザウイルス増殖抑制効果※2を発表していますが、今回、インフルエンザウイルス感染マウスを用いた試験を行った結果、新たにマイタケ中の貯蔵多糖と考えられる「α-グルカン」という物質が、治療効果を示すことを発見しました。
今回実施した試験では、マウスにヒト型インフルエンザウイルスの一種(A/NWS/33,H1N1亜型)を経鼻感染させ、感染3日後に肺および気道中のウイルス量を測定しました。マウスには感染7日前から感染3日後まで毎日、凍結乾燥マイタケの抽出物または、抽出物から精製したマイタケα-グルカン単独を経口投与しました。その結果、肺および気道中のウイルス量を明らかに減少させ、さらにウイルス感染による体重減少を抑制する効果があることが明らかになりました(図1、2、3参照)。
今回インフルエンザ治療効果を示したマイタケα-グルカンは、新鮮なマイタケの凍結乾燥粉末から、高温・高圧条件でのみ得られる抽出物中に多く含まれます。
α-グルカンは、植物が蓄えるデンプン、動物が肝臓や筋肉に蓄えるグリコーゲンなど、自然界に多く存在する貯蔵多糖として知られています。マイタケα-グルカンも、マイタケが栄養として蓄える貯蔵多糖と考えられ、その機能性についてはあまり注目されてきませんでした。しかし、今回の試験により、マイタケα-グルカンがインフルエンザに対する治療効果を持つことが実証され、単に貯蔵多糖とだけ考えられていたマイタケα-グルカンに、ヒトにとって有用な機能性があることを発見することができました。また、同時に実施した試験管内での評価では、マイタケα-グルカンに直接的な抗ウイルス活性を示さなかったことから、マイタケα-グルカンは生体内で免疫系に働きかけ、ウイルスに対する抵抗力を高めることによって治療効果を発揮すると考えられます(表参照)。
現在、当社ではこのマイタケα-グルカンの機能性に着目して、機能性食品として2011年内の商品化を進めています。また、今後は、インフルエンザ治療薬に対して耐性を持つウイルスや、感染に対する抵抗力が低下したマウスのインフルエンザに対する治療効果、予防効果について検証を行ってまいります。
当社は、まいたけのさらなる機能性を究明し、皆様の健康への寄与を目指して研究に取り組んでまいります。
【語句の説明】
※1 α(アルファ)−グルカン
D-グルコースから構成される多糖の総称をグルカンといい、α-グルコシド結合によって重合しているグルカンをα-グルカンと呼ぶ。代表的なα-グルカンにはでんぷんのアミロースやアミロペクチン、グリコーゲンなどがある。
※2 The American Journal of Chinese Medicine (AJCM) 2008;36(6):1171-83.
Inhibitory Effect of TNF-alpha Produced by Macrophages Stimulated with Grifola frondosa Extract (ME) on the Growth of Influenza A/Aichi/2/68 Virus in MDCK Cells.
『まいたけ抽出物の刺激によってマクロファージから産生されたTNF-αによるMDCK細胞におけるインフルエンザA/Aichi/2/68 ウイルス増殖抑制効果』
Obi N, Hayashi K, Miyahara T, Shimada Y, Terasawa K, Watanabe M, Takeyama M, Obi R, Ochiai H.
株式会社 雪国まいたけ
インフルエンザにマイタケのα-グルカンが有効、年内の商品化目指す
―富山大学との共同研究成果を日本食品免疫学会で発表―
株式会社雪国まいたけ(本社:新潟県南魚沼市/代表取締役:大平喜信)は、マイタケのα(アルファ)-グルカン※1にインフルエンザ治療効果があることを、富山大学大学院医学薬学研究部生薬学研究室 林京子講師との共同研究の成果として、日本食品免疫学会 第7回学術大会(東京;会期10/18,19)において発表します。
当社はこれまでも、マイタケに含まれる各種成分について、試験管内におけるインフルエンザウイルス増殖抑制効果※2を発表していますが、今回、インフルエンザウイルス感染マウスを用いた試験を行った結果、新たにマイタケ中の貯蔵多糖と考えられる「α-グルカン」という物質が、治療効果を示すことを発見しました。
今回実施した試験では、マウスにヒト型インフルエンザウイルスの一種(A/NWS/33,H1N1亜型)を経鼻感染させ、感染3日後に肺および気道中のウイルス量を測定しました。マウスには感染7日前から感染3日後まで毎日、凍結乾燥マイタケの抽出物または、抽出物から精製したマイタケα-グルカン単独を経口投与しました。その結果、肺および気道中のウイルス量を明らかに減少させ、さらにウイルス感染による体重減少を抑制する効果があることが明らかになりました(図1、2、3参照)。
今回インフルエンザ治療効果を示したマイタケα-グルカンは、新鮮なマイタケの凍結乾燥粉末から、高温・高圧条件でのみ得られる抽出物中に多く含まれます。
α-グルカンは、植物が蓄えるデンプン、動物が肝臓や筋肉に蓄えるグリコーゲンなど、自然界に多く存在する貯蔵多糖として知られています。マイタケα-グルカンも、マイタケが栄養として蓄える貯蔵多糖と考えられ、その機能性についてはあまり注目されてきませんでした。しかし、今回の試験により、マイタケα-グルカンがインフルエンザに対する治療効果を持つことが実証され、単に貯蔵多糖とだけ考えられていたマイタケα-グルカンに、ヒトにとって有用な機能性があることを発見することができました。また、同時に実施した試験管内での評価では、マイタケα-グルカンに直接的な抗ウイルス活性を示さなかったことから、マイタケα-グルカンは生体内で免疫系に働きかけ、ウイルスに対する抵抗力を高めることによって治療効果を発揮すると考えられます(表参照)。
現在、当社ではこのマイタケα-グルカンの機能性に着目して、機能性食品として2011年内の商品化を進めています。また、今後は、インフルエンザ治療薬に対して耐性を持つウイルスや、感染に対する抵抗力が低下したマウスのインフルエンザに対する治療効果、予防効果について検証を行ってまいります。
当社は、まいたけのさらなる機能性を究明し、皆様の健康への寄与を目指して研究に取り組んでまいります。
【語句の説明】
※1 α(アルファ)−グルカン
D-グルコースから構成される多糖の総称をグルカンといい、α-グルコシド結合によって重合しているグルカンをα-グルカンと呼ぶ。代表的なα-グルカンにはでんぷんのアミロースやアミロペクチン、グリコーゲンなどがある。
※2 The American Journal of Chinese Medicine (AJCM) 2008;36(6):1171-83.
Inhibitory Effect of TNF-alpha Produced by Macrophages Stimulated with Grifola frondosa Extract (ME) on the Growth of Influenza A/Aichi/2/68 Virus in MDCK Cells.
『まいたけ抽出物の刺激によってマクロファージから産生されたTNF-αによるMDCK細胞におけるインフルエンザA/Aichi/2/68 ウイルス増殖抑制効果』
Obi N, Hayashi K, Miyahara T, Shimada Y, Terasawa K, Watanabe M, Takeyama M, Obi R, Ochiai H.