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がんに対する樹状細胞ワクチンに関する特許が豪州で成立

2012年11月3日

株式会社メディネット

がんに対する樹状細胞ワクチンに関する特許が豪州で成立

各位

 このたび、当社が開発いたしました、がんに対する樹状細胞ワクチンに関する技術につき、欧州11カ国での特許成立に続き 、豪州においても特許が成立いたしましたので、お知らせいたします。
本技術は、樹状細胞ワクチンを調製する際に、骨粗鬆症や、がんの骨転移などの治療薬として用いられるビスホスホネート製剤を用いることで、樹状細胞の細胞傷害性T細胞(CTL;Cytotoxic T Lymphocyte)誘導能を大幅に高めるものです。

 樹状細胞(DC;Dendritic Cell)とは、がん細胞を直接攻撃する役割を担うTリンパ球に「抗原提示」してがんの目印(がん抗原)を教え、攻撃の指示を与える免疫細胞の一つです。攻撃の指示を受けたTリンパ球(CTL)は、同じ抗原を発現するがん細胞を特異的に攻撃します。
 がんに対する免疫応答の「司令塔」ともいえるDCの働きを体外で増殖・強化して投与することにより、体内でCTLを活性化させ、がん細胞を狙い撃ちすることを目的とした治療技術が免疫細胞治療の一つ、「樹状細胞ワクチン(DCワクチン)療法」です。

 悪性黒色腫(メラノーマ)の抗原として知られているMART-1の改変ペプチドであるA27Lとゾレドロン酸を同時にDCに感作させると、培養14日間では、A27Lのみを感作させた場合に比べて抗原特異的CTLの割合が60〜100倍上昇することを確認。
 当社では、実際に、ビスホスホネート製剤の一つであるゾレドロン酸と、患者自身のがん組織またはがん抗原ペプチドをDCに共感作させることで、がんを特異的に攻撃するCTLを、従来法に比べ、最大100 倍まで上昇させることに成功しています。
 この技術に、当社がアジア・パシフィックで独占実施権を有する米国MaxCyte社のセルローディングシステム「MaxCyteGT」を用いたエレクトロポレーション(電気穿孔)法による抗原導入技術を組み合わせることにより、更に高い抗腫瘍効果が期待できるD Cワクチン技術を開発、実用化し、国内外の医療機関や研究機関に提供しています。

 今回の特許成立、及びこれまでの実績を基に、欧州に次いで豪州においても、より高い効果が期待できるDCワクチンを集学的がん治療における選択肢として提供できるよう、事業を推進してまいります。

【特許情報】
登録番号:2006288348
発明の名称:Method for activation treatment of antigen-presenting cell
権利者:MEDINET Co., Ltd.
対象国:オーストラリア

以上
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